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大日本印刷が5G帯域の電波を吸収して漏洩や干渉を防ぐ「電波吸収シート」を開発

2022.07.03

木目調の建具用シートを貼り合わせた電波吸収シート(ミリ波帯用)

大日本印刷(以下DNP)は、第5世代移動通信システム(5G)の周波数帯であるミリ波帯(28GHz帯)やSub6帯(3.7GHz帯、4.5GHz帯)で、特定の周波数の電波のみを選択的に吸収し、漏洩や干渉を防止する薄型・軽量の「電波吸収シート」を開発したと発表した。

木目調の建具用シートを貼り合わせた電波吸収シート(Sub6帯用)

5Gの普及によって超高速・超低遅延・多数同時接続の通信が期待されるなか、電波同士の干渉や、通信エリアからの電波の漏洩を抑えるため特定の周波数の電波のみを選択的に吸収したいというニーズが高まっている。こうした電波の干渉や漏洩の防止に用いられる電波吸収シートは重量やサイズなどの制約により設置箇所が限られてしまうという課題があり、周囲の景観に調和可能な意匠性に関する要望も高まっていた。

これらの課題解決に向けてDNPは5G周波数帯であるミリ波帯とSub6帯で、特定の周波数の電波のみを選択的に吸収する「電波吸収シート」を開発。材料や設計の工夫により、従来品と比べて大幅な薄型化・軽量化を達成するとともに、同社独自のEBコーティング技術を活用することによって、屋外でも利用可能な耐候性や耐傷性を達成。また、意匠を施すことにより、特に屋内で求められる高い環境調和性を実現できるという。

なお、同社が長年培ってきた微細加工技術を応用・発展させて、「電波吸収シート」の設計から加工までトータルで対応可能とのことだ。

「電波吸収シート」の主な特徴

5G周波数帯の電波を選択的に吸収

5Gの帯域であるミリ波帯とSub6帯において、特定の周波数の電波に対して、-15dB以下の吸収量を有する。顧客企業や自治体等の要望や用途に応じて、吸収する電波の周波数帯を調整した製品を開発・提供することができる。

薄型・軽量

従来のシートと比較して、非常に薄く、軽量で、ミリ波帯対応シートは、厚さ0.3mm、重さ0.5kg/m2、Sub6帯対応シートは、厚さ1.6mm、重さ3kg/m2。薄型で軽量であるため、多様な場所に簡便に施工・設置することができる。

環境調和性

木目調をはじめ、さまざまな意匠が施された同社製の建具用シートなどと併用することで、空間デザインを損なうことなく設置できる。

建具用シートとの併用イメージ

今後の展開

DNPは、「電波吸収シート」の実証実験を進め、2023年までに製品化を目指すとしている。また、「フィルム型アンテナ」や「リフレクトアレイ」などの5G向け電波制御部材、DNPが保有する建装材との組合せにより、景観を損なわず最適な5G通信用の電波環境を構築できるソリューションを提供していくという。

さらに、5Gの普及を見据え、リアルとバーチャルの両方の空間で生活者に体験価値を提供する「XR(Extended Reality)コミュニケーション事業」や、4K・8Kの高精細な映像の配信、安全な自動運転や遠隔医療等の事業にも、引き続き取り組んでいくとしている。

関連情報
https://www.dnp.co.jp/news/detail/10162768_1587.html

構成/立原尚子


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