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YouTubeチャンネルの登録者数は37万人超!74歳の現役そば店主・川原恵美子に聞く人生を生き抜くヒント

2022.07.02

YouTubeチャンネル「田舎そば川原」は登録者数37.5万人、総再生回数は2000万回と大人気チャンネルである。現在75歳の川原恵美子さんは多分日本で最も元気な高齢のユーチューバーの一人である。

割烹着やエプロン姿で方言を交えて紹介する料理は、どれも心がこもっていてとびきり美味しそう!見ているだけで優しい気持ちになる、不思議な番組だ。

美味しそうな料理をつくる川原さんって、いったいどんな人?なぜ蕎麦屋さんを経営しているの?そんな疑問に答えてくれたのが新刊書「ひとつひとつ、たいせつに。」(川原恵美子著、SBクリエイティブ発刊、定価1595円)である。

本書では不思議な魅力の源泉にあった、日々の丁寧な営みが紹介されている。また、YouTubeチャンネルでは、ふんわりしたイメージの川原さんの、実は壮絶な半生も紹介されていて、YouTubeをもっと深く楽しめる内容になっていた。今回は川原さんに、毎日をていねいに暮らす秘訣などについて聞いてみた。川原さん、よろしくお願いします!

波乱万丈の末にたどり着いたYouTube

――ふんわり優しい田舎のお母さんのイメージですが、実は一族の大借金を抱え、実母との確執があり、さらにはパート職員として働いていた勤務先の後始末も抱えるなど、波乱万丈、大変な人生を歩んでこられましたね。

川原さん 本は編集の方の力でさらっとまとめてもらいましたが、家族のことも何もかも、ひとつひとつ、越えるしかなかったのです。一つの山があって、苦しくてもその向こうには何か明かりがあるかもしれないから超えて行く。もう一つ行けば、どっかに明かりがあるかもしれないからまた超える。次の明かりと明るさを求めて、ひとつひとつ、積み重ねていった人生でした。

そして、最後、ひとつひとつやっていった先にカメラがあって、(YouTubeで)思いがけず全国のみなさんから素晴らしい言葉を頂いています。本当にありがたいことです。

苦労からマネジメントを身に付ける

本当にいろいろ苦しかったけど、でも、苦しいことを考えたら苦しいだけですよ。顔も心も暗くなるし周囲も全部を暗くするから、できるだけ笑顔でいる。暗いのは自分の心の中だけでいい。周囲の人には、自分の暗さを振りまいて迷惑かけまい、と、思っていました。

50代までの私は3日、穏やかな日が続いたら、明日はどんな困難が待ち受けているかもしれないと考えるような毎日でした。苦労と困難とトラブルの連続です。

そうしてひとつずつやっていって、苦労の中から身に付くこともたくさんありました。なりゆきで働くことになり、大変な後始末をしなければいけなかった時でも、学ぶことは多かった。今、「田舎そば川原」というお店を経営していますが、あの時の体験で、人の上に立つ人はどうあるべきかを学ぶことができました。

これまで全く経験のない飲食店ですが、切り盛りするには現場で何が必要か、経営者に何が求められるのかを、知ることができたのです。そこで私がやっているのは「みんな私のせいにしていい」です。

「全部私のせい」で仕事がまわる

「田舎そば川原」は、パートで勤めていた会社でお付き合いのあった80歳を過ぎた方に、そばが食べたいと言われて、作ったのがきっかけです。もともとこの地域は自宅でそばを打つ人が多かったので、私の打ったおそばが懐かしくて美味しいと喜ばれたのです。

「川原さんがそばをしおるて聞いた」と広がり、お客さんがひっきりなしにわが家に訪れるようになり、それではと作ったお店です。建材からイスから冷蔵庫から何やら、みんな持ち寄りでした。

私は裏方で準備と裏仕事をやって、お店はスタッフが一生懸命やってくれるのを信じているだけです。一生懸命やってそれで困ったことがあったら私のせい。悪いことは私のせい、そうやって、誠心誠意やっていたら大丈夫。ただ、いい加減なことをしていたら、お客さんにはお見通しですよ。

視聴者と料理を楽しむユーチューババアです

――今や「田舎そば川原」は料理チャンネルでもトップクラスの大人気チャンネルとなりました。でも川原さんは「料理研究家」ではなく、必ず「田舎そば川原です」と言いますね?

川原 みなさんが材料を持ち寄って作っていただいたお店です。スタッフも一生懸命働いてくれて、お店は私の宝物です。そんな宝物のようなお店から発信するYouTubeチャンネルなので、挨拶は必ず「田舎そば川原です」なのです。

YouTubeチャンネルは私にとって学びの場で、私が一方的にレシピを教える場ではありません。視聴者のみなさんと同じ目線で料理を学び、一緒に楽しみたいのです。撮影現場はいつも笑い声がいっぱいで、たいへんですが本当に楽しいですよ。だから私はユーチューババアとして(笑)カメラに向かっています。

――川原さんの料理はどれも美味しそうですが、なにか秘訣がありますか?

川原さん 料理は生きるために必要みたいな感じで、必死で作り続けてきましたし、長年ずっとやってきたこと。でも、やっぱり相手のことを思って、心を込めて作れば、何でも美味しく頂けると思うのです。

何でもそうですが、こころが大事。あの人に食べさせたい、喜ばせたいという優しい心、相手を思う気持ち、それが一番大事なことだと思っています。

なにも特別なことはしていません。食べるモノ=材料と人、季節と雰囲気を大事にしながらお料理をしています。季節では、「今日は爽やかな日だったなあ」なら、爽やかな料理を。そして、「あの人ちょっと、元気なさそうやな、大丈夫?」という人がいたら、その人が元気の出るようなお献立を考えます。

限られた素材で最大限おいしく作る

川原さん お料理は特別なものじゃなくて、いい。素材も特別なものを使わなくても、いいんです。私は終戦後、モノの無い時代を生きてきたので、食べ物が豊富にはありませんでした。

少ない素材でも、いかに美味しく調理するかが第一でした。私は今でもそれが抜けきれません。そうやって生み出したレシピを、皆さんに「美味しい」と評価していただけるのは本当に嬉しいことです。

今の若い人は忙しい。家で手の込んだ料理が作れない人も多いでしょう。簡単でもいい。心のこもった料理であれば良いのです。私のレシピは本当に簡単で。冷蔵庫にあるもので作れますよ。いろいろ工夫して、誰にでもすぐにできるレシピになっているのでぜひ作ってみて欲しいですね。

多くの方に見て頂いた「そうめん茹でるな!」も、「びっくりした」「気が付かんかった」と言われます。でも、火を消したら楽にできるでしょう?私は昔からやっていたことで、みなさんがびっくりされるのは逆にびっくりで、私としては本当に普通で、逆にそれ以外はできないぐらいなのです。

――YouTubeのレシピはアップ前に何回も作って試すそうですね?

川原 YouTubeは本当に手間がかかっています。そこは大変ですが、ちゃんとていねいに作っています。動画は10分ぐらいですが、撮影は朝9時からお昼抜きで5時間ぐらいかけています。だいたい1レシピで3回は試作を繰り返します。その後、スタッフさんが膨大な編集作業を行います。

私の料理はいい加減で、砂糖ちゃっ、しょうゆもちゃっ、ですが、YouTubeを見ている人はそれではわかりません。使いやすい材料で、分量もきっちり定めて、安心できるレシピにしなければいけません。素材も身近なもので、誰が作っても美味しい、納得できるものでないと紹介できないのです。

それは、視聴者さんに対する、私の礼儀です。最近は、見てくれた人が、わざわざ東京や新潟からお店へ来てくれるんですよ。「上手にできました」「主人に褒められました」と言われると本当に嬉しい。無理しても、頑張れますよ。その言葉が私自身の、財産です。

今を大切に生きること

――最後に毎日をていねいに暮らすアドバイスがありますか?

川原 この何十年生きてきて、感じているのが、今を大事にすること。今は今しかない。休んでも寝ても何をしても良いから、今を大事にして欲しいのです。

将来の不安や過去の後悔など、考えてもどうにもならないことがあります。もちろん、未来を楽しみにしたり、過去の楽しみを想像する喜びもあるでしょう。でも今を大事にして、ひとつひとつ積み重ねていかなければ、未来の幸せは得られません。

私も忙しい人生でしたが、ようやく、今を大事にする重要さがわかってきました。今、目の前にあることを、ひとつひとつ大切にやっていけば、必ず良い結果が得られます。ていねいに今を過ごせば、まわりに理解してくれる人ができて、自分だけでなくいろいろな人の力を借りることができます。私もYouTubeなんて、想像もできませんでした。でも、スタッフが提案してくれて、思いがけない未来が拓けたのです。ひとつひとつ、ていねいに、今を大切に生きて欲しいと願っています。

著者・川原恵美子
川原 恵美子(かわはら えみこ)
1946年生まれ。香川県まんのう町で手打ちそば店「田舎そば川原」を営む。2020年8月15日(当時74歳)からスタートしたYouTube番組「田舎そば川原」は、「そうめんゆでるな!」など常識を覆すレシピが話題になり、開始からわずか1年で登録者数30万人を超えるほどの人気チャンネルに。
40年以上続けている料理研究の知恵や地元の食材を生かしたレシピは、家庭でもかんたんにおいしくできると大好評。地域の人たちとのつながりをを大事にし、方言まじりで優しく語りかける人柄にファンも多い。
著書に、レシピ集『「田舎そば川原」恵美子さんの料理帖』(KADOKAWA)がある。

文/柿川鮎子

編集/inox.


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