語学力と専門スキルを活かして働くグローバル人材は、自社の人事評価制度にどの程度満足しているのだろうか?
グローバル人材の転職を支援する人材紹介会社のロバート・ウォルターズ・ジャパンはこのほど、語学力と専門スキルを活かして働くグローバル人材709名を対象にした「人事評価制度」に関する意識調査の結果を発表した。
会社員の3割が「成果や能力が処遇に反映される評価制度になっている」と回答
高齢化社会が進み、人事評価制度は年功序列制度から成果主義や能力主義へと移行している企業が多いようだが、実際に「成果や能力が処遇に反映される評価制度になっている」と回答した会社員は、約3割だった。「制度はあるが運用がうまくいっていない」は45%、「制度自体がない」は25%となった。
人事評価、満足している理由の51%が「評価が給与と結びついている」、不満の理由の63%が「評価基準が不明瞭」
勤務先の人事評価への満足度は、「満足」が49%、「不満」が51%と、拮抗する結果となった。前述の「成果や能力が処遇に反映される評価制度になっている」と回答した会社員に絞って結果を見ると、88%が人事評価に「満足」していることがわかった。一方、「制度はあるが運用がうまくいってない」と回答した会社員では、約7割(68%)が人事評価に「不満」と回答していた。
「満足」している内容としては、1位「評価が給与と結びついている」(51%)、2位「個人的な好き嫌いでは評価されない」(43%)、3位「頑張りや努力といったプロセスが評価される」(39%)という結果に。
反対に人事評価に「不満」を感じていると回答した会社員は、1位「評価基準が不明瞭」(63%)、2位「評価が給与と結びついていない」(46%)、3位「頑張りや努力といったプロセスが評価されない」(40%)を不満点として挙げていた。
能力以外に人事評価(給与・昇格)に影響があると感じるのは「上司の好み」
能力以外に人事評価(給与・昇格)に影響がある項目については、外資系企業に勤務する会社員の1位「上司の好み」(59%)、2位「学歴」(31%)、3位「男女の性差」(30%)となった。日系企業勤務では、1位「上司の好み」(72%)、2位「男女の性差」(56%)、3位「学歴」(40%)という結果に。
どの項目においても日系企業での回答が外資系企業より1割以上多いことから、日系企業では能力以外の部分が人事評価に影響を与える傾向があることがうかがえる。
<調査概要>
調査期間:2022年 3月24日~31日
対象:ロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社に登録のある国内で働く会社員 n=709人
構成/こじへい