新型コロナウイルス感染拡大から2年以上が過ぎ、近頃では脱マスクの話題を見聞きするようになってきた。そのようなコロナ情勢において、働き方の変化や経済的側面から転職を考える社会人も増えてきたのではないだろうか。
キャリアや就職・転職全般に関する研究や各種調査を行う機関「Job総研」を運営する株式会社ライボは、983人の社会人男女を対象に「転職と年収に関する実態調査」を実施し、その結果を発表した。
転職経験者の58.2%が「転職で年収が上がった」
転職による年収増減について聞くと、全体で58.2%が「転職で年収が上がった」と回答し、その平均額は39.8万円の回答に対して、「転職で年収が下がった」と回答したのは全体の21.7%で、その平均額は34.1万円の回答結果に。「転職で年収が変わらない」と回答したのは20.1%となった。
またこれを男女別に見ると、「転職で年収が上がった」と回答した男性は60.6%で上がった年収の平均額は39.8万円、女性は54.0%で上がった平均額は34.1万円の回答結果に。
さらに年代別では、「転職で年収が上がった」と最も多く回答したのは30代で上がった年収の平均額は36.9万円、最も少ない回答だったのは50代で上がった平均額は32.9万円となった。
年収平均額が616.6万円に対して、自己評価する年収平均額は680.6万円
現在の年収額に対して自己評価する額とのギャップについて聞くと、現年収額が「自己評価より低い」20.0%と、「どちらかというと自己評価より低い」31.7%を合算した51.7%が、現年収額が「自己評価より低い」と感じていることがわかった。現年収が「自己評価よりも高い」という回答は全体で18.0%にとどまり、「自己評価に見合っている」と回答したのは30.3%だった。
また現年収の平均額が616.6万円に対して、自己評価する年収の平均額は680.6万円になり、自己評価の年収額よりも、実際に受けとる現年収額の方が64万円低く、評価に大きなギャップがあることがわかった。
転職経験者の9割が「転職成功体験あり」
これまでに転職で成功したと言える経験をしたかについて聞くと、「成功した」43.7%と「やや成功した」44.2%を合算した87.9%が成功したと感じている回答結果となった。
また具体的には何を成功した経験と感じているか聞くと、「年収が上がった」が66.7%で最も多く、次いで「福利厚生が充実した」が37.1%、「職場で気が合う仲間ができた」が32.3%で上位3つの回答結果となった。一方、最も回答が少なかったのは「役職が上がった」で15.6%だった。
今後の転職について
最後に過去に転職経験がないと回答した422人に今後転職することを考えているかを聞くと、全体の60.0%が「転職をする予定がある」と回答し、「転職をする予定はない」は40.0%となった。
これを年代別で見ると、「今後転職をする」の回答で最も多かったのは30代で80.4%になり、次いで40代・50代がどちらも70.6%、最も少ない回答だったのは20代で55.4%という回答結果となった。
【調査概要】
調査対象者:全国 / 男女 / 20~50代
調査条件:1年以内~10年以上勤務している社会人(20人~1000人以上規模の会社に所属)
調査期間:2022年6月8日~6月13日
サンプル数:983人(転職経験あり561人 経験なし422人)
調査方法:インターネット調査
出典元:Job総研
構成/オニザワミカ