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カレーが日本に上陸してから150年、今年ブレークが予想される「新欧風カレー」とは?

2022.06.17

カレー総合研究所が2022年のカレートレンドを予測

古くは80年代の激辛カレー、ダムカレーなどが話題になった90年代のご当地カレー。そして最近では2000年代のスープカレーやキーマカレーブームなど、カレーは時代によって様々なトレンドを生み出してきた。

そんな中、日本で唯一のカレーコンサルティング会社であるカレー総合研究所は、2022年のカレートレンド「新欧風カレー」と予測している。

新欧風カレーとはどのようなカレーなのか

インドで生まれ明治時代にヨーロッパから日本に伝わったカレー。日本でカレーが食べられるようになって以来、多くの食品メーカーや飲食店、さらには各家庭が工夫を凝らし、日本中に数えきれないほどのオリジナルのカレーが生み出されてきた。

このヨーロッパ式の日本で独自の進化を遂げてきたカレーが「欧風カレー」とよばれている。この欧風カレーをもう一段階の発展させたものが近年、「新欧風カレー」と呼ばれ、人気が急上昇しているのだ。

新欧風カレーは、これまで以上にさまざまな角度から、カレーの味やビジュアルなどが追求されている。新欧風カレーの系統別特徴は、次のとおり。

スタンダードな欧風カレーから多岐に進化した新欧風カレー体系図

新欧風カレーの系統別特徴

<具材特化>
・高級プレミアム系~松坂牛・名古屋コーチン・黒豚・飛騨牛などのブランド肉を使用
・欧風キーマ系~欧風カレーとキーマカレーをミックスした新しいカレー
・ビーフシチュー系~ビーフシチューをベースにしたカレー
・魚介系~エビやイカ、アサリ、ホタテなどを使用
・フルーツ系~マンゴやバナナなどさまざまな果物を使用
・新三種の神器系~タマネギ・ジャガイモ・ニンジン以外の野菜を使用 

<スパイス特化>
・スパイスカレー系~複数のスパイスを組み合わせて使用
・新スパイス系~カカオや八角などを使用

<トッピング>
・新カツカレー系~カツの素材や味、大きさ、盛り付けなどにこだわったカレー

<フュージョン>
・ビジュアル系~楽しさやインパクトのある盛り付けで“映える”カレー
・シーン別系~筋トレ中の人向け、アウトドア用など場面に合わせたカレー
・新感覚系~土鍋で炊いたごはんと一緒に食べるカレー など

<食べ方スタイル>
・あいがけ系~一皿に複数のカレーを掛けて食べるスタイル

インドカレーと欧風カレーの違いから見る日本のカレー史

なぜ今年、新欧風カレーがブームになるのか、その理由を考察する前に、これまでの欧風カレーの流れを確認しよう。

日本に広まっているカレーには、大きく分けて「インドカレー」と「欧風カレー」がある。そもそもインドカレーと欧風カレーはなにが違うのだろうか。

インドカレーがいくつものスパイスを組み合わせて味を調えるのに対し、欧風カレーはカレー粉やカレールウ、出汁、ブイヨンなどを使用する。

またインドカレーには、宗教上の理由からビーフやポークは使わないが、欧風カレーは、工夫次第でさまざまな野菜や肉類を入れて作ることが可能。旨味やコクのある味わい、とろみのある口当たりも欧風カレーの特徴だ。

現在、家庭などで作り、一般的に食べられているのは欧風カレーである。そこで必ずと言っていいほど使われているのが、タマネギ、ジャガイモ、ニンジンという“三種の神器”とも呼ばれている野菜。

この3種類が広く使われるようになったきっかけは、海軍にあると言われている。タマネギ、ニンジン、ジャガイモの保存性の良さから、海軍の定番メニューのカレーに使っていたとか、ビーフシチューを作るつもりだった料理長が、誤って肉ジャガに仕上げてしまったため、急きょカレーに変えたとも言われている。

このほか、1911年(明治44年)出版の料理本『洋食の調理』の中で、「ビーフカレーライス」のレシピの材料に、タマネギ、ニンジン、ジャガイモが記載されていたことで家庭や飲食店などに広まったのでは?、という説もある。

欧風カレーの3種の神器とも言われるじゃが玉にんじん+肉

1982年(昭和57年)には、全国の小・中学校の給食に取り入れられ、まさにカレーは国民食として不動の地位を獲得した。

さらに2010年代には、複数の大手カレーライスチェーン店が海外に進出して成功するなど、今や日本のカレーは世界的に受け入れられている。

コロナ禍が欧風カレーを新欧風カレーに進化させた?

こうして、さらなる開発の機運が高まった欧風カレーは、現在、すでに「新欧風カレー」として新展開をはじめている。そして、今年は、次のようなことから新欧風カレーが一大ブームになると予想されているのだ。

日本にカレーが伝わったのは、1872年(明治5年)。それ以来、明治・大正・昭和・平成・令和と、いつの時代においても日本のカレー人気は高止まりしている。

しかし、ここしばらく日本では、インドカレーブームが続いていた。そんな中で迎えた2022年は、日本人がカレーと出合って150年を迎える節目の年。これを機に「新欧風カレー」で巻き返しを図ろうとする動きがある。

欧風カレーの特徴の一つは、自由度が高いこと。定番ではない食材を使ったり、見せ方を変えたりと、アイデア次第でオリジナルの一皿を作ることができる。

そのため、日本では日々、新しい欧風カレー「新欧風カレー」が生まれているのだ。これまでにない味を求め、情報交換をしながら食べ歩きを楽しむ人たちも増えている。

新型コロナウイルスの拡大で、一時期、外出自粛を余儀なくされ、外食の機会も激減した。そして自宅での食事回数が増えるに伴い、手軽に作れる欧風カレーが食卓によく上るように。

これまであまり料理をしなかった人にとっても、カレーは挑戦しやすいメニューであった。しかし、何度も食べていると当然飽きてしまうため、少しずつ工夫するようになり、各家庭で新しい味わいの欧風カレーが誕生していった。

「欧風カレーから新欧風カレーへ」これが日本へのカレー上陸150周年の今年を表すキーワードになりそうだ。

関連情報:http://www.currysoken.jp/

構成/Ara

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