美容機器メーカーとして絶大な人気を誇る「YA-MAN(ヤーマン)」より、日本初となるRF(ラジオ波)を搭載した電気シェーバー『HOT SHAVE(ホットシェイブ)』が6月7日に登場した。
この『HOT SHAVE』は、搭載されたRF(ラジオ波)によりヒゲと肌を温めて、肌に優しい深剃りが可能になるだけでなく、同時に美顔器テクノロジーでエステケアを叶える“温剃り”という新しいシェービングを提案。毎日のシェービングの中で、エステサロンのようなスキンケアを取り入れることができるという。
ということで、先日行なわれた新製品の説明・体験会に参加してきたので、その様子をレポートしよう。
やさしく深剃りするだけではなく“温剃り”という新しいシェービングを提案
体験会では、まずはヤーマン ブランド戦略本部 マーケティンググループの松井芳典氏が登壇。この『HOT SHAVE』を発売した理由を以下のように語った。
「これまでは、美顔器というと女性のものというイメージが強かったと思いますが、ここ数年、男性の方にも特にヒゲやVIOケアのための光美容器や顔のもたつきを整えるための美顔器の購入が多く、表面へのケアではなく身だしなみとして自分自身の土台を整えたいという美容意識が高まっていることを感じております」
そこで、長年にわたりムダ毛と向き合い、美顔器テクノロジーにも精通したヤーマンの肌とムダ毛ケアの両方の知見を活かし、今回の電気シェーバー『HOT SHAVE』の販売に至ったのだという。
続けて、男性のシェバー事情の調査について解説。電気シェーバーを使用する理由として、上位に「肌へのやさしさ」という意見が多く、その後に「深剃り」などがランクイン。一方、「深剃り」と「肌へのやさしさ」のどちらタイプのシェーバーを使用しているか尋ねると「深剃り」派は45.3%で、「肌へのやさしさ」派は13%だったという。
つまり、電気シェーバーには、「肌へのやさしさ」が欲しいものの、身だしなみや清潔感を求めた結果、「深剃り」派が多いのではないかと考えられるという。
男性の肌は紫外線ケア不足によりダメージを受けやすく、スキンケアは必須
そして、シェービングが男性の肌に与える影響について、クリニックフォア新橋の院長 圓山尚(えんやまたかし)先生による皮膚科専門医からの意見を紹介。
それによると、男性の肌は女性と比べて紫外線ケア不足によってダメージを受けやすく、バリア機能が弱いという特徴がある。したがって、男性も紫外線をはじめとした酸化ストレスに日々さらされているため、スキンケアが重要になるという。
また、肌荒れを引き起こす誤ったシェービングの原因と対策についても解説。誤ったシェービング方法として多いのが、「シェービング剤を使わない」や「傷んだ刃を長期間使用」など。いずれも物理的な刺激や負担が大きく、バリア機能の弱い男性の肌をより傷つけてしまっているという。
その対策としては、シェービング剤を使い定期的に刃を交換することはもちろん、シェービング後の保湿ケアの徹底が必要ということだった。
ただ、保湿が必要とわかっていても忙しい毎日の中では、スキンケアまで手が回らないという方も多いのではないかと松井氏は話す。そこで提案するのが、“温剃り”という新しいシェービング。この“温剃り”は、ヤーマンが長年培ってきたクリニックやエステサロンでも使われている美容技術のラジオ波を利用したもの。
プロの理容師が、蒸しタオルで顔を包み込み肌とヒゲをやわらかくした状態で根元からやさしく剃り上げてくれるのと同じように、肌の深部から温めてくれるラジオ波のRFテクノロジーを採用。そのため、「深剃り感」「肌へのやさしさ」「エステのようなケア」というアプローチが可能になるという。
ラジオ波を初めて電気シェーバーに搭載
次に、ヤーマン 開発本部 開発設計三部の前田一憲氏が登壇。『HOT SHAVE』の特長について説明した。
「“ラジオ波”とは、美容技術の専門用語ですので、男性の方には耳慣れないかもしれませんが、もともとはエステサロンなどで熱の力で肌にうるおいや弾力を与えるテクノロジーです。このラジオ波の熱は、電子レンジの加熱の原理と同じように肌の表面ではなく肌の中の水分に働きかけ、奥から温めるという特長があります。
さらに、エステの技術としては、コラーゲンが引き締まったり増えるなどといった美肌に関すものやエイジングに対する効果が期待できます。
今回、ラジオ波を初めて電気シェーバーに搭載したのですが、メリットは3つあります。まず、肌へのアプローチですが、肌を温めることで水分を吸収しやすい状態となり、水分を含んだ肌はやわらかくなって吸い付くようにシェーバーの刃とぴったり密着します。刃が密着することで、最大限に根元からヒゲを剃ることができるようになりました。
また、ヒゲ自身も水分を吸収してやわらかくなるので最小限の力で剃ることができます。さらに、美顔器テクノロジーによって肌の土台へも働きかけることもできます。したがって、うるおいやハリの向上といったシェービングだけでなくエステケアも同時に叶えることができます」
そして、シェーバーのヘッドに「回転式」を採用した理由を説明。ヤーマンの美顔器に搭載されている広く、深く、安全に肌に熱を届けるラジオ波の電極に適していたのがリング状のシェービング刃のある回転式だったという。さらに、ヒゲの生える方向にも着目し、360°のあらゆる角度から剃ることによって肌へかかる負担を最小限にすることが可能であったからだとのこと。
加えて、『HOT SHAVE』がIPX7の防水性となっており、お風呂で使えるメリットにも言及。温度や湿度がある中では、肌やヒゲが水分を含みやすく、より剃りやすくなる上、ラジオ波は水分に反応して熱を発生しやすくなる性質があるため、エステケアを実感するという意味においても都合がいいのだという。
試してわかった温感RF(ラジオ波)のすごさ!
そして、いよいよ『HOT SHAVE』の使い心地を体験。実は今回、取材&撮影するにあたり、筆者ひとりで行なうのは難しいということで、同行した編集部のオビツにモデル役をお願いした。
まずは、『HOT SHAVE』の使用前と後の肌年齢を比較するために、専用のカメラとソフトを使って肌状態を診断。ところが!ここで想定外の出来事が。実は、普段からどうせ不摂生な生活をしているから肌はボロボロなんだろうと勝手に想像していたオビツの肌状態が、すこぶる良好でビックリ。
なんと、その肌年齢は実年齢に対して−3歳で、驚くべきは水分値が“90”と驚異的な高さなのだ。実は筆者は、美容系の発表会などで同様の肌診断をよく行なうのだが、これほど水分値の高い人は女性でもあまり見たことがない。まして水分量が低いとされている男性では、20〜30あたりの数値の場合が多いので、なおさらだ。
これには正直、肌状態が良好なのはいいのだが、この後に『HOT SHAVE』を使用しても、これ以上に肌状態がよくなるとは思えないのだが、と不安に…
なお今回は、せっかく生やした口髭を剃ってもらうということで、まずは付属のトリマーを使ってヒゲをカットしたのだが、切れ味もよくてサクサクっと終了。
さらに続けて、より肌を守るためにシェービングフォームを塗り、RF(ラジオ波)による“温剃り”と美肌ケアを体験。もう上の写真の表情を見てもらえばわかるとおり、肌の内側からポカポカと温かくなって、気持ちいいことこの上ない。しかも、シェーバーのヘッド部分が熱くならないから不思議だ。これならば、冬場のシェービングであっても金属の冷たさを感じずに快適なのではないだろうか。
ちなみに会場には、体表面温度をスクリーニングするサーモグラフィーカメラが用意されていたのだが、『HOT SHAVE』をRFモードで2〜3秒押し当てただけで、ヘッド部分の3つの輪が真っ赤になっているのがわかるほど。
そして、シェービン後は、目立った剃り残しは見当たらず、全体的にきれいに深剃りできていることがわかるだろう。しかもシェービング中は、温感で気持ちいいだけでなく、肌へのあたりのやさしさを感じることができた。
実は、筆者は敏感肌のためシェービン後は必ずといっていいほど肌がヒリヒリとしてしまうのだが、今回はそれがまったく感じられないのが不思議なくらいであった。
最後に、いよいよ懸念していた肌年齢の診断を行なったのだが…これがまたビックリ!肌年齢は実年齢に対して−3歳から−6歳となり、なんと水分値は90から“100”に!!この衝撃的な数値には、ヤーマンのスタッフの方も動揺するほど。(ちなみに、筆者も同じカメラを使って測定しているので誤診断などではないはず)
ただ、確かにオビツの肌の水分量もすごいが、それをMaxまで押し上げてくれる『HOT SHAVE』の温感RF(ラジオ波)美容テクノロジーもさらにすごいのだと実感した。
さて、男性向けやジェンダーレスな美容機器が続々と登場する中、スキンケアも叶う電動シェーバーとしてパナソニックから『ラムダッシュ ES-MT21』が発売。さらに今回のヤーマンの『HOT SHAVE』が登場し、シェーバー業界もにわかに活気づいてきたように感じる。これからは、“シェービングと同時に美肌ケア”というコンセプトが主流となっていくのかも知れない。
【製品情報】
製品名: HOT SHAVE(ホットシェイブ)
販売価格:44,000円(税込)
発売日:2022年6月7日(火)
型番:YJEC0
外形寸法:約W65mm×D65mm×H185mm(ヘッド装着時)
質量:255g(ヘッド装着時)
付属品:トリマー、ヘッドカバー、お掃除ブラシ、ACアダプター
関連情報:https://www.ya-man-tokyo-japan.com/special/shaver/rfshaver2022/
取材・文・撮影/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)
「CanCam」「Oggi」「Domani」などのファッション誌やサイトの編集に長年にわたり携わる。現在は、DIMEにてクルマや家電、グルメ、ファッション情報、美容・健康法、コスメ情報なども発信。
@DIME公式通販人気ランキング