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日本人の出世欲が世界で最下位レベルといわれる理由

2022.06.14

今よりも収入を上げ、高い地位につくためには、スキルアップが欠かせない。そこで、コーチングや研修の機会を求めるビジネスパーソンもいるだろうが、日本は世界と比べてどれほど仕事における成長意欲を持っているのだろうか?

ランスタッドはこのほど、世界34の国と地域で実施する労働者意識に関するグローバル調査「ランスタッド・ワークモニター」の2022年上半期の結果と日本市場の数字を発表した。

スキルアップの機会を強く求める世界中の労働者

世界的に進むデジタル化の波によって、個人でスキルをつける需要が非常に高まっていることがわかる結果となった。世界の労働者の88%が機会を与えられれば研修育成プログラムに参加すると回答し、84%がチャンスがあればキャリアコーチに相談すると回答していることからスキルアップへ意欲的なことがわかった。

その中でも、若い世代はコミュニケーションスキルやリーダーシップなどのソフトスキルの育成機会を強く求めていることもわかる結果となっている。この数字から、世界中の労働者は若い世代を中心に強い成長意欲があり、スキルアップとコーチングの機会を求めていることが示されており、雇用主は研修育成機会の増加を望まれている現状が考察される。

また、新しいスキルの研修育成の重要性に価値を置いているのは中南米に多く、回答者の90%が研修育成機会がキャリアと雇用適性のプラスになると回答した。それに対して、日本は44%と世界最低の数字を記録し、研修育成を最も軽視する傾向の市場であることも今回の調査でわかり、世界各国で大きな格差があることが明らかとなっている。

「仕事で不幸になるなら無職の方がよい」と回答した日本人は世界で最も低い数字に

今回の調査で注目の結果となったのはライフスタイルと仕事の両立だ。新型コロナウイルスの影響後、ライフスタイルを重視して働く労働者が世界的に増加しており、今回の調査でも半数近くの労働者(48%)がお金の問題がなければ、あえて働かない、と回答するなど個人の幸せの在り方が重視されていることが考察できる結果となった。

その中で「仕事で不幸になるなら無職の方がよい」と回答した日本人は、世界中の労働者33%に対して、15%と世界中の市場で最も低い結果となった。日本では、世界的な潮流から乖離があり、現状では無職になるならネガティブな事象を我慢してでも定職に就く方が多いことがわかる結果となっている。

日本の労働者は現状を維持するために働く人が多い

先述の通り、世界の労働者が成長意欲を強く持っていることに対して、日本の労働者で現在の雇用先でのキャリアアップを望んでいる人は29%と、世界中の労働者の40%を大きく下回る結果となった。

この数字は34の国と地域の中で最も低い順位となっており、現在の雇用先以外でのキャリアアップを望んでいるかの質問についても21%と回答しており、日本の労働者が昇進や地位などを求めていないことを示している。

さらに日本は、「社会に貢献する仕事だと感じられるなら、報酬が下がってもかまわない」という回答も世界中の労働者の34%から乖離がある13%を記録した。こちらの結果から、日本よりも世界各国が、企業の社会貢献に対して、積極的に興味を持っていることがわかった。雇用主だけでなく労働者レベルで取り組もうとしている姿勢が表れていると考察している。

一方で、日本は社会貢献よりも収入を重視する点がありながらも、雇用先でのキャリアアップは望まれておらず、現状の生活を維持するために働く労働者が多いのではないか、と考えられる。

今回の調査を受けて

世界的に、ライフスタイルと仕事を両立する働き方をしつつ、スキルアップやコーチングなど自己成長の機会を求める労働者が多いことが今回のワークモニター調査で明らかになった。

世界の労働者に対して、日本の労働者は定職に就いて、社会的な貢献よりも安定的な収入を得ることを求めている意向が強いこともわかる結果となっている。また、安定的な収入を得る上でもキャリアアップなどの立場を求める意識は弱く、「今のままでよい」という現状維持を求める志向があることも特徴だと分析することができた。

<調査概要>
日 時:2022年2月21日から3月13日
対象地域:ヨーロッパ、アジア太平洋、南北アメリカの世界34の国と地域
年 齢:18〜67歳
職 業:最低週24時間以上勤務する従業員、個人事業主、あるいは今後就職活動を検討している失業者
対 象 数 :3万5,000名
最小サンプル数:500件(各市場)

出典元:ランスタッド株式会社

構成/こじへい

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