「MK」や「Yayoi」など人気レストランの他、スーパーマーケットでもロボット導入の動き
タイの飲食や流通業界でロボットの導入が広がっている。
タイ大手外食チェーン「MK レストラン・グループ」は、2021年にタイスキレストラン「MK」や和食レストラン「Yayoi(やよい軒)」で110台の配膳ロボットを導入し、2022年には355店舗530台まで増やす方針を明らかにしている。
「MK」では配膳ロボットの「MKロボット」に人名のような名前を付けたり、Facebookで「配膳ロボットを見つけたらコメント欄にコメントしてね」と呼びかけるなど、ロボットに親しみを持ってもらう取り組みも行なっている。
また、流通大手「セントラル・グループ」では、デパートの食品売り場や系列スーパーマーケットで商品案内ロボットを配置。
系列のレストランチェーン「かつや」などには配膳ロボットを導入している。製造業の「BRAINWORKS」は、ロボットがコーヒーを淹れてくれる「ROBOSTA Café」を開発し、レストラン向けにロボットを納入したり、バンコクの大手私立病院内にカフェの出店などを行っている。
人手不足を解消するため導入企業は増加傾向に
大手外食チェーン店などではコロナ前から配膳ロボットを導入していたが、コロナ禍を経てロボットの導入が本格的に広がってきている。
コロナウイルス感染拡大に伴い、飲食店の営業が規制されると、地方からバンコクに来ていた従業員の多くが地元に帰省。
2021年末からレストランはほぼ通常営業になり客足も戻っているが、地方からバンコクに帰ってこない従業員もいて、飲食業で人手不足が問題になっている。
配膳ロボットは、一度に人間よりも多くの物を運ぶことができるため、サービス提供のスピードが上がる。
利用者側は店員との接触を避けることができ、安心・安全と感じることもあり、ロボットを受け入れている傾向にある。
SNSなどでは音声でのコミュニケーションを期待する声もあり、「MK」では誕生日ソングを歌うサービスなどの導入を検討している。
参考記事:https://tnc-trend.jp/thailand54/
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構成/DIME編集部