製品開発や採用資金に、フードテック事業とヘルスケア事業を拡大
サッカー元日本代表の鈴木啓太氏が社長を務めるAuB(オーブ)は、「すべての人を、ベストコンディションに。」をミッションに掲げ、アスリートの腸内細菌データの研究から、科学的アプローチに基づいた「菌を摂る・育てる・守る」のメソッドを、一般の人々にも取り入れやすいかたちで提供。誰もがいつまでも夢に向かって暮らせる健康的な社会の実現を目指している。
そんなバイオベンチャーのAuBは、京セラや大正製薬、三菱UFJキャピタル、静岡キャピタルを引受先とする第三者割当増資で、3億円を調達した。
同社が投資会社や大手メーカーから出資を受けるのは二回目で、今回の増資により創業からの累計資金調達額は約7億1000万円になった。
資金調達の背景
調達した資金は主に、腸内フローラをケアする栄養補助食品やヘルスケア製品などの製品開発および、事業拡大に向けた人材採用などに充てられる。また、現在販売中のサプリメントやプロテインに加えて製品ラインアップと製品群を拡充し、事業拡大を図っていく。
また京セラと大正製薬とは業務でも提携。京セラとは腸内環境を予測する臭気センサーの共同研究を進め、大正製薬とは同社の知見を活用した食品関連の商品化を検討している。
大正製薬と三菱UFJキャピタルからは、事業開発段階にあたる「シリーズA」の資金調達(2019.9発表)でも出資を受けており、それ以降、大正製薬とはフードテック製品の共同開発を進めている。
今回初めて出資を受ける京セラとは、腸内フローラに関する共同研究の契約を締結(2020.2発表)しており、それ以降、同社保有のAI技術を使用した、便の臭気から腸内環境の傾向を予測するシステムやデバイス構築等に関する研究を行ってきた。
京セラから出資を受けるのは今回が初めて。今回の「シリーズB」として調達した資金は、こうした共同開発や共同研究にも充てる。
プロダクト紹介
AuB BASE(オーブベース):コンディションの“土台をつくる”サプリメント
AuB MAKE(オーブメイク):コンディションを“整える”マルチ栄養プロテイン
AuB GROW(オーブグロウ):菌を育ててコンディションの“土台をつくる”食物繊維ミックス
京セラ 理事 稲垣正祥氏のコメント
「私たちのお腹には100兆個もの腸内細菌が棲むという。太古の昔から人類とともに生き、ともに進化して来た彼らは、生まれてたかだか数十年の私たち以上に、私たちのことを知っているのかも知れない。
その証拠に様々な病気やアレルギー、睡眠、更には笑ったり怒ったり悲しんだりなど、自分ではどうにもコントロールできない心の問題にまで彼らが関わっているらしい事が、最近になって次々と明らかになっています。
腸内細菌を知る事は人間を知る事なのです。人と腸内細菌が共生する事で現在の繁栄を築いた様に、京セラとAuB社は共に力を合わせ、全ての人々が健康で幸せに暮らせる世界の実現を目指します」
AuB代表取締役の鈴木啓太氏のコメント
「2015年10月の創業から研究開発先行型のバイオベンチャーとして知見を蓄えてきました。これまでの地道な研究が実を結び始め、いよいよ企業として成長フェーズに入ります。
続々と新商品開発に着手しながら、採用にも注力しており、すでに研究開発部門の人員を補充したほか、商品開発やコミュニティづくりを担うマーケティング部などの人員強化に乗り出しています。
今回の資金調達で、組織全体を底上げしながら、より一層のスピードと完成度を持って事業を進めていきます。アスリートの健康的な腸内環境を解明し、人々の健康に寄与するという、誰も到達したことのない、面白そうな世界を開拓して参ります」
構成/Ara
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