■連載/大森弘恵のアウトドアへGO!
60年以上、新潟・燕三条で屋根の雪止め金具やソーラーパネル用の架台を製作してきたスワロー工業によるアウトドアブランドが「ラルファ(LALPHA)」。
人々の暮らしを豊かにするをテーマに、ライフ(LIFE)とアルファ(ALPHA)を組み合わせた造語をブランド名としていることからもわかるが、キャンプだけでなくベランダや庭などちょっとしたアウトドアスペースでくつろげるギアがそろうと話題のブランドだ。
ウッドロールテーブルやローチェア、チタン食器などなど日常的に使えるものがズラリ
創設2年目の新しいブランドだが、燕三条エリアでしのぎを削ってきた金属加工技術がキャンプギアにもいかされている。また、キャンプギアメーカーが軒を連ねる地なので、製品開発のノウハウも事欠かない。新興ブランドではあるが作りは確かだ。
そんなラルファの新作を手にする機会を得たのでまとめてみた。
天板を外せばハンガーに
ワンポールサイドテーブル(1万4080円)。別売のマルチウェイングポールBK 2P(1万4800円)、天板に載っている真空缶クーラー(1980円)も新作だ
4月末に発売された、クランプ式の小さなテーブルだ。1組ならサイドテーブル、2組購入して2段にすればラックのような使い方ができる。
ポールにクランプでベースを取り付け、そこにフレームを差し込む。天板をフレームに載せれば完成だ。天板には切り欠きがあり、その向きとフレームを組み合わせるのにコツが必要だが慣れればなんてことなく組み立てられる。天板を取り外してタオルや傘を引っかけるハンガーとしてもよさそう。
ツーバーナーにもなるミニテーブル
アイアンシェルフミニ(5500円)。穴空き木製テーブルで、この穴にはシェラカップがぴったり収まる。
シェラカップにアルコールストーブを入れて、ラルファの新作、アルコールストーブ用マルチ五徳(1320円)を装着すれば静かに燃えるコンパクトツーバーナーになる。風に弱いアルコールストーブも、シェラカップが風防となるし、アイアンシェルフミニに装着することで安定感が生まれる。
アルコールストーブ用マルチ五徳はラルファのロッキーカップにも対応する。シェラカップよりも深いので風防効果が高まるのだが、直径が22mmほど小さくてアイアンシェルフミニに固定できない。
そんなときはシェラカップリッド(1320円)で穴にフタをし、ロッキーカップを載せる。
新作のロッキーカップ600(2200円)とおちょこ(2640円)で熱燗を楽しむのも乙なもの
アルコールストーブの火力は熱燗にちょうどよく、ラルファではロッキーカップとおちょこで”ちょい呑み台”を提案している。さすが米どころ、新潟のブランドだけある。
もちろん両側にシェラカップリッドを載せてソロキャンのテーブルにするのもアリ。使い方は自由だ。
評判の耐熱テーブルが進化
ファイヤーサイド テーブルロング ブラック(1万5180円)
既存モデルとサイズは同じだが、ブラックモデルは片側にフックバーを設けており小物を掛けられるように改良されている。天板のパンチング加工は取り立てて意味はないそうだが、結露などによって濡れたカップでも滑りにくいし、ちょっとした小物が転がり落ちないというメリットはある。
組み立て方は評価の高いワンアクションタイプ。脚にワイヤーが付いているのでスライドさせるだけでいい。不意にはずれることはなく、シンプルだけどしっかりロックできるのだ。
くつろぎのハイバックチェア
7月発売予定のローチェアロング アイボリー(1万8480円)
収束式でスリムに持ち運べるローチェア(写真右)に、ハイバックモデルが仲間入り。頭まで支えてくれるので安心感が違うのだ。竹集成材の雰囲気もいい感じだ。今後、ブラックモデルの発売も期待したい。
キャンプブームが続き、各社新作のラインナップには、どこか見覚えがあるものがチラホラ散見されるが、ラルファのファニチャーたちはひねりが効いている。夏に向けて発売と再入荷が予定されているのでこまめにオンラインショップをチェックしたい。
【問】ラルファ
取材・文/大森弘恵