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ハーマンミラーが2030年までに達成を目指すサステイナブルな3つのゴール

2022.06.05

ハーマンミラー(ミラーノール)が2030年までに達成するサステナブルなゴールを発表

アーロンチェアやセイルチェアで知られるモダン家具メーカー、ハーマンミラー(現ミラーノール。2021年7月に社名変更)が4月21日、2030年までに実現を目指すサステナブルな目標を発表した。

ハーマンミラーはもともと環境に配慮したものづくりをする会社である。これまでにも生分解性の素材を用いた製品を販売しているほか、環境を破壊することなく生産者を搾取しない、人道的な方法で調達した木材の利用を業界全体に促してきた企業でもある。

1990年代から環境に与えるインパクトを考慮してきたハーマンミラーが2030年までに達成すると発表した、サステナブルな3つのゴールを見ていこう。

1.カーボンフットプリント(CO2)を小さくする

ハーマンミラー社は1900年代初頭に設立された家具メーカーで、20世紀半ばにはモダン家具の代名詞として知られるようになっていた。過去に在籍したデザイナーにはレジェンドと呼ばれるGeorge NelsonやCharles Eames、 Ray Eamesなどが名を連ね、インダストリアル・デザインの古典と呼ばれる製品を生み出してきた。

2030年までに達成するゴールの1つ目は、カーボンフットプリントの削減である。カーボンフットプリントは、商品の原料調達から生産、流通を経て消費者に届けられ、商品が最後に廃棄またはリサイクルされるまでに排出される温室効果ガスを、CO2の量に換算したものである。

ハーマンミラーではカーボンフットプリントの排出量を小さくするために、2つのメインとなる工場で使う電力を水力発電と風力発電、つまり100%再生可能エネルギーで賄っている。これは全社で消費する電力量のおよそ1/4を再生可能エネルギーでカバーしていることを意味する。

このほかの活動として、自動車メーカーのGMと提携して行っている「リパーパスプログラム」と呼ばれるプログラムは、GMのオフィスや工場で不要になった家具やオフィス用品を、学校や地域の団体に譲りわたす仕組みである。

2009年に始まったこのリパーパスプログラムにより27,000トンの廃棄物をリユースし、1800万ドル相当の現物による寄付を行ったという。

リユースによって商品の使用期間を延ばすことで、新しい商品を作るためのカーボンフットプリントを削減するだけでなく、処分にかかるカーボンフットプリントを減らすことにもつながる。

ハーマンミラーのチェアの特徴のひとつに、解体のしやすさがある。容易に解体できることによって修理やパーツ交換がしやすく、長く使い続けることを可能にする。ものを長く大切に使い、買い替えの頻度を落とすことで、パーパスプログラムと同様にカーボンフットプリントを少なくすることを意図している。

2.使い捨てのプラスチックの使用を止め、あらゆるゴミを削減する

ゴミを削減するための施策は、製品の原料としてリサイクル素材や後述する海洋プラスチックごみを採用するだけでなく、さまざまな方法で手を尽くしていることがうかがえる。

例えばアーロンチェアが届けられる際に梱包材として使われるダンボールは使い捨てでなく、返却が可能だ。また、そもそもその梱包材の99%を占めるダンボールはすべてリサイクル製品である。

2019年にはハーマンミラーの社内で、飲食に用いられる使い捨てのプラスチック容器が完全撤廃された。

2021年にハーマンミラーに買収されたノール社が発表した2020年のサステナビリティ・レポートによると、ノール社のヘッドオフィスがある北アメリカのオフィスでは2018年、21,169,000トンのごみのうち、41%がリサイクルされた。翌2019年には16,828,000トンのうち55%、さらに2020年にはリサイクル率は61%、16,080,000トンに上った。最終的にゼロ・ウェイストを目指しているという。

2021年11月2日にスタートした「Day of Purpose」の日には、ハーマンミラー社の社員が地域のNPOでボランティア活動をしたり、献血をしたり、子どもたちのために学校で家具の組み立て作業をするなど、思い思いの方法で地域への貢献を行う姿が見られる。

中でも人気があるのが、環境やサステナビリティに関わりのある活動、公園やビーチの清掃などで、ごみを減らす活動が社内のみにとどまらないことが伝わってくる。

3.環境へのインパクトが小さい素材を使う

ハーマンミラーを代表するアーロンチェアは1994年に発売され、2016年にアップデートされた。アップデートされた「リマスタード」と呼ばれるチェアは、91%のパーツがリサイクル可能で、39%がリサイクル素材を材料に作られており、38%はこれまで廃棄物とされてきた使用後の製品を再利用したプレ・コンシューマー・ウェイストである。

プレ・コンシューマー・ウェイストは、従来リサイクルされてきた素材とは異なり、衣料業界で言えば衣類の裁断くずや落ち綿、不良品などを表す。

これまで産業廃棄物として処理されてきたプレ・コンシューマー・ウェイストを見直す動きはさまざまな分野で始まっており、裁断くずを粉砕後に繊維に戻して使うブランドや、端切れをリユースするプロジェクト、使用済みペットボトルを原料とするアウトドア用品や靴のほか、古新聞やオフィスで出る紙類から作られるギフトカードなどが見られる。

ハーマンミラーのウェブサイトでは商品ごとのカーボンフットプリントの数値や、リサイクル原料の使用率の詳細といった環境に関わるデータが公開されており、いつでも確認できる。

2021年の発表によると、アーロンチェア1台につき最高1.13kgの海洋プラスチックごみを原料として使う計画がなされている。海洋プラスチックごみを原料にするのはアーロンチェアだけでなく、セイルチェアやオフィススペース用の家具をラインナップするOE1 シリーズなど。

これにより毎年、海に流出するペットボトルなど約23,000,000本相当の海洋プラスチックごみを減らせるとしている。

世界的な流れとして環境負荷を減らし、社会課題に対応する企業が増えている中、ハーマンミラーもまた、環境問題に積極的に取り組んでいることがわかる。サステナビリティを企業の価値の中心に置いて進化を続けるハーマンミラー社の動向にこれからも注目していきたい。

参考:

MillerKnoll Announces 2030 Sustainability Goals: Doing More for Our Planet|Cision

Our Story | Herman Miller

Designing for the Greater Good | Herman Miller Better World Report 2021

文/森野みどり

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