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鈴木啓太、松井大輔も参戦!アテネ世代が活躍するサッカー選手たちのYouTube戦略

2022.06.04

鈴木啓太と松井大輔のユーチューブ画像。それぞれコアなファンがいる

カタールWイヤー。かつてのサッカー熱を取り戻したい!

 2022年カタールワールドカップ(W杯)まで半年を切り、日本代表強化もカウントダウン状態に入りつつある。その動向を特に注視しているのが、代表レジェンドたちだ。

 ちょうど2002年日韓W杯から丸20年ということもあり、「当時の熱気と興奮をもう一度、取り戻したい」という声が、福西崇史(解説者)や森島寛晃(セレッソ大阪社長)あたりからも聞こえてくる。

 若い世代は彼らの活躍していた頃を知らないだろうが、さまざまな形で伝えていくことができる。YouTubeは有効な手段の1つ。福西も2000年3月に解説した「福西崇史・福ちゃんねる」を通して、ドイツ・スペインと同組になった森保ジャパンの戦い方や過去の代表エピソードなどを配信中。日の丸経験者がこういった試みに着手する例が増えているのは事実だ。

第一人者の那須大亮とは異なるトーク力で勝負する鈴木啓太

 サッカーYouTuberの第一人者は、現役時代から動画配信を手掛け、登録者数39万6000人を誇る2004年アテネ五輪代表の那須大亮。2021年12月には現役とOBのサッカー選手、ユーチューバーのチーム「WINNER'S」によるサッカーイベントを横浜・日産スタジアムで開いたほどだ。そこには10代女性や若者など普段のサッカーの試合とは異なるファン層が数多く集結。新規客層獲得へのきっかけ作りになっていた。

 那須の刺激に加え、コロナ禍で動画による発信の重要性が増したのも重なり、同世代の面々も続々と配信に乗り出した。腸内細菌データをベースにヘルスケア・フードテック事業を展開する実業家・鈴木啓太(AuB株式会社・代表取締役)も2020年11月にチャンネルを開設。登録者は17万1000人に達している。

 今年1月に配信したオシムジャパン時代にともに中盤を担った先輩・中村俊輔(横浜FC)との対談は最高159万回再生に到達。大きな話題になった。

対話形式でさまざまな人物の本音を引き出す鈴木啓太

「会社の代表としては本来、事業に関するテーマをメインにすべきなのですが、腸内細菌によるコンディショニングやヘルスケアは認知度がそう高くない分、多くの人に響きにくいですよね。そこでまずは自分の強みであるサッカーに軸足を置き、挑戦者対談からスタートすることにしました。先駆者の那須もゲストトークを行っていますが、話す人が変われば内容も変わるし、独自色も出せる。そう考えて、他の人のことはあまり気にせずに始めました。

 最初は93年Jリーグ発足時のチェアマンである川淵三郎さん(現JFA相談役)に対談をお願いし、その後は鹿島アントラーズの小泉文明社長、同期の那須、98年フランスW杯の10番・名波浩さん(松本山雅監督)、代表で一緒に戦った中村憲剛さん(川崎FRO)といった方々に出ていただきました。紆余曲折しながら、対談形式が固まっていきましたね」と彼は1年半の歩みを振り返る。

ビジネスパーソンにとってヒントになる内容も

 再生リストを見れば、迎えた数十名のゲストはそうそうたる面々ばかり。それも鈴木のネットワークと人望のなせる業だ。現役時代から卓越したトーク力を備えていたのも大きい。2019年にはフジテレビの「とくダネ!」のスペシャルキャスターも務めた経験もあり、魅力的な対話が繰り広げられている。

「来ていただいた全ての方からさまざまな学びがありました。僕の中で特に印象に残っているのは、俊さんや同期のナオ(石川直宏=FC東京クラブコミュニケーター)の話、そして浦和時代の先輩である西村卓朗さん(水戸GM)の対談ですね。

 西村さんは浦和時代には苦労され、大宮アルディージャや海外でもキャリアを積み重ねましたが、そういった経験を踏まえて今、水戸の強化で成功されている。今は選手教育にも力を入れていて人間形成を重視するGMです。

 そういう話は会社経営にも通じるところが多い。今後のビジネス展開のヒントにもなりました。そうやってサッカーだけでなく、より多くの人に働きかけていきたいというのが僕の偽らざる思いなんです」

笑顔でインタビューに答える鈴木啓太(提供写真)

 確かに浦和のサポーター、サッカー愛好者は鈴木啓太のことをよく知っているし、彼が招いたゲストの話も興味深く視聴するだろうが、やはり重要なのは一般の人々をどれだけ取り込めるかだ。サッカー系YouTuberのトップである那須の登録者が40万人という現状を見ると、まだまだ訴求力が足りないという事実は否めない。その数字を100万・200万というケタに引き上げるにはどうすればいいのか…。彼は経営者的目線を持って日々、模索しているという。

「100万回再生を超えるサッカー関係動画というのは、さまざまな映像を編集してアップしているものが実のところ多いんです。つまり、サッカー自体の人気がないわけではない。だからこそ、僕らがより魅力で面白いものを発信していかないといけないと考えています。

 この取り組みを続けることで、大きなコミュニティが生まれ、最終的にウエルネスやヘルスケアの方にもプラス効果が出るようになれば理想的。先になるとは思いますが、会社のプロダクトやサービスを使ってもらうためのプラットフォームにすることも視野に入れています。そうなるように自分自身、工夫を重ねていくつもりです」と鈴木は企業のトップらしい考え方で進んでいく構えだ。

トークとテクニカルの二本立てで攻める松井大輔

 その彼とは趣向が異なり、サッカーの基本技術やトレーニング方法の伝達・普及に主眼を置いているのが、サッカーとフットサルの二刀流プロ選手・松井大輔(YSCC横浜)。コロナ禍が始まった2年前から「YouTubeには興味がある。いつかやってみたい」と話していたが、今年1月にチャンネルを開設。半年足らずで登録者が3万9400人まで達しているのは、まずまずのペースと言っていい。

「サイバーエージェントさんから誘いがあったのが立ち上げるきっかけです。いろんなメディアの使い方があるけど、YouTubeチャンネルは自分だけの部屋。そこから好きなことを発信できるのは魅力ですね。

 同期の那須はエンタメ性重視、啓太はトークが多かったりするけど、僕は喋りの方はあまり得意じゃない(笑)。現時点ではそういう回もありますけど、ゆくゆくは子供たちやいろんな人にサッカーを教えたい。それをメインに据えたいと考えて取り組んでいます。

 収録は月2~3回で、1回あたり4本分撮影しますが、プレーをメインにするときは4~5時間はかかりますね。今はサッカーとフットサルの練習もあるから超多忙ですけど、僕はいろんなことをしてみたいんです」と今月41歳になった彼はどこまでも前向きだ。

足技テクニックなど役立つ内容を配信する松井大輔

 ただ、動画を通してサッカーの技術を教えるといっても、競争相手も多いため、すぐに数字を飛躍的に伸ばすのは難しい。現実の厳しさを松井自身もよく認識している。

 そこで、この半年間は鈴木啓太、大久保嘉人(解説者)ら仲間たちとのコラボ企画などで認知度アップを図ってきた。2010年南アフリカW杯の経験談を語ったり、最近の日本代表戦の分析やカタールW杯本大会の提言も展開しており、そちらに興味関心を持った人たちがテクニカルな方面にも目を向けるという相乗効果を期待している。その結果、SNSや口コミを通してじわじわ広がっていけば、再生回数も右肩上がりで推移する…。そんな目論見が松井にはあるようだ。

サッカーとフットサルの二刀流にユーチューブも。多彩さを見せる松井大輔(筆者撮影)

「徹子の部屋」のように何十年も続くチャンネルに!

「登録者の目標は特にないですけど、より多くの人に見てほしいというのが僕の希望です。今後はトークとテクニカルの2本立てで継続し、『徹子の部屋』みたいに何十年も続くようなものにできたら一番ですね。

 自分たちアテネ世代は『新しいことを始めよう』という意欲が高いですね。ちょうど20代の頃にインターネットが普及し、データ分析も進化して、できることが増えたのも大きいと思います。サッカーもフットサルもそうですけど、最新ツールを駆使していかないと時代の変化についていけない。オフ・ザ・ピッチでもさまざまな部分でアップデートしつつ、自分のチャンネルを育きたいです」

 彼らが独自色を追求し、多種多様な入口を作ってくれれば、サッカー人気も再び沸騰するかもしれない。カタールW杯イヤーの今年は本当に大きなチャンス。鈴木・松井の2人を筆頭に、日の丸レジェンドが斬新な動画を配信し、我々を惹きつけてくれることを願ってやまない。(本文中敬称略)

取材・文/元川悦子
長野県松本深志高等学校、千葉大学法経学部卒業後、日本海事新聞を経て1994年からフリー・ライターとなる。日本代表に関しては特に精力的な取材を行っており、アウェー戦も全て現地取材している。ワールドカップは1994年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6大会連続で現地へ赴いている。著作は『U−22フィリップトルシエとプラチナエイジの419日』(小学館)、『蹴音』(主婦の友)『僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」(カンゼン)『勝利の街に響け凱歌 松本山雅という奇跡のクラブ』(汐文社)ほか多数。

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