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「劇場公開中」から「デジタル配信開始」という施策で挑む映画「牛首村」のマーケティング戦略

2022.06.03

『牛首村』デジタル配信の独自戦略に日本映画の「未来」を見る!

2020年2月に公開された、『呪怨』などで知られる清水崇監督がメガホンをとった映画『犬鳴村』。その大ヒットを受け、第2弾『樹海村』が2021年2月に、さらに第3弾『牛首村』が今年2月18日に公開され、すでに「恐怖の村」シリーズとして映画ファンにも認知され、好評を博している。

『牛首村』は、富山県魚津市に実在する北陸“最恐”の心霊スポットである坪野鉱泉を舞台に、実体不明の怪談「牛の首」に焦点を当てることで、その土地に根付いた空気感といったものを色濃く反映した、まさにジャパニーズホラーの第一人者たる清水崇監督の面目躍如といった雰囲気の漂う作品だ。これが映画初出演となるKōki,が一人二役で主演を務め、萩原利久、高橋文哉ら豪華若手キャストも集結し、瑞々しい演技も作品に華を添えている。

邦画初!? 劇場公開中からの動画の直接配信開始に込められた狙いは?

ジャパニーズホラーの“現在地”として日本映画界の中で重要な位置を占める「恐怖の村」シリーズの最新作である『牛首村』だが、作品そのもの以外の部分でも独自の色を打ち出している。

まだ劇場での公開も終了していなかった4月にはすでに動画配信を開始しているのだ。またそれが既存のサブスクリプションサービスではなく、映画の公式サイトから配信チケットを直接購入し、購入したチケットを使っていつでも視聴することができるというのも特筆すべき点だ。

これは日本ではほぼ初といってもいい試みだという。こうした戦略を司るのは配給の東映に所属する『牛首村』プロデューサー。なぜこういった方式を導入したのか、また、そこにはどういう狙いがあるのか、話を聞いてみた。

「映画を作品の公式サイトで直接視聴するという方式は、東映でも初めての試みですし、ほかでもあまり聞いたことはありません」とプロデューサーは語る。

「最近の映画興行のサイクルはとても早くなっていて、『あの映画、観たかったけど気が付いたらもう公開が終わっていて映画館でやっていなかった』といった経験をされる方も多いと思います。また、これまでは、劇場での公開が終わってしまうと、DVDやBlu-rayの発売・レンタルや映像配信が始まるまでの数ヶ月間は、誰もその作品を観ることができない空白期間が生まれてしまっていて、これはものすごい機会損失なのではないかと感じていました。なので、その期間に公式サイトで直接視聴できる仕組みができれば、よりたくさんの方に観ていただけるのではないかと思いました」

コロナ禍の影響もあり動画配信への需要が加速した側面も

一方で、コロナ禍により公開が延期されたり、劇場での入場制限が行なわれたりする中で興行的に苦戦を強いられた映画が多数あったことも、このような施策に少なからず影響を与えていたようだ。

「コロナ禍になってから、映画の最新作は観たいけどなかなか映画館に行けない、という声をよく聞いていたことも今回の方式を採用したきっかけになっています。ただ、映画を制作する上では、全ての映像や音は映画館で観ていただくことを前提にしているため、できるだけ映画館で観ていただきたいという思いは変わりません。

なので、映画館での興行を優先しつつ、その状況を見据えながら、興行が一段落した公開6週間後から配信をスタートしました。とはいえ、コロナ禍での配信需要が以前と比較して増えたことは間違いないと思います。配信で映画を観る習慣やニーズは以前より圧倒的に増していますし、どういった作品がより配信に向いているかということも含め、今後も継続してやってみながら研究を重ねていく必要があると思っています」

ジャンルによっても変わる映画館と動画配信への観客・視聴者の需要

映画館とオンライン配信で映画が同じ値段かつ同時に提供された場合に、どちらで観たいか、ということを映画のジャンル別に聞いた調査では、洋画・邦画を問わず全体としては「映画館で観たい」という鑑賞意向が強い傾向がある、という結果が出ている(GEM Partners調べ)

しかしこの調査では、アクション・バトルやSF、ファンタジー、アメコミ・ヒーローもの、アニメ映画など大きなスクリーンや優れた音響で観たいという需要が大きいジャンルを除くと、映画館と動画配信とはかなり拮抗していることもわかる。

さらに、邦画のコメディや時代劇などジャンルによっては動画配信で観たいというニーズが上回っているものもある。この調査が長引くコロナ禍の中でのものであるということを差し引いても、こうした傾向は今後ますます強まっていくという予想はあながち間違ってもいないだろう。

観客・視聴者の行動パターンが多様化していく中で、その隙間を埋めていくひとつの方法論として、『牛首村』のような大胆な配信方式を採用する映画は増えていくかもしれない。単に視聴方法の違いというだけでなく、そのタイミングにも着目して機会を着実に捉えていくことの重要性を示した一例と言えるだろう。これからの動向に注目していきたいところだ。

映画『牛首村』

 

【あらすじ】

“私がもうひとりいる……?”
奏音(Kōki)は、ある心霊動画に映った、自分そっくりの女子高生を見て驚愕する。牛首マスクを無理やり被せられ、廃墟に閉じ込められたところで、映像は途切れた。彼女は誰なのか? 妙な胸騒ぎと、忍び寄る恐怖。何者かに導かれるように、動画の撮影地・坪野鉱泉へと向かう。妹の存在、双子、牛の首……。「牛首村」と呼ばれるおぞましい場所の秘密と風習が、狂気と恐怖となり、彼女にまとわりついていく……!

監督:清水崇
脚本:保坂大輔 清水崇
音楽:村松崇継
出演:Kōki, 萩原利久 高橋文哉 ほか
制作プロダクション:ブースタープロジェクト
配給:東映

『牛首村』公式サイト https://ushikubi-movie.jp/

©2022「牛首村」製作委員会

取材・文/小田サトシ


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