近年、売り手市場が続いているというエンジニア。その中には、自身の市場価値を確かめるために転職を繰り返す人や、会社以外から収入を得るために副業に注力している人もいることだろう。
LAPRASはこのほど、そんな日本国内のエンジニア1,100人を対象とした「キャリアとSNSやWEBサービスへのアウトプットに関する調査」を実施。調査結果をグラフ化して発表した。
エンジニアがWeb上にアウトプットしている割合
GitHub(ギットハブ)でアウトプットをしている頻度と量について聞いたところ、アウトプットを年1回以上している人たちが全体の23%を占めていることが判明した。
なおGitHubとは、世界で7,300万人にのぼる開発者および400万以上の組織に利用されるソフトウェア開発プラットフォームのこと。プログラミング環境にオープンな会話と協調を重んじるコミュニケーションによって、コラボレーションを促進する開発環境を提供している。
エンジニアの所属状態
現在の所属状況について聞いたところ、副業している割合が、前年と比べて5pt低下し15%だった。ベンダー企業(WEBサービス運営会社)に所属している割合は前年より2ptアップし、16%だった。
エンジニアの転職回数
今までに転職した回数を聞いたところ、約7割近くの人は転職経験があるという結果が明らかになった。昨年と比較すると、3回目の転職が5%、4回目の転職が2%上昇していることから、経験者の転職が多かったと考えられる。また、転職0回の割合が昨年よりも3pt減少したことから、2021年中に初めて転職を経験した人も増加したと思われる。
エンジニアの転職についての現状
現在の転職状況について聞いたところ、「今はまったく転職を考えていない」と回答した人の割合が昨年より8pt増加している。2021年に転職した方が多かったため、今現在は転職を考えていない人が増えたことが要因として考えられる。
GitHubにアウトプットをしているエンジニアとしていないエンジニアの転職回数比較
GitHubで年1回以上アウトプットしているエンジニアと、アウトプットをしたことがないエンジニアの転職回数を比較した。アウトプットをしているエンジニアの約9割が転職経験あり、約4割が3回以上転職している。アウトプットをしたことがないエンジニアの6割は転職経験があり、アウトプットをしているエンジニアの方が転職経験が多いことがわかる。
GitHubにアウトプットしているエンジニアとしていないエンジニアの所属比較
GitHubで年1回以上アウトプットしているエンジニアとしていないエンジニアの所属を比較した結果、副業率やフリーランス率がアウトプットをしたことがないエンジニアの約3倍となった。アウトプットしているエンジニアは、コンサルティング会社や、ベンダー企業に所属している割合が高いことも特徴だ。
GitHubにアウトプットしているエンジニアとしていないエンジニアの居住地域ごとの比較
GitHubでアウトプットをしているエンジニアとしていないエンジニアを居住地域別に分析した。アウトプットをしている割合は、関東地方や近畿地方といった都市部周辺よりも、他の地方にお住まいのエンジニアの方がアウトプットしているエンジニアが多い傾向が見られた。
Web上にアウトプットしているエンジニアの媒体比較
エンジニアがアウトプット対象のWEBサービスやSNS毎に、アウトプットする頻度や量を聞いた。その結果、Twitterが一番利用されていることがわかった。エンジニアに特化したWEBサービスではGitHubでのアウトプットが一番多いことがわかった。
Web上にアウトプットしているエンジニアとしていないエンジニアのキャリア意向
Web上にアウトプットをしているエンジニアと、していないエンジニアのキャリアに対する意向を聞いた。アウトプットをしているエンジニアの第一位が「自分をアピールしたい気持ちが強い」となった一方で、していないエンジニアは「ワークライフバランスを大事にしたい」となった。
<調査概要>
2022年調査概要(今回)
調査対象:会社員(技術職)および自由業と答えた2万人のうちエンジニア周辺職種だと答えた1,100人
調査時期:2022/3/25-3/26
調査手法:WEBアンケート
2021年調査概要(前回)
調査対象: 会社員(技術職)および自由業と答えた2万人のうちエンジニア周辺職種だと答えた1,077人
調査時期:2021/3/22-3/24
調査手法:WEBアンケート
出典元: LAPRAS株式会社
構成/こじへい