コロナ後、海外旅行のスタイルはどう変わる?【飛行機編】
新型コロナウィルス感染症が報告されて約2年半。徐々に日常の生活に戻りつつある今後の「海外旅行」のカタチはどう変わっていくのだろうか?コロナ前と今の国際線の飛行機のサービスがどう変化してきたかをレポートしよう。
機内に預ける受託手荷物ルールの変更
筆者は先月、アメリカから日本行きのデルタ航空を利用したが、以前は受託手荷物は2個まで無料だったが、現在は2個目から有料になっていた。この変更は2021年5月3日以降に購入した航空券から適応され、コードシェア、ルート、シートクラス、会員のランクによって異なるが、通常のエコノミーシートの場合は、アメリカ⇔日本間は今まで2個目まで無料だった受託手荷物が1個までとなった。
アメリカン航空にも問い合わせたところ、デルタ航空同様に無料は1個までとのことだったが、今のところ全日本空輸(ANA)や日本航空(JAL)の国際線(日本⇔アメリカ)は今まで通り2個まで無料のようだ。しかし、アメリカ系の航空会社が1個にしたことを皮切りに、もしかしたら今後、海外旅行の無料受託手荷物の個数が変更になるかもしれない。
少なくとも筆者は、日本からアメリカに帰る場合は荷物が増える。今回はコロナ前で予約していたフライトの変更のため、そのままクレジットが残っていたデルタ航空を利用したが、今後は無料受託手荷物の数も予約する際確認して、選ぶ必要が出てくる。
機内サービスの変化:機内食が少なくなった?!
機内でのサービスは、コロナ前と今回では、さほど違いがないように思えた。エアラインによって異なるかもしれないが、デルタ航空は今まで通り、シートにクッションや毛布は置かれており、イヤホンも配布。機内エンターテイメントも変化がなかった。
ただし、機内食は少し変わったように思えた。まず、いつも食事についていたカトラリーは、食事前にテーブルマットと使い捨てのカトラリーセットが配られるようになった。
そして、機内での大きな変化と言えば、機内食の量が減ったように思える。今まで、味はともかくトレーいっぱいに食事がのっていたが、メインの食事も副菜もスタイリッシュになったものの、すべて小ぶりになった。味はメニューによって異なるが、今までより手が込んでいるように思えた。
この量の違いはコロナ禍の影響かどうかわからないが、個人的には質重視になったのは嬉しい。ただし、男性にはちょっと物足りない量なのではないかと思えた。
食事以外の大きな変化は、機内での免税販売がなくなったことだ。今まで、国際線ではカートで免税販売が行われていたが、その販売はなく、機内誌や免税誌もなくなっていた。
マスク・消毒ルール
これは運航する航空会社のルールや目的地により異なるが、日本発のフライトの場合は、引き続きマスクルールは当分続きそうだ。今回、筆者はアメリカから日本行きのフライトを利用したが、その時はマスク着用の義務化はなく、マスクをする人も少なかった。
また、機内に入るときに消毒を強制させられることもなく、機内の空気循環システムが向上しているおかげか、機内では今まで通りに過ごせた。
国際線のフライト料金は上昇傾向
到着後の隔離期間の緩和もあり、海外旅行へのハードルは徐々に低くなり、今年のゴールデンウィークは、制限がなくなったこともあり、海外旅行へ出かけた人も多かったと聞く。
ただし、円安やウクライナ情勢で燃油価格が上昇。6月からは国際線の燃料サーチャージが大幅に引きあがった。例えば、全日本空輸の場合は、日本発着のアメリカ行きは(ハワイを除く)は片道で37,400円のサーチャージ額がかかる。(日本航空は為替により値段が変動する)
そして、インバウンドの受け入れも徐々に進みつつあるため、今後はフライト料金が高くなることが考えられ、「海外旅行に行きたくともフライト料金が高くて行けない」状況になる恐れもある。
アメリカでは、現在ホテル代も高騰しており、コロナ前の倍以上になったところもある。それらを考慮すると、コロナの制限がなくなりつつあるが、円安もあり、以前のように「格安で海外旅行」へ行くことはまだまだ難しいように思える。
※記事内容は掲載時の状況のものです(2022年5月現在)。
文/舟津カナ
編集/inox.