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覚えておきたいSNSの誹謗中傷に立ち向かう手順と被害回復のための対抗策

2022.05.24

SNS上での誹謗中傷は、著名人をターゲットとするものがクローズアップされがちですが、一般の方も被害者になる可能性があります。

もしSNS上で誹謗中傷の被害を受けてしまったら、投稿の削除や損害賠償などを求めて、適切な対抗手段を講じましょう。

今回は、SNSの誹謗中傷に立ち向かうための対抗手段や、誹謗中傷被害の相談先などをまとめました。

1. SNS上での誹謗中傷への対抗手段

SNS上で誹謗中傷を受けた場合、被害の回復を図るためには、以下の対抗手段が考えられます。

1-1. 投稿の削除を求める

誹謗中傷投稿に起因する風評被害等の拡大を防ぐため、まずは投稿の削除を求めるのが急務です。誹謗中傷投稿の削除を求めるには、以下の3つの方法が考えられます。

①投稿者に直接削除を求める

投稿者が判明している場合には、まず投稿者にメッセージを送って削除を求めましょう。

②サイト管理者に削除を求める

誹謗中傷が投稿されたサイトの管理者に対して、投稿の削除を求めることが考えられます。SNSや掲示板の管理者(運営会社)は、誹謗中傷投稿の削除に関して独自に設けているガイドラインに従って、投稿を削除すべきかどうかを判断します。

投稿者が判明している場合であっても、投稿者への削除請求と並行して、サイト管理者にも削除申請を行うのがよいでしょう。

③裁判所に投稿削除の仮処分を申し立てる

投稿の削除が緊急を要する場合、またはサイト管理者が投稿の削除に応じない場合には、裁判所に投稿削除の仮処分を申し立てることが考えられます(民事保全法23条2項)。

裁判所は、投稿が違法な誹謗中傷に当たり、被害者に著しい損害または急迫の危険が生じるおそれがあると認めた場合には、サイト管理者に対して投稿削除を命ずる仮処分命令を発令します。

1-2. 損害賠償を請求する

誹謗中傷投稿の被害者は、投稿者に対して不法行為(民法709条)に基づく損害賠償を請求できます。

損害賠償請求を行う手続きは、主に以下の3通りです。

①示談交渉

被害者と投稿者が直接、または代理人を介して話し合い、損害賠償の金額等を取り決めます。

合意に至った場合には示談書を締結し、示談書の内容に従って賠償金(慰謝料等)を支払ってもらいます。

②民事調停

簡易裁判所にて、調停委員の仲介の下で損害賠償に関する協議を行います。

裁判官が提示する調停案に双方が同意すれば、裁判所書記官によって調停調書が作成され、調停調書の内容に従って賠償金を支払ってもらいます。

③訴訟

裁判所の公開法廷にて、不法行為(誹謗中傷)に基づく損害賠償請求権の存否につき、被害者と投稿者が互いに争います。

当事者から提出された主張と証拠を総合的に考慮して、裁判所が判決を言い渡します。判決が確定すれば、確定判決の内容に従って賠償金を支払ってもらいます。

1-3. 名誉回復措置を請求する

SNS上で誹謗中傷を受けた被害者は、投稿者に対して訴訟を提起する場合、損害賠償請求と併せて名誉を回復するために適当な処分を請求できます(民法723条)。

名誉回復措置の典型例は、新聞などへの謝罪広告の掲載です。また、投稿者がフォロワーの多い「インフルエンサー」の場合は、投稿者自身のSNSや動画投稿サイト(YouTube)などへの謝罪投稿が命じられる可能性もあるでしょう。

1-4. 投稿者を刑事告訴する

誹謗中傷の投稿者には、「名誉毀損罪」(刑法230条1項)や「侮辱罪」(刑法231条)などが成立する可能性があります。

名誉毀損罪は、何らかの事実を摘示したうえで、他人の社会的評価を下げるような投稿をした場合に成立します。名誉毀損罪の法定刑は「3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金」です。

侮辱罪は、事実を摘示せずに他人の社会的評価を下げるような投稿をした場合に成立します。侮辱罪の法定刑は「拘留または科料」です。

被害者は、名誉毀損罪や侮辱罪などによる処罰を求めて、警察や検察に投稿者を刑事告訴することができます(刑事訴訟法230条)。なお、投稿者が不明の状態であっても、刑事告訴は可能です。

2. 匿名の投稿者を特定するには?

匿名掲示板やSNSの匿名アカウントにおいて誹謗中傷が投稿された場合、損害賠償請求等を行うには、投稿者が誰であるかを特定することが必要です。

投稿者を特定するには、「発信者情報開示請求」(プロバイダ責任制限法4条1項)を行う方法が考えられます。

損害賠償請求等に必要な場合には、裁判所に発信者情報開示の仮処分を申し立てることで、サイト管理者やインターネット接続業者から投稿者の個人情報の開示を受けられる可能性があります。

ただし、投稿者自身が契約しているもの以外の端末から誹謗中傷投稿がなされた場合、発信者情報開示請求だけでは投稿者の特定に至りません(インターネットカフェからの投稿など)。この場合、防犯カメラ映像や入店記録など、別の資料も参照しながら投稿者の特定を進める必要があります。

3. SNS上の誹謗中傷に関する相談先は弁護士|費用倒れの懸念は?

SNS上での誹謗中傷に対抗するには、さまざまな法的手段を用いる必要があるため、主な相談先は法律の専門家である弁護士です。

弁護士に依頼すれば、投稿の削除・投稿者の特定・損害賠償請求など、誹謗中傷の被害回復に必要な対応を一括して代行してもらえます。

ただし、誹謗中傷の損害賠償請求によって獲得できる賠償金は、それほど高額にはなりにくい傾向にあります(50万円~100万円程度)。弁護士費用は少なくとも数十万円程度かかるため、残念ながら、弁護士に依頼すると費用倒れに終わってしまうケースも多いです。

その一方で、金銭による被害回復を主眼とするのではなく、投稿の削除を迅速に実現することや、「誹謗中傷を許さない」という態度で毅然と対応することなどを目的とする場合には、弁護士は心強い味方になるでしょう。

誹謗中傷被害を弁護士に依頼するかどうかは、ご自身の目的などに応じてご判断ください。

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
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