デスクトップ向けと同等性能の半導体をモバイル・パッケージに実装
米Intelは、ノートパソコン向けCPU「第12世代 インテル Core HXプロセッサ」を発表した。
第12世代 インテル Core HXプロセッサは、デスクトップ向けと同等の性能の半導体をモバイル・パッケージに実装したというノートパソコン向けCPU。今年1月に発表した第12世代Core Hのさらに上位版となり、革新的なモバイル・デザインを実現させながら、業務やコラボレーション、コンテンツ制作、ゲーム、エンターテインメントの実環境で優れた利用体験を実現するとしている。
インテル コーポレーション 副社長 兼 モビリティ・クライアント・プラットフォーム事業部 事業部長のクリス・ウォーカー(Chris Walker)氏は、この新CPUについて以下のようにコメントしている。
「第12世代 インテル Core HXプロセッサの持つ新しいコア・アーキテクチャーと高いパワーリミット値により、コンテンツ制作者は、従来ないレベルで性能が必要とされるワークフローにも取り組むことが可能となります。
一例として、シーン内の3Dアセットを繰り返し処理しながら、バックグラウンドで別の3Dレンダリングを実行するなど、プロセッサ負荷の高いワークロードの終了を待つことなく、フローを継続できます。
また、ゲーマーやコンテンツ制作者向けに、RAIDをサポートするPCIe Gen 5などの広帯域プラットフォーム技術やECCメモリーをサポートすることで、高いレベルでのシステムデータの整合性と信頼性を確保します」
第12世代 インテル Core HXプロセッサ主な特徴は以下のとおり。
・最大で16コア(8個のPerformance-cores、8個のEfficient-cores)/24スレッド、ベース消費電力は55W
・PCIe 5.0 x16(プロセッサPCIe レーン)、4ポートのPCIe 4.0 x4(専用プラットフォーム・コントローラーハブ・レーン)をサポートし、帯域幅の拡大とデータ転送の高速化を実現
・モバイル・プロセッサとして業界で初めてアンロックおよびオーバークロックに対応
・メモリーは最大128GBのDDR5/LPDDR5(最大4800MHz/5200MHz)およびDDR4(最大3200MHz/LPDDR4 4267MHz)をサポートし、ECC(Error Correcting Code)機能にも対応
・インテルWi-Fi 6/6E(Gig+) 対応により接続性が向上し、新たに6GHz帯にも対応
なお、第12世代 インテル Core HXプロセッサを搭載したワークステーションおよびゲーミングPCは、デル、HP、レノボほかの主要システムメーカーから年内に10機種以上が発売される予定とのことだ。
関連情報
https://www.intel.com/content/www/us/en/newsroom/news/vision-2022-12th-gen-hx.html#gs.zl8uee
構成/立原尚子