今年も多くの新入社員が社会人生活をスタートさせた。コロナ禍での学生生活・就職活動を経て社会の一員となった彼・彼女らは、仕事に対してどんなモチベーションを持っているのだろうか?
ラーニングエージェンシーはこの度、2022年入社の新入社員3,659人を対象にした「新入社員意識調査」の結果を発表した。
6割強の新入社員が「安定した生活」を希望、社会貢献への意識も高まる
1.将来会社で担いたい役割「リーダー志向」が過去最低値に
2022年の新入社員に将来会社で担いたい役割を尋ねたところ、「専門性を極め、プロフェッショナルとしての道を進みたい」が最多となる31.6%を占めた。第2位は「組織を率いるリーダーとなり、マネジメントを行いたい(23.5%)」となっている。
ただ、こうしたリーダー志向、専門家志向は全体として年々減少する傾向が見られ、2022年の新入社員では過去最低値だった。
反対に、「特にキャリアについての志向はなく、楽しく仕事をしていたい(21.3%)」「まだはっきりしておらず、今後決めていきたい(22.9%)」では2014年以降、増加傾向が見られる。こうした新入社員の時点でリーダー志向を持っていない、決めていないという人の割合は、2022年では過去最高の44.2%を占めた。
2.6割強の新入社員が「安定した生活」を希望、社会貢献への意識も高まる
仕事を通じて成し遂げたいことでは「安定した生活を送りたい(64.5%)」が最も多く選ばれ、5.2pt増えて過去最高値となった。第2位の「自分を成長させたい(60.6%)」は2021年から減少し、0.9pt減となっている。
一方、この2~3年で特徴的なのは「社会に貢献したい(32.0%)」の急激な増加だ。2020年以降に急激に増え、3割前後の新入社員から選ばれ続けている。
3.今後やりたい仕事「楽しくてやりがいのある仕事」が7割、「安定的な給与」「自分のペース」も重視
では、安定や社会貢献などを意識する傾向のある2022年の新入社員は、会社でどのような仕事をしていきたいと考えているのだろうか。
第1位となったのは「楽しくてやりがいのある仕事」で、72.7%の新入社員に選ばれた。第2位は「自身の成長につながる仕事(54.7%)」、第3位は「楽しく取り組める仕事(41.0%)だ。
また、近年増加していることでは「安定的に給与が得られる仕事(32.2%)」「自分のペースでやり切れる仕事(34.0%)」が目立つ。2019年と比較すると、それぞれ7.6pt、7.0pt増加した。
逆に、この数年で減少傾向が見られるのが「自分の成長につながる仕事(54.7%)」「人脈が広げられる仕事(28.1%)」だ。2020年に比較的大きく割合を伸ばしたものの、そこから減少に転じている。
4.働き続けたい会社の条件は「人間関係が良い」が第1位
最後に、2022年の新入社員が考える働き続けたい会社の条件を見ていく。最多となったのは例年どおり「職場の人間関係が良い(66.5%)」。第2位と第3位も2020年以降に選ばれ続けている「高い給与・賞与をもらえる(54.1%)」「仕事を通じて成長できる(40.8%)」だった。
2020年と比較すると、「職場の人間関係が良い」は選ぶ人の割合がほぼ変わらないのに対して、「高い給与・賞与をもらえる」は2.6pt増加した。「転勤がない(11.6%、2.0pt増)」「働く時間が少ない(18.1%、2.1pt増)」も増加傾向にある。
一方、「仕事を通じて成長できる(40.8%、4.6pt減)」「やりたい仕事ができる(27.5%、1.2pt減)」は減少傾向にあった。
出典元:株式会社ラーニングエージェンシー
構成/こじへい
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