小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

200万DL超え!毎日の通勤、通学、移動でマイルがどんどん貯まる「Miles」の魅力

2022.05.15

[連載/利他ビジネスの深層]

環境などによい行動をすること自体を価値として提供する「利他ビジネス」を紹介。今回は、昨秋にローンチ後1週間で100万DLを達成し、一時新規受付をストップ、現在は再開してユーザー数は200万人を超えたMiles Japan社の「Miles」だ。

環境によい移動ほどポイントがたまる! 「Miles」の利他ビジネスとは?

Milesはあらゆる交通手段での移動に、マイル(ポイント)が付与される無料のスマホアプリ。2019年に米国でスタートし、2021年10月に日本に上陸した。

スマホのGPS機能を利用し、世界中どこにいても、1マイル(1.609km)の移動で、1ポイントがつく。おもしろいのは、同じ距離を移動しても、自動車より電車、さらに徒歩や自転車など、環境負荷の少ない交通手段に、高い倍率がつく点(徒歩は自動車の10倍)。

ポイントがもらえるという経済的な価値、運動量が増えるという健康の価値、環境に貢献するという利他の価値が融合。それでいて、ユーザーの財布は傷まないという設計だ。

たまったマイルはサービス内の特典で利用できる。特典には、コンビニや飲食店、ECサイトなどで使えるクーポンやギフト券(当初はファミリーマートのコーヒーが無料に)のほか、慈善団体などへの寄付も用意されている。

特典を提供する店や企業は、Milesによって消費者との接点を得られる。Milesはポイントを通した集客や購買に応じた手数料を、特典提供社から受け取る。「Win-Win-Winの仕組みを重視した(同社広報)」というように、ユーザー個人、関係する企業、社会と環境、それぞれにメリットあるビジネスだ。

「自分のためだけ」より「他人のためにもなる」がうれしい

創業者のジガー・シャー氏はシスコの元エンジニアで、コネクテッドカーの開発に携わっていた。「GoogleやAppleは常にユーザーと接点を持っているが、自動車は乗っている間の行動しかわからない」と考えたのが、「すべての移動が価値をうむ」というコンセプトの原点だ。

あらゆる移動でポイントがたまる、という新しいサービスは米国で注目を集めた。さらに環境への意識が高まる中、地球にやさしい仕組みを付加したことで社会に受け入れられた。

ユーザーにとっては、「『環境によいことをしている』というちょっとした自尊心が、体験を向上する」と同社広報。自分だけが得をするより、気持ちよく利用できるし、サービスへの好感も高まる。日本でも事情は変わらないはずだ。

環境保全や弱者の支援のための寄付に利用できるのも、こうしたユーザー心理に応える設計だ。日本には寄付文化が根付いていないとされるが、Milesならアプリ内で簡単にポイントを寄付にあてられる。しかも、自分の腹は痛まない。

重要なのは多様な価値に対応していること。コーヒーのクーポンをもらうより、ポイントで寄付することに価値を感じる人もいる。同じ個人の中でも、そのときの環境や気分によって、求めることは変わるだろう。

ユーザーの行動を促すには、きれいごとだけでなく、利己的なメリットが重要。さらに、利他的な体験によって満足度は向上すると、Milesのモデルからみることができる。

日本のポイント文化に合ったサービスだが…

日本への展開は、2018年のシャー氏の来日がきっかけ。シャー氏はポイント文化が根付いていることに驚き、またJALやあいおいニッセイ同和損保など、日本企業との連携にも手応えをつかんだことから、第二の市場として日本市場を選んだ。米国企業の海外展開は英語圏から始まることが多いので、異例の戦略と言える。

サービスローンチ2021年10月20日。同月に緊急事態宣言が解除されたばかり、外出の意欲が高まるタイミングで、初期のPRはうまくいった。時代の大きな流れには適合した利他ビジネスだが、ここまではラッキーも大きかったのは事実。今後の成長カーブをよく見極めなければ、本当の評価はできない。

一ユーザーとして事前に気になっていたのは、スマホの電力消費だ。GPSを常時オンに利用すると、バッテリーの消費が大きいのではないか?

同社広報によれば、バッテリー消費の割合は数%以下に抑えられている。スマホの機種や他のアプリの使用状況により異なるだろうが、筆者がiPhone 13 Proにインストールしたところ、激しく消費している体感はない。

同社が挙げる課題は、多様な価値を提供する「特典数の増加」だ。当初は108件だった特典は、2022年4月現在で200件以上。提携先となる企業への営業活動が、今後のサービス拡大を決定づける。

また、先行する米国では、地域や時間帯によって倍率を操作する取り組みも行われたという。道路が渋滞する時間帯は電車の倍率が上がったり、ロックダウン中はステイホームでポイントがもらえる、といった具合だ。

日本でも、今後さらにフレキシブルな運用が予測される。同社は自治体などとの連携も視野に、ユーザーによりよい体験を提供し、社会課題を解決する利他ビジネスに取り組む。

●公式サイト
Miles(マイルズ)

取材・文/ソルバ!
人や企業の課題解決ストーリーを図解、インフォグラフィックで、わかりやすく伝えるプロジェクト。ビジネスの大小に関わらず、仕事脳を刺激するビジネスアイデアをお届けします。 
https://solver-story.com/


@DIME公式通販人気ランキング


興味のあるジャンルを登録して@DIMEをもっと便利に!Amazonギフト券が当たるキャンペーン実施中

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2023年3月16日(木) 発売

DIME最新号の特別付録は「5インチ電子メモパッド付き計算機」、特集は「ミニマルライフ&ギア」

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。