近年では、テレワーク(リモートワーク)が働き方の主流の1つとなっている。しかしテレワークは必ずしも万能ではなく、オフィスワークより優れているとは限らない。在宅のほうが働きやすいという人もいれば、出社したほうが作業を効率的に行えたり、社員同士の何気ない会話からアイデアが生まれたりするという人もいるだろう。それは個々人のライフワークバランスや業務内容などによって異なる。そこでSlackが推進しているのが、デジタルな職場「Digital HQ」を活用した仕事のハイブリッド化だ。
2022年4月20日(水)、SlackはDigital HQ 体験ウェビナーを実施。一人一人が自分らしく働ける職場「Digital HQ」を実現するためのヒントや、Slackの活用事例を紹介した。
【参考】
SlackをあなたのDigital HQに(Slack)
あらゆる場所をオフィスに変えるDigital HQ(Slack)
現代に求められる“ハイブリッドな働き方”を実現するDigital HQとは?
「Digital HQ」とは、従来の職場環境で生じる“不自由さ”の解決策として、ハイブリッド型の新しい職場を提案するというもの。例えば、「会議で時間と場所に縛られている」「資料作成や承認作業などの定型作業に時間がかかり、本来の業務に時間が割けない」「他部署と連携して行う業務で、状況が不透明になってしまう」などだ。
これらの不自由さを解決するために便利なツールが、Slack。仕事のコミュニケーションをSlackに移すことでテレワークとオフィス出勤を“ハイブリッド化”し、それぞれの良さを組み合わせ、生産性をアップさせる。
ハイブリッドワーク時代の新しい働き方
2022年4月20日(水)に実施したウェビナーでは、あまねキャリア株式会社CEOの沢渡あまね氏とSlackの伊藤哲志氏が「ハイブリッドワーク時代の新たな組織と個人の勝ちパターン」というテーマで対談。
沢渡氏は多拠点生活を行っていて、静岡県浜松市と東京都で活動。この日のウェビナーも、浜松で行なわれたものをオンラインでライブ配信した。
新型コロナウイルス感染症の影響により、生活様式と働き方に変化が求められている。“今後はハイブリッドワークが加速する”と語る沢渡氏は、「場所」「顔」「業種・職種」3つの観点におけるハイブリッド化について提唱した。
“場所”を選ばないそれぞれの勝ちパターンで仕事をし、副業を行うなど複数の“顔”を持つ人材を組織に入れることで今までない能力を企業に採り入れ、異なる“業種や職種”を組み合わせて新たなビジネスモデルを生むという。
つまり、多様性に向き合うこと、多様な人材の熱意や能力を正しく解放して組織に取り込んでいくことが、ハイブリッド化の基盤となる。
仕事をハイブリッド化するメリット
沢渡氏は、経営側の目線でハイブリッドワークのメリットを4つ挙げた。まずは「雇用採用でのメリット」。優れた人材を確保しやすくなるのはもちろんのこと、ハイブリッドワークが可能となれば、例えば配偶者の転勤などを理由に優秀な人材が退職してしまうというデメリットを回避できる。配偶者の転勤のたびに転職活動を行う必要がないという点で、ハイブリッドワークは被雇用者側にも大きなメリットとなる。
また、ハイブリッドワークは「生産性が向上」し、「柔軟なライフスタイルを取り入れる」ことが可能に。さらに「越境学習の効果」もメリットだ。いつもと違うカルチャーの組織を行き来することで違和感に向き合い、これを克服して既存の課題を解決。景色を変えることで、意外なアイデアが生まれたり意外な知識との出会いがあったりと、コラボレーションが起こり得るという。
企業が仕事のハイブリッド化を行うために大切なこと
企業がハイブリッドワークを取り入れるのに大切なのは、デジタル体験を増やしていくことだと沢渡氏は語る。
デジタルツールに多くの人が触れられるよう、まずは関係者の多いコミュニケーションツールや共通業務からデジタル化を進める。そして「コミュニケーションがしやすくなった」という成功体験を積み重ねることで、デジタル化(ハイブリッド化)への抵抗感をなくしていく。さらに、管理業務でもデジタルツールを用いることで、マネジメント側のマインド(価値観)をアップデートすることも重要だという。
デジタルツールによって、半径5メートル以内から気持ちよくなること、楽しくなること、成長すること、そんな体験に取り組むのがハイブリッドワークへの第一歩。“変化が激しい現代において、従来の「勝ちパターン」にとらわれることなく、多様なつながり方を見つけ出していくことが大切”と、沢渡氏は締めくくった。
仕事をハイブリッド化するために、Slackでできること
仕事のコミュニケーションを包括的なデジタル空間であるSlackに移すことで、スピーディかつ柔軟で、生産性の高い働き方にシフトしていく。Slackでできることを詳細に見ていこう。
働く場所と時間が柔軟になる
Slackの大きなメリットは、出社/リモート問わず同じ仕事環境にアクセスできること。例えば、音声や動画を録画してチャンネル内で共有できる「クリップ機能」を活用することで、リアルタイムで会議に参加しなくともその内容を全メンバーに共有できる。
こういった非同期型の情報共有にも適しているので、それぞれのペースで業務を進められる。
連携アプリの活用と業務の自動化により生産性アップ
昨今ではTeamsなどの「ビデオコミュニケーションツール」が数多く登場しているが、これらのツールとSlackの主な違いは、プラットフォームとしての価値にある。
Slackは連携アプリが2500以上と豊富で、幅広い業務を Slack上で完結でき、情報が集約しやすい(ただし、大人数のビデオ会議ではビデオコミュニケーションツールを用いるなど、Slackと併用しているユーザーもいる)。また、日々の定型業務をプログラミングを使わずに自動化できるため、作業の効率化が可能だ。
オープンなコミュニケーションで部署・組織の壁を超えた協業化を促進
Slackは、拠点や部署、会社を越えたコミュニケーションにも適している。従来のコミュニケーションツールであるメールは、信頼関係は構築しやすい一方で、ToやCCといった送信したメンバーしか情報にアクセスできないという“クローズド(閉鎖的)”な一面がある。
Slackは「チャンネル」を用いることでほかのメンバーも情報にアクセスしやすい“オープン”なツール。情報整理がしやすく、組織をまたいだプロジェクトでも活用しやすい。
Slackの「チャンネル」は基本はオープンなガラス張りの会議室のようなイメージ。決められたメンバーしか参加できない「プライベートチャンネル」(鍵のアイコン)も設定できるので、機密情報のやり取りの際も安心だ。個人間のやり取りはDM(ダイレクトメール)を使っても良いだろう。
そして、Slackにはチャンネル内で音声のみの通話が行える「Slackハドルミーティング」という機能もある。これは事前に日時設定する一般的なオンライン会議とは異なり、「ちょっと、今いい?」という簡単な音声通話に最適。オフィスで立ち話を行うような気軽な会話の感覚でコミュニケーションが行なえる。
Slack社員はどのように活用している? バーチャルオフィスツアーの模様
ウェビナーでは「バーチャルオフィスツアー」と題して、Digital HQを実際に活用しているSlackの様々な部署に所属する社員の事例を紹介した。
前述したチャンネルやクリップ機能、Slackハドルミーティングのほか、チャンネルにおけるメンション(自分宛てのメッセージ)やブックマーク機能、定型的なプロセスを自動化するワークフロービルダーなど、部署に応じて様々な機能を活用。また、モバイルアプリを用いることで、出先でも資料作成や報告等が行なえる点もメリットとして挙げられた。
仕事のハイブリッド化によって、在宅とオフィス出勤の両方のメリットを享受できる時代になりつつある。時間や場所に縛られないこの働き方は、今後ますます浸透していくことだろう。そして、ハイブリッド化を実現するために今最も便利なツールがSlackといえる。ウェビナーの模様は後日Slackの公式YouTubeでも配信予定なので、ぜひそちらも併せて閲覧してほしい。
取材・文/bommiy
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