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過去最高となる1.56兆円の売上収益を達成したZホールディングスの決算資料から見えること

2022.05.11

インターネット企業の巨頭であるヤフーやLINE、アスクルなどを子会社に持つZホールディングス(以下、ZHD)が、2022年4月28日、2021年度(2022年3月期)決算を発表した。2020年度比30%成長で、過去最高となる1.56兆円の売上収益を達成したというが、その契機は何だったのか。また2022年度の重点施策は何か。

ZHDの決算説明資料を基に、本記事で解説する。

売上収益と調整後EBITDAが過去最高を更新
2022年3月期は、LINEを経営統合してから1年目である。コロナ禍後の需要増が相まって、ヤフー広告の売上収益の成長率が高いほか、LINEの売上収益の好調だという。
【引用元:ZHD決算説明資料(以下、引用表記が無い場合は同)】

調整後EBITDAとは?

EBITDA(読み:いーびっとでぃーえー/いーびっとだー)とは金融用語で、「Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization」の略称である。英単語の意味はそれぞれ、金利、税金、償却費控除前利益だ。企業の営業利益に対して、利益の大幅減の原因となる減価償却費を引かないため、「キャッシュフロー」に注目した利益指標である。

また「調整」の中には、現金の流出が未確定な取引など、会計上の利益では業績を正しく表現できない項目を足し引きしたものが含まれている。

ZHDのセグメント別の売上収益と調整後EBITDA

ZHDでは、①メディア②コマース③戦略の3つのセグメントを定義し、いずれのセグメントでも前年比で高い成長率で着地した。戦略の中には決済アプリPayPayを軸にした金融事業や、LINEヘルスケア事業などが含まれている。

成長率が高い、YAHOO!やLINEの広告収益

ヤフーの広告関連売上収益

広告の市場全体の需要回復を取り込み、2013年度以来の2桁成長を達成したヤフーの広告売上は、その5割がディスプレイ広告で占めている。

また、LINEの広告売上は、LINEアプリ上に表示するディスプレイ広告と、企業の有料公式アカウントなどの売上となる「アカウント広告」がほとんどだ。いずれの広告も右肩上がりで成長している。

ヤフーのディスプレイ広告(運用型)のイメージ
【引用元:Yahoo!広告ヘルプ

ヤフーのディスプレイ広告とは、上図のようにヤフーの各サービスページに表示できる広告のこと。運用型と予約型の2種類があり、予約型では、同トップページをジャックしたかのような画像、動画の広告が出せる特徴がある。

赤枠で囲っている部分がディスプレイ広告の出稿イメージだ。テキストのほか、画像や動画を使った広告も出稿できる。

LINEの広告イメージ
【引用元:LINE for Business

コミュニケーションアプリLINE上の様々な場所に広告を表示するディスプレイ広告や「公式アカウント」から各ユーザーへのメッセージを配信する際、ユーザー数等に応じて料金を支払うアカウント広告がある。

Eコマースの取扱高は前年度比プラス10.9%の3.57兆円

ZHDのEコマース取扱高

取扱高のうち約8割を物販が占めている。その中にはYahoo!ショッピングやZOZOTOWN、LOHACO、LINEショッピングなどのオンラインショップや、ヤフオク!やPayPayフリマなどのリユース事業が含まれている。

ZHDのショッピング事業のサービスマップ
【引用元:ZHD2021年度決算説明会補足資料】

注目領域ごとに様々なショッピング事業を手がけていることがわかる。

2022年4月1日、ヤフーのサービスからTポイントが消えた

Yahoo!ショッピングなどの利用で貯まるポイントサービスがPayPayポイントに変更になった。ZHDは、2022年度注力施策として掲げる「クロスユース」促進、グループ経済圏拡大の取り組みの一環である。

金融事業でEコマースと決済・金融のクロスユース促進に向けた基盤を作る

ZHDの戦略事業内にあるPayPay関連の主要KPI

ZHDの戦略事業に位置付けられている決済・金融事業では、PayPayのスマホ決済の取扱高の成長が著しく見えるが、同カードや銀行の取扱高、残高も堅実に成長している。

売上収益では1142億円とZHD全体の1割程でしかない。2022年度はPayPayユーザーの更なる拡大や、カード事業を中心とした金融サービスの連携のほか、先述の通りEコマースと決済・金融とのクロスユースにも注力するという。

2022年度のPayPay関連の注力領域

PayPayを起点に、クレジットカード、銀行、証券、保険領域へのサービス連携にも注力していくという。2022年2月から始まったPayPayあと払いが、特にEコマースとのクロスユースでの効果に期待できそうだ。

ZHDの2021年度第三四半期決算資料によれば、“売上収益から売上原価(ファンディングコスト+定常還元)と固定費を差し引いた利益”である「獲得費控除前利益」は黒字化を達成としている。数十億円、数百億円単位でのバラマキ施策を繰り返したPayPayがいよいよ収益化、回収フェーズに向かうようだ。

ヤフー×LINEのシナジーはどこまで拡大?楽天のコマース事業を上回れるか?

ZHDの強みを生かした競争優位性

ZHDのコマース事業の拡大に向けて、グループアセットの活用による新しい購買体験の提供、競合との差別化強化を掲げている。一方、様々な企業、サービスの集合体として、多様性を重視しているようにも見える

最たる競合となるであろう楽天は、一枚岩な「Rakuten」ブランドでEコマースのクロスユースを拡大する戦略で、楽天経済圏を拡大し続けている。そのEコマースの取扱高は5.0兆円を超え、ZHDの3.57兆円に対して1.4倍の規模である。

両陣営とも魅力的な戦力を掲げている2022年度は、どんな面白いサービスを生み出し、結果を残すのだろうか。楽しみである。

文/DIME編集部

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