軽快感もドライバビリティも一級品!2ℓ直4ターボエンジンが愉しいアルファ ロメオのスポーツSUV「ステルヴィオ 2.0 ターボ Q4 ヴェローチェ」
2022.05.112016年の登場当時、アルファ・ロメオがSUVをリリースするというニュースが驚きを持って迎えられたことをご記憶のかたも多いかと思う。ただ、実際に対面してみるとそれは実にアルファらしい、確かなドライビングファンを持つキャラクターに仕上げられていた。
名門アルファ・ロメオの初のSUVであるステルヴィオが日本に導入されてから約5年。その後もさまざまなタイプのSUVが各社からリリースされ話題を振りまいているが、久しぶりに試乗したステルヴィオはそれらに負けず劣らずいまだ登場時の輝きは失っていなかった。
豪快な走りを生むパワーと軽快なハンドリング
アウタースキンは滑らかなデザインを纏うこともあって、さほど大きさを感じさせないのがいい。特に昨年追加されたグレードであるこのヴェローチェは、フェンダーアーチ等がボディ同色とされたこともあって、よりスタイリッシュに独自の存在感を示すようになった。インテリアはコーンが深めのステアリングや2連の独立したメーターフードなど、アルファのヒストリックモデルを想起させるデザインで仕立てられ、SUVといえどもドライバーズカーであることを意識させられる。
その印象は走り出すとより明確なものとなる。SUVとしては望外にクイックなレシオを持つステアリングを左右に切ってみるとノーズはクイっ、クイっと、向きを変え、車体の大きさや背の高さをまったく感じさせず、ひらりひらりと身を翻すのがいい。この類いとしてはやや硬めのサスペンションセッティングとも相まって、ボディ上屋の姿勢変化は最小限に抑えられているため、その操縦感覚はスポーツセダンのようでもある。もっともそれでも不快な突き上げを伝えてくることはなく、路面の凹凸をタタンっとやり過ごす軽いステップが心地いいのである。
そんなフットワークを後押しするのが、2ℓ直4ターボのドラバビリティの高さと軽快感だ。ステルヴィオにはスポーツカーも顔負けの510PSを発生する2.9ℓV6ツインターボを搭載するクアドリフォリオ・グレードも用意され、それはそれで豪快な走りを披露してくれるが、シャシーとパワーのバランスという点ではこの2ℓ280PSのガソリンモデルが何よりいい。吹け上がりが鋭くきっちりと使い切れるパワーと、軽快なハンドリングという点は、まさにアルファが連綿と作り続けてきたスポーツモデルのキャラクターそのものであり、見逃せない魅力だ。質実剛健やタフさ、あるいはゴージャスさが強調される昨今のSUV群のなかにあって、ステルヴィオ・ヴェローチェの素直は一頭地を抜くものであり、これからも色あせないキャラクターとして受け継がれていくのだと思う。
昨年のマイナーチェンジで追加されたヴェローチェグレードではホイールアーチやサイドスカート部分がボディ同色となってよりスタイリッシュに生まれ変わった。
軽い吹け上がりとドライバビリティに優れる2ℓ直4ターボのキャラクターは、軽快なフットワークを持つステルヴィオのキャラクターに見事にマッチしている。
大きなフードに覆われた2眼メーターが特徴のステルヴィオのインパネ周り。ステアリングスポーク脇のスターターや大きなパドルなどはまさにスポーツカーのよう。
歴代のスポーツモデルに与えられる“ヴェローチェ”のネーミングどおり、スポーティな仕立てのインテリア。シートもサイドサポートの張り出しが大きいタイプが与えられる。
リアバンパー下もボディ同色となり一体感が増している。なおステルヴィオは今年3月のマイナーチェンジで全車ルーフレールレス仕様となったほか、ヴェローチェではLSDも追加されている。
諸元
アルファ・ロメオ ステルヴィオ 2.0 ターボ Q4 ヴェローチェ
ボディサイズ:全長×全幅×全高:4,690×1,905×1,680mm
車両重量:1,810kg
駆動方式:4WD
エンジン:1,995cc 直列4気筒ターボ
最高出力:206kW(280PS)/5,250rpm
最大トルク:400Nm(40.8kgm)/2250rpm
価格:¥7,710,000
問い合わせ先:アルファ・ロメオ
TEL:0120-779-159
TEXT:桐畑恒治(AQ編集部)
PHOTO:尾形和美
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