若いときは平気でやっていたけれど、ある程度の年齢になるとおのずと自重しはじめたことってありませんか?
例えばお酒の飲みすぎや、ハメを外した夜遊び、その日暮らしの散財などでしょうか。
今回は、そんな「大人になったら自重しがちなこと」のひとつといえる「夜ふかし」について描いたエッセイ漫画をご紹介します。
『久しぶりの夜ふかし』
なかなか寝つけない夜のこと、思いきって起きていることにしたこちらの女性。1人分の夜食を用意して久しぶりの「夜ふかし」をはじめます。
おもむろに窓を開け、夜の匂いを嗅いだ瞬間、蘇ってきたのは懐かしい過去の出来事でした。
終電後の駅の空気、深夜のファミレス、子供の頃の夜の散歩…そんなことを振り返りながら、夜が好きだった自分を思い出したのです。
夜は自由で贅沢な時間
漫画の作者・宮田ナノ(@nanomiyata)さんは、SNSやウェブサイトを通じて絵やオリジナルエッセイを公開されているイラストレーターです。
近況や料理の話、昨日見た夢の話や田舎の思い出など、身近な題材を独特の空気感で描く宮田さんのエッセイはどこかノスタルジック。誰もが1度は感じたことがあるかもしれない郷愁の思いや、日常の何気ない出来事に共感の声が集まっています。
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さて、久しぶりの夜ふかしで色々なことを思い出したという宮田さんですが、実はここ1~2年、なんだかずっと無感動で「感受性が鈍くなってしまったのだろうか…」と落ち込んでいたそう。
「夜ふかしをして外の匂いを嗅いだところ、懐かしい思い出や感情などが一気によみがえって胸がいっぱいになりました。夜ふかしは孤独ではありますがそのぶん思考や心がより自由になるように感じます。その贅沢な楽しさを長いこと味わっていなかったため気持ちがふさいでいたのかもしれないな、と気づきました。」(宮田さん)
と、教えてくれました。また、マスクをつける生活になったことで「匂い」にも鈍感になっていたことに気がついたのだとか。
「以前は匂いを嗅ぐことで季節の微妙な変化を楽しんだり懐かしい記憶が呼び起こされたりしていたのですが、長いマスク生活の中でそういった感覚も忘れていたように思います。」(宮田さん)
確かに、ふと振り返れば外出時のマスク着用が当たり前の生活になって早2年以上。今ではすっかり慣れていましたが、それ以前は良くも悪くも毎日色々な匂いを嗅いで生活していたんですよね。
翌朝のことを考えるとあまりできなくなってしまった夜ふかしも、たまにやってみるとこんな風に素敵な発見があるかもしれません。
■宮田ナノ(@nanomiyata)さん
絵と漫画、エッセイを描いています。
■ツイッター https://twitter.com/nanomiyata
■インスタグラム https://www.instagram.com/nano.miyata/
■ウェブサイト https://nanomiyata.com/
文/黒岩ヨシコ
編集/inox.
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