人間、体が資本で、健康第一なのは言うまでもない。しかし、行き過ぎた健康第一主義によって、食事や日々の行動を我慢することに対し、息苦しさを感じる人もいることだろう。
ネットエイジアはこのほど、「健康に関する意識調査」を実施し、20歳~69歳の男女1,000名から回答を集計した。その調査結果の一部を以下に紹介する。
健康に関する意識・実態
普段行っている健康によいと言われる行動・習慣 TOP2「手洗い・うがい」「バランスのとれた食事」
20歳~69歳の男女1,000名(全回答者)を対象に、健康に関する意識や実態について調査を行った。
全回答者(1,000名)に、普段行っている健康によいと言われる行動・習慣を聞いたところ、「手洗い・うがい」(58.9%)が突出して高くなった。新型コロナウイルス感染拡大を受け、手洗い・うがいを適時行っている人が多いのではないだろうか。次いで高くなったのは、「バランスのとれた食事」(36.1%)、「健診・検診の受診」(34.2%)、「ウォーキング・ジョギング」(33.2%)、「三食摂取」(33.0%)だった。
男女別にみると、男女とも「手洗い・うがい」(順に50.8%、67.0%)が1位となり、男性では2位「ウォーキング・ジョギング」(38.2%)、女性では2位「バランスのとれた食事」(40.8%)となった。
普段行っている健康によくないと言われる行動・習慣 TOP2「スマホの見過ぎ」「夜ふかし」
他方、普段行っている健康によくないと言われる行動・習慣を聞いたところ、「スマホの見過ぎ」(42.0%)が最も高くなり、「夜ふかし」(37.3%)、「間食」(33.9%)、「休日にごろごろ」(32.5%)、「食べ過ぎ」(31.7%)が続いた。スマホに依存気味の人や、生活習慣・食生活が乱れ気味の人が多い結果となった。
男女・年代別にみると、20代女性と30代女性では「スマホの見過ぎ」が61.0%と、6割を超えた。若年女性には、メッセージアプリやSNSの利用などで長時間スマホを操作するという人が多いのではないだろうか。
「からだの健康よりこころの健康を優先したい」70%、20代女性では85%
全回答者(1,000名)に、健康に関する意識を聞いたところ、【からだの健康よりこころの健康を優先したい】では「非常にそう思う」が8.7%、「どちらかといえばそう思う」が60.9%で、合計した『そう思う(計)』は69.6%、「全くそう思わない」が1.7%、「どちらかといえばそう思わない」が28.7%で、合計した『そう思わない(計)』は30.4%となった。
男女・年代別にみると、『そう思う(計)』と回答した人の割合は20代女性(85.0%)が突出して高くなった。
また、【最近の健康であることが何よりも大切という風潮は行き過ぎだと感じる】では『そう思う(計)』は34.6%、『そう思わない(計)』は65.4%となった。健康であることはもちろん大切であるが、“健康であること”を最優先の課題と捉え、そのためなら大抵のことは犠牲になっても仕方がないとする考え方に対しては、否定的な意見を持つ人は少なくないようだ。
男女・年代別にみると、『そう思う(計)』と回答した人の割合は30代男性(46.0%)が最も高くなった。
「健康第一主義に息苦しさを感じる」50%、「健康のための取り組みは自身で自由に選択したい」95%
【健康第一主義に対し息苦しさを感じる】では『そう思う(計)』は49.5%、『そう思わない(計)』は50.5%と、両者が拮抗する結果となった。健康第一主義とは、好きなものや人生の楽しみを犠牲にしても健康を最優先にしようとする考えを指すが、そのような考えに覆われた周囲の空気感に対しては、生き方や生活の自由度が少ないと感じストレスが溜まってしまう人が約半数に及んだ。
また、【健康のための取り組みは自身で自由に選択したい】では『そう思う(計)』は95.1%、【健康によいと言われる行動・習慣であっても、それらを他人に押しつけることには賛同しない】では『そう思う(計)』は92.5%と、いずれも大多数の人が肯定した。
“好きなことを我慢しても長生きしたい”より“寿命が縮まるとしても好きなことは我慢したくない”を選択 72%
全回答者(1,000名)に、自身の生き方について、【好きなことを我慢しても長生きしたい】と【寿命が縮まるとしても好きなことは我慢したくない】ではどちらに近いか聞いたところ、『【好きなことを我慢しても長生きしたい】に近い(計)』(「非常に」と「どちらかといえば」の合計、以下同じ)は28.3%、『【寿命が縮まるとしても好きなことは我慢したくない】に近い(計)』は71.7%となった。本当にしたいことは我慢せずに生きることによって、自身の意思を尊重した自分らしい生き方を実現し、生きがいのある人生や納得感のある人生を送りたいと考える人が大半を占めた。
男女・年代別にみると、『【寿命が縮まるとしても好きなことは我慢したくない】に近い(計)』と回答した人の割合は20代女性(81.0%)が最も高くなった。
「健康のために何かを我慢したことがある」48%、60代男性では59%
全回答者(1,000名)に、健康のために何かを我慢したことがあったか聞いたところ、「あった」は47.6%、「なかった」は52.4%となった。男女・年代別にみると、「あった」と回答した人の割合は60代男性(59.0%)が最も高くなった。
また、健康のためでも我慢したくないと思うものを聞いたところ、「甘いもの」(49.4%)が突出して高くなった。健康のためとはいえ、自分へのご褒美として食べるスイーツや疲れたときに口にするスイーツなどを諦めたくないという人が多いのではないだろうか。次いで高くなったのは、「炭水化物(米・パン・麺など)」(37.9%)、「スマホの利用」(31.8%)、「飲酒」(22.5%)、「こってりしたもの」(18.3%)だった。
男女・年代別にみると、20代女性では「スマホの利用」(50.0%)が他の層と比べて特に高くなった。
「健康であることを押しつけられ、不快な思いをしたことがある」20%
全回答者(1,000名)に、健康であることを押しつけられ、不快な思いをしたことがあったか聞いたところ、「あった」は19.6%となった。健康を何よりも優先する風潮のために、個人の自由が尊重されず、嫌な思いをした経験がある人は少なくないようだ。
また、健康によいと言われる行動・習慣を他人に押しつけられたことがあったか聞いたところ、「あった」は22.1%となった。
健康によいと言われる行動・習慣を他人に押しつけられたことがある人(221名)に、押しつけられたことで自身の行動・習慣を変えざるを得なかったことがあったか聞いたところ、「あった」は48.0%となった。健康によいとはいえ、価値観の一方的な押しつけが相手の行動・習慣を制限し、変更を余儀なくしているケースは多いのではないだろうか。
出典元:ネットエイジア株式会社
構成/こじへい
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