自然素材にこだわって開発された空気清浄機
「持続可能な」を意味する「サステナブル」という言葉も、すっかり世の中に定着した。
昨今話題の「SDGs」の「S」も「Sustainable」であり、持続可能でよりよい環境を目指す商品づくりが、製造業のトレンドとなっている。
イギリス生まれの「briiv(ブリーヴ)」も、そうした世界的な流れの中で生まれた製品。見た目からは想像できないが、れっきとした空気清浄機。
本製品の構造は、上部がガラス、黒い下部は本体となっている。
本体は、イネ科の植物であるエレファント・グラスとヘンプ(麻)を原料としたバイオマス・プラスティックでできている。
これは将来、製品自体が寿命をむかえた際、製品のほとんどが再生できる素材を使用する事にこだわり、「命のバトン」を繋ぎたいという生産者のこだわりの表れだ。
ガラスの中には茶色い繊維質のものが敷かれている。素材はココナッツだという。
ココナッツといえば、「白い」というイメージがあるが、それは内部の果肉の話。
外皮は茶色の繊維で覆われているが、「briiv」ではそれがフィルターとして使われている。これは、空気中に浮遊するバクテリアやカビの胞子を捕らえる役目を果たす。
ココナッツのフィルターごとガラス部分を取り外すと、本体内部が見える。
そこは、蛇腹状のウール(羊毛)やシルクを使ったフィルターと、活性炭のフィルターの2層構造になっている。これらが、ココナッツフィルターでは捕らえきれない有害微粒子をキャッチする。
では、ガラスに囲まれた中空の部分は?ここには、別途ついてきたコケを、手でつかんで投入する。
このコケは、スギ花粉といったアレルゲンとなる比較的大きな粒子を捕捉する。つまり、「briiv」は全4層のフィルターからなり、人体に有害な大小さまざまな粒子を逃がさない仕組みとなっている。
■約20畳の部屋を1時間で清浄に
中空部分をコケで埋めたら、付属のUSBケーブルを挿し、スイッチを入れるだけ。
上から室内の空気が取り込まれ、本体の横から濾過された清浄な空気が出る。
風量は、人感センサーで点灯するランプをタッチして4段階の調節ができる。左横に「1」と表示されるのは、開始1時間はひときわ風量の大きい「強力モード」であることを示す。
また、スマートフォンのアプリとWi-Fi接続することで、稼働時間の設定やオンオフの切り替えも可能。スマートスピーカーで、声によるコントロールもOKだ。
1個の「briiv」で、「3043個分の観葉植物と同じ空間清浄効果」があるという。
それだけではピンとこないが、「約20畳の空間を1時間できれいにする」パワーを秘めているそうだ。
具体的には0.3マイクロメートルの微粒子を99%捕捉するが、この数値は一般的なHEPAフィルターよりも優れている。
筆者は、テストを兼ね(数日間閉め切った)8畳の自室でしばらく作動させていたが、空気の質がみるみる変わっていくのが実感できている。
ついでに言えば、コケのかすかなにおいが森林浴のようで、意外なほど心地いい。
ところで、HEPAフィルターといえば、世界で毎年約1億5千枚が購入され、交換時期が来るたびに一般ごみとして焼却するか埋め立てられている。
重量にして毎年約6000トンのごみとなり、埋めても数千年はそのままだ。
一方、「briiv」のフィルターも定期的な交換は必要だが、土に埋めて処理でき、それは1年足らずで生分解されて土に還る。本体も9割方自然素材というから徹底している。
「briiv」は、販売代理店のモダニティ(株)がプロジェクト実行者となり、クラウドファンディングサイト「Kibidango(きびだんご)」にて予約販売されている。プロジェクト終了日は、5月9日の夜。25%オフの「超スーパー早割」などお買い得なので、早めにチェックしておこう。
文/鈴木拓也(フリーライター)
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