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航続距離は689km!群雄割拠のDセグメントに投じられたテスラのEVセダン「モデル3」

2022.04.26

EV専業メーカーとして独自の道を歩むテスラが競争の激しいDセグメントセダン市場に送り込んだのがモデル3だ。世界中で人気を集めるボリュームセラーの実力を探った。

 脱炭素社会の実現に向けての電動化が著しい自動車業界にあって、その流れを刺激し続けているのがEV専業メーカーのテスラである。筆者自身、同社初のロードスターからモデルS、モデルXを折りに触れて試乗し、ニューカマーが登場するたびにクルマとしての熟成度が増してきているのを実感している。

 そのうちの最量版車種であるモデル3は、リアにモーターを搭載したRWD仕様を軸に、前後2モーターと大容量バッテリーを搭載して航続距離を稼いだAWDのロングレンジと、同様のデュアルモーターながら動力性能を重視したパフォーマンスの3タイプが用意される。今回はロングレンジモデルに試乗した。

 モデル3は全長4.7m、全幅1.9mというボディサイズからもわかるように、メルセデス・ベンツCクラスやBMW 3シリーズと真っ向から渡り合うDセグメントモデルだ。ライバルたちがオーソドックスな3ボックススタイルを採るのに対し、モデル3は弓形のルーフラインを持つファストバックデザインを纏う。そのためか実際の数値よりもコンパクトに見え、フロントマスクにはこれみよがしなグリルも備わらないなど、新しいセダン像を提案しているのが特徴だ。

 より象徴的なのは室内の仕立てである。一番の驚きはオーソドックスなメーナーナセルがないことで、センターコンソールには物理的なスイッチの類はなく、大型タブレットのような15インチ・モニターがマウントされているだけ。そこにほとんどの機能が集約されており、スマートホーム化されたモダンリビングにいるかのよう。カードキーを持ちシートに着いてドアを閉じるだけでスタートの準備はすべて整うのである。ちなみにスマートフォンをキーとして設定することも可能だ。

 待機状態からアクセラレーターを軽く踏み込めばモデル3は音もなくするするっと滑り出す。強力なモーターが前後に配されるとあって約1.9トンの車重は感じさせず、しかも低重心だから走行感覚はまさに路面に吸い付くよう。ホイールベースが長く取られるうえに、このAWDモデルでは前後重量配分が50:50と理想的な値にバランスされているからだろう、前後方向のピッチングはしっかりと抑えられ、ロールバランスにも優れているため、無粋な動きを示すことはない。視覚に訴えかけるシンプルなデザインと同様に、動的性能面でも極力無駄を排除したかのような躾けが印象的だった。

 ロードスターの登場から15年近くの月日を経て、ソフトウェアの進化はもちろん、ハード面の熟成も着実に進んでいるテスラ。特にモデル3はEVという次世代モビリティとしての存在感はもちろん、クルマとしての基本性能でも、これまでのSやXより一段上のレベルにステップアップしているように感じた。

これみよがしなグリル等を持たないのが最新テスラの象徴。フロントフード下にも88Lの容量を確保したトランクが備わる。

一切の無駄を排した感のあるインテリア。必要な情報の表示や各種機能の操作は、センターコンソールに設置されたディスプレイに集約されている。

空調やオーディオ、各種設定はタッチ式の15インチ大型スクリーンで操作でき、音声によるコマンドコントロールも可能。ただし、必要な操作を瞬時に、という点では慣れが必要だ。

ガラスルーフを備えた明るく開放的な室内。つるんとした手触りのレザーシートは清潔感があってよいが、やや滑りやすいためもう少しホールド感がほしい。

長いホイールベースを生かし、キャビンスペースが広く取られていることもあって、後席の足下は他のライバルたちよりも広々としていて過ごしやすい。

前後左右方向にも十分な距離が取られ使い勝手が良さそうなトランク。荷室容量は561〜649L。床下には充電用ケーブル等を収納できるサブトランクが備わる。

デュアルモーターによる俊敏性とともに、1充電で689km(WLTCモード)という長い航続距離を確保したのがロングレンジグレードの特徴。専用の“スーパーチャージャー”充電器を利用すれば270km分の充電が30分で可能という。

(諸元)
テスラ モデル3 ロングレンジ
ボディサイズ:全長×全幅×全高:4,694×1,849×1,443mm
車両重量:1,850kg
駆動方式:4WD
モーター最高出力:158kW(前)、208kW(後)
モーター最大トルク:240Nm(前)、350Nm(後)
価格:¥6,390,000
問い合わせ先:テスラ
TEL:0120-966-774

TEXT:桐畑恒治(AQ編集部)
PHOTO:尾形和美


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