『スター・トレック』『ワンダーウーマン』シリーズのクリス・パイン主演!
CIA諜報員同士の職場恋愛を描いた、静かで哀愁ただようサスペンス映画Amazon Original『オールド・ナイブス』が、2022年4月8日より独占配信中だ。
監督は『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』などを手掛けたデンマーク出身のヤヌス・メッツ。
原作はオレン・スタインハウアーの人気小説『裏切りの晩餐』。
あらすじ
2012年にウィーン国際空港で発生したイスラム過激派テロリストによる127便ハイジャック事件で、CIAは救出作戦に失敗。
犯人も乗客も乗務員も、全員死亡した。
それから8年後。アフガニスタンでテロリストのメンバーだったイルヤスが逮捕された。
その際、イルヤスが「CIAウィーン支局の内通者の協力を得てハイジャックを実行した」と供述したのをきっかけに、CIA本部はハイジャック事件を再捜査することになる。
CIA諜報員ヘンリー(クリス・パイン)の上司ヴィックは、内通者は元諜報員シーリア(タンディ・ニュートン)ではないかと睨んでいる。
ヘンリーとシーリアは、かつて同僚であり恋人関係にあったが、破局。
その後シーリアはCIAを引退し、現在は普通の主婦として平穏な暮らしをしていた。
ヴィックの命令に従い、シーリアが住む海辺の街を訪問するヘンリー。
運命の再会を果たしたふたりは、レストランで過去を振り返りながら“尋問”する。
見どころ
海辺の美しい風景とハードボイルドな雰囲気が魅力の、落ち着いた大人向け映画。
海辺の静かなレストランを舞台にヘンリーが食事をしながらシーリアに“尋問”するのだが、本編は主に8年前の回想シーンで構成される。
他のCIA映画のような派手なアクションシーンはほとんどなく、テーブルの上で繰り広げられる静かな駆け引きと繊細な心理描写が見どころ。
そして本作のハイジャック事件が、2002年にチェチェン武装勢力が起こしたモスクワ劇場占拠事件とも関連があることが少しずつ明かされる。
どの国もどの集団もどの人も、それぞれの掲げる正義や愛するもののために、嘘や裏切りを繰り返さずにはいられない悲劇。
テロリストと戦っているつもりが、実は自分たちこそがテロリストを産み出しているのではないかという疑念。
そんな諜報員の悲哀も、静かな演技によってより一層強調されていた。
同じくCIAがテーマのAmazon Original作品としては、『トム・クランシー/CIA分析官 ジャック・ライアン』『ウィズアウト・リモース』などが好評配信中。
そして本作に登場するようなスパイについてもっと知りたいなら、ドキュメンタリー『スパイ技術の極意』もお勧め。
スパイ採用活動や暗号解読など、こちらも中2病必見の充実した内容となっている。
Amazon Original 『オールド・ナイフ ~127便の真実~』
Prime Videoで見放題独占配信中
(c)Amazon Studios
文/吉野潤子