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リサイクル回収でポイントが貯まる!サーキュラーエコノミー実現に向けた企業の取り組み

2022.04.26

2022年4月1日からプラスチック新法が施行されたのを受け、脱プラスチックや環境配慮の素材活用、リサイクルやリユースなどを通じたサーキュラーエコノミー(循環型経済)への移行がますます求められている。そうした中、リサイクル回収に協力するとポイントを付与するお得なサービスを企業が展開している。今回は、ユニークな3つのサービスを紹介する。

リサイクル回収×ポイント付与のお得なサービスが増加中

従来から使用済みペットボトルや容器、電池、衣類などの回収サービスは、各企業や店舗が実施してきた経緯はある。しかしこうしたリサイクル回収の機会があっても、生活者は何か動機がなければ、なかなか継続的に取り組めないものだ。

その動機付けとして有効となる、「ポイントが貯まる」という特典のあるリサイクル回収サービスが増えてきた。ポイントを効率よく貯めて使う「ポイ活」が流行していることもあり、最近、注目されている。

国内ではSDGs(持続可能な開発目標)への興味関心がより一層高まっていることもある。地球や社会にとって良いことをすればポイントがもらえ、それをまた買い物に利用できるという良い循環を生み出すサービスが、この「ポイ活×リサイクル回収」サービスなのだ。

1.「Re:傘」

循環型傘サービス「Re:傘(リカサ)」は、ビニール傘のポイ活×リサイクル回収サービスの一つだ。完全にプラスチック素材だけで作られたリサイクルしやすいビニール傘をコンビニで購入し、コンビニで返却することでポイントが得られる。

Re:傘は、シェアリングエコノミー事業を中心としたテクノロジー・スタートアップ企業GREEN UTILITYが、セブン-イレブン・ジャパンと共同で2022年2月28日から始めたサービス。ビニール傘の販売・回収装置を東京都内のセブン-イレブンの一部店舗に置き、同年7月まで実証実験予定だ。

使用済みビニール傘の廃棄は社会課題になっている。Re:傘のホームページによると、国内だけで年間約1億本のビニール傘が消費されているという。

一般的なビニール傘は、金属の骨組みとビニール部分を取り外すのに手間も時間もかかるが、Re:傘で取り扱うのは、株式会社サエラが開発した、すべての部材がプラスチックで、分解できる構造の「+TIC LITE(プラスチックライト)」という、リサイクルしやすさが特徴の傘だ。

傘を購入するには、セブングループの電子マネー「nanaco(ナナコ)」で1,100円(税込)払う必要があるが、使用後、装置に戻せば400ポイントもらえる仕組み。ポイントは1ポイント1円で買い物などに利用できるため、返却すれば実質700円でビニール傘利用が可能だ。

感染対策としての非接触対応や、セルフサービスであることから店員の人手不足対策にも寄与すると考えられる。

2.東急電鉄×ユニリーバ 駅設置の使用済みボトル回収ボックス

ユニリーバ・ジャパンは、東急電鉄と共に、東急電鉄の田園都市線 南町田グランベリーパーク駅において、ユニリーバ製品のプラスチック製のボトル、つめかえ製品(ヴァセリン、ジフ、ドメスト、レセナ、サシェ除く)の回収ボックスを設置・リサイクルする実証実験を2022年3月28日より開始した。リサイクルに協力することで、ユニリーバが提供する「UMILE(ユーマイル)プログラム」のポイントがたまる。

同プログラムは、誰でも気軽に、お得にプラスチックの使用量削減やリサイクルに参加できるサービスだ。UMILEというポイントは、LINEポイントや寄付等に交換できる。回収された空容器は、再生工場で処理・加工し、エコグッズなどにリサイクルされる。

このサービスを実施した背景について、ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング株式会社 ショッパー&カテゴリー ショッパーマーケティングエグゼクティブである繁田知延氏は次のように述べる。

「これまでは小売店を中心に空容器を回収していましたが、ユニリーバ・ジャパンと東急電鉄との協働のもと、駅に回収ボックスを設置しました。これにより、平日の通勤・通学前や土休日のお出かけの際など、より幅広い方々が、さまざまなシーンで気軽にプラスチックをリサイクルできるようにしました。“プラスチックは資源”があたりまえになる社会を目指しています」

ユニリーバは、「ユニリーバ・コンパス」との成長戦略のもと、全世界で2025年までに「非再生プラスチックの使用量を半減する」「プラスチックパッケージを100%再使用可能・リサイクル可能・堆肥化可能にする」「販売量よりも多くのプラスチックパッケージの回収・再生を支援する」という目標を掲げている。日本でも本実証実験を含む取り組みを通じ、プラスチックが資源として再利用される循環型社会の早期実現を目指す。

現在、この東急電鉄との実証実験では、どのくらい利用されているのだろうか?

「開始からまだ2週間程度ですが、すでに回収ボックスいっぱいのプラスチック容器が集まっています。参加者の皆さまのご協力により、ご家庭できれいに洗って乾かした、状態のよい容器が回収できています。このことから、利用者の皆さまにプログラムの目的や意義を理解いただき、ご協力いただけていることを感じております。

また、UMILEプログラムの回収ボックスを設置いただいている全国の小売業や自治体の方々からも、駅での回収という新しい試みへ応援の声をいただいています」

日用品の容器を家庭できれいに洗って乾かして駅へ持っていくというのは、ハードルが高いと感じられるものだ。そこへポイント付与というインセンティブを設けたという。

「プラスチックごみを減らし、サーキュラーエコノミーへ移行するためには、日用品の容器を分別回収し、日用品の容器へとリサイクルできるようにしていくことが大切です。そのため、回収にご協力いただけた方にはUMILEを付与し、楽しさやお得さを感じていただけるような仕組みを採用しました。今回の実証実験で『使い終わった日用品の容器は駅でリサイクル』という新しい生活習慣を提案し、根づかせていければと考えています」

この実証実験後は、どのような展開を考えているのだろうか。

「南町田グランベリーパーク駅での実証実験で有効性が確認できた場合、実施駅の拡大を検討したいと考えています。同時に、ユニリーバ・ジャパンでは、さまざまなパートナーのご協力のもと、回収した日用品のプラスチック容器を再び容器へとリサイクルする『ボトル to ボトル』と『パウチ to パウチ』に向けた検討も進めています。今後も引き続き“プラスチックはごみ”ではなく、“プラスチックは資源”があたりまえであるような、サーキュラーエコノミーへの早期移行を目指します」

3.H&Mの古着回収サービス

スウェーデン発ファッションブランドH&Mは、不要になった古着を店舗で回収するサービスを2013年から実施している。古着はH&Mのものでなくともよく、状態も問わない。1袋を持ち込むことで、3,000円以上の買い物に使える500円オフのデジタルクーポンを1枚もらえる。

これまでは紙のクーポンを配布していたが、よりサステナブルな配布方法を目指し、2021年12月31日で紙配布は終了。代わりに、すでに2021年3月から、会員登録によってデジタルクーポンが付与される仕組みを開始している。またデジタルクーポンと同時に、顧客が環境に配慮した選択・行動を推奨するため、「Conscious(コンシャス)ポイント」を20ポイント付与するインセンティブも追加した。

デジタルクーポンのイメージ

同社は世界中に店舗を構えるが、各店舗にも回収ボックスを設置して、古着回収サービスを展開している。2021年度には世界で15,944トンを回収。日本では2013年に開始以来、累計で6,733トンを回収しているという。これはTシャツに換算すると約1,346万枚に相当するそうだ。

回収は古着のほか、擦り切れたタオルや穴の空いた靴下などに加え、不要になったシーツやカーテンなどのホームテキスタイルも受け付けている(皮革製品やシューズ、アクセサリーは回収対象外)。

H&Mジャパン広報の田中都氏に、本サービスを始めた背景を聞いた。

「H&Mでは循環型ファッションを目指しています。これは、従来のように『新たに資源を採ってモノを作って、消費を終えたら捨てる』という直線型の考え方から、『今すでにあるものを資源とし、できるだけ長く使用し、それでも役目を終えた衣類を廃棄するのではなく、また資源として活用する』という考え方を推進するものです。その一環として、当社では廃棄される衣類を減らし、再び資源にすることを目的としてこの古着回収サービスを提供しています。だからこそブランドや状態を問わずに回収しています。そして回収した衣類は状態に応じてリウェア、リユース、リサイクルのいずれかに振り分けられ、廃棄されるものは一切ありません。

リウェアは、そのまま着用できるものは古着として販売すること。リユースは、古着として販売できないものは、リメイクや清掃用品などに作り変えて再利用すること。リサイクルは、古着やリメイクができず、いずれにも適さないものについて、新たな繊維へとリサイクル、または自動車の断縁材などに活用することです」

古着回収サービスの利用者からはどのような声が上がっているのだろうか?

「ブランドや状態を問わずに持ち込めるという点や、袋のサイズも指定していないことから、気軽に持ち込みやすいというお声をいただいています。また、やはりクーポンと引き換えという点を喜んでくださるお客様が多くいらっしゃいます。サステナブルへの関心が高まっていることもあり、古着回収を含む当社のサステナビリティへの姿勢に共感してくださり、ブランドに対しても好感を持っていただける方も多く、とても嬉しく思っています」

現状、課題を感じていることはあるのだろうか。

「課題としては、業界全体に関わることですが、やはりほとんどの衣類がいまだに捨てられてしまっているという現状です。環境省によると日本でも68%の人が可燃ごみ・不燃ごみとして廃棄しているという統計が発表されています。当社の古着回収サービスを利用してくださる方も多くいらっしゃいますが、まだまだ全体で見ると回収量には大きなポテンシャルがあると考えています。

衣類をできるだけ長く使用し、それでも不要になった衣類は廃棄ではなくリサイクルできることを、もっと多くのお客様に知っていただくこと、またその一環として当社の古着回収サービスをご活用いただけるように、継続的に発信をしています。さらに、捨てられてしまう服を減らすことを目的とし、2022年4月16日(土)~28日には古着回収サービスの特典が通常の2倍になるキャンペーンも行っています」

今後、どのような展開を検討しているだろうか。

「循環型ファッションを目指す上で、当社では古着回収サービスに加え、使用する素材の80%をリサイクルまたはサステナブルに調達された素材へと切り替え、2030年までにすべての素材を切り替えることを目標としています。また、お買い物時にお客様がすぐにわかるように、よりサステナブルな素材を50%以上使用している商品には緑のタグを付けています。

また先日導入したConsciousポイントは、古着回収サービスの利用だけでなく、グリーンタグ付の商品の購入、マイバッグの持参など、よりサステナブルな選択・行動に対してポイントを付与します。

よりサステナブルなファッションを目指すには、お客様と共に取り組むことがとても大切だと考え、お客様にも参加していただけるような取り組みを提供しています。今後も100%循環型になることを目指して、継続してお客様と一緒に取り組んでいけるよう注力していきます」

リサイクル回収への協力を通じてポイントがもらえることで、生活者はより意欲的に行動を起こすことができる。それは生活者にとっても、企業にとっても、そして社会および地球環境にとって良い循環となる効率的な方法のひとつ。まずは最初の一歩を踏み出す、リサイクルへの協力を始めやすいサービスと言えるだろう。

取材・文/石原亜香利

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