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小惑星探査機「はやぶさ2」をミッション成功に導いた、超精密な技術を誇る機器製作会社の存在

2022.04.24

2020年、地球に小惑星リュウグウのサンプルを送り届けた探査機「はやぶさ2」。どんなメーカーがどのような匠の技を駆使して可能になったのだろうか。日本科学未来館(東京都江東区)のドームシアターで公開中の「INHERIT(インヘリット) はやぶさ2・宙への夢と挑戦をのせて」で、その超精密な技術を誇る機器製作会社のことを知ることができる。

今も宇宙飛行中「はやぶさ2」製作はオールジャパン企業

約6年かけて、約52億キロを飛行し、202年12月に小惑星リュウグウのサンプルが入ったカプセルを見事地球に着地させた「はやぶさ2」。小惑星の成分を持ち帰るというミッションは成功し、今、そのサンプルは解析中だ。すでに有機物の元になる可能性のある成分が検出されるなど、大きな成果につながっている。今後も次々と成果の発表が続くだろう。そして「はやぶさ2」は今も拡張ミッション中で、延々と飛行をつづけている。

「はやぶさ2」の機体には日本企業の技術が結集している。「はやぶさ2」を打ち上げた三菱重工業はスラスターという機体の制御装置も開発。心臓部のイオンエンジンはNEC、リチウムイオン電池のバッテリーは古河電池、リュウグウのサンプル(岩石や砂)を採取するサンプラーホーンは住友重機械工業、サンプルを採取するためにリュウグウに打ち込む衝突体やカプセルはIHIエアロスペースなど、日本の重工業を担う大手がズラリと並ぶ。

だが、注目したいのは、こうした企業リストには名を連ねていない中規模メーカーの技術だ。日本科学未来館(東京都江東区)で、ふだんはプラネタリウムが楽しめるドームシアターで公開中のビデオ『INHERIT(インヘリット)』で、その一端が見られる。

日本科学未来館のドームシアターで公開中の「INHERIT(インヘリット)」。監督・演出:新井総。声の出演:佐々木蔵之介、櫻井孝宏、ほか。特別出演:津田雄一(JAXA宇宙科学研究所はやぶさ2プロジェクトチーム)。INHERITは継承という意味。

宇宙開発ビジネスで注目される超精密機器企業

このビデオ作品は、「はやぶさ2」プロジェクトに関わった人々へのインタビューを交えながら技術継承の夢を描いた作品だ。小学生の子どももワクワク観られるアニメ風のつくりだが、そこに出てくるのは、超一流の技術を編み出し、「はやぶさ2」ミッションを成功に導いたメーカーのエンジニアたちだ。

昨年、日本科学未来館で公開された「はやぶさ2」実物大模型(現在は展示されていない)。左前に突き出しているのがサンプラーホーン。

たとえば、リュウグウに人工クレーターをつくる衝突装置の製作に参画しているのは、福島県鏡石町の、従業員100名弱の超精密機械部品加工メーカーのタマテック。衝突体に爆薬を詰めるステンレスの容器を1ミリの薄さまで削る技術を持つ。薄肉加工と呼ばれる技術だ。

飛び散った砂や岩石を採取する装置をサンプラーホーンという。設計開発はNECが行っているが、その部品をつくっているのは、神奈川県横浜市の下平製作所だ。従業員30名、1964年の創業以来、航空宇宙機器の部品を製作してきた。サンプルが入ったカプセルを地球に送り出すときの「カプセル分離スプリング」のバネをつなぎ合わせる部品も製作している。

サンプルキャチャーの製作に参画したのは、宮城県宮城郡のティ・ディー・シー。従業員71名の電子部品製造の会社だ。リュウグウで採取したどんな小さな粒子も取り出せるよう、また地球由来の物質を極限まで除外するために、「容器には一切傷のない“究極のなめらかさ”が要求された」という。研磨に研磨を重ね、容器内壁のデコボコは1ナノメートルに収めた。1ナノメートルとは、100万分の1ミリ。想像しにくいデコボコである。

このように大元の設計は大手企業が担っていても、その設計図を現実のものにする技術は、中小のメーカーが担っているのだ。広大な宇宙を飛行しつづける探査機や人工衛星の、その華々しい活躍の“縁の下の力持ち”。これからますますスピードアップする宇宙開発ビジネスにとって欠かせない存在の企業について、ぜひ子どもと一緒に楽しく学んでみてはいかがだろう。

日本科学未来館のドームシアターはプラネタリウム投影機MEGASTAR-Ⅱcosmosによるリアルな星空が迫力満点の全天周の立体映像で楽しめる。全席指定の事前予約制。
予約サイト:https://www.miraikan.jst.go.jp/exhibitions/dometheater/

取材・文/佐藤恵菜

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