ダークストア
巣ごもり生活に慣れたせいか、日用品のネット購入や、フードデリバリーが普及、配送業界では人手不足が問題になっている。そんな中、登場したのが、ECビジネスにおける配送拠点となるダークストア。店内は倉庫のように商品が陳列されているが、一般客は買い物できない。スタッフが注文された商品を梱包、配達員がピックアップするのだ。注文から数十分で届く超高速を売りにする、このダークストアの背景を、流通アナリストの渡辺広明さんに聞いた。
「ダークストアは海外で成功例が多い形態です。コロナ禍で閉店する店舗をダークストアへ変換することで宅配需要に対応。路面店である必要がなく、スタッフも最小限で済むなど、低コストで開店できる点もメリットです。日本では、大型店舗が進出しづらい都心でも出店しやすいところが増加要因のひとつだと思います」(渡辺さん)
東京・日本橋と世田谷区にはUber Japanが、北海道と広島ではWoltが、ダークストアを展開する。
「もともと登録者数が多く、システムを持つデリバリー会社は参入しやすいのでしょう」(渡辺さん)
ダークストアとコンビニの協業の動きもあり、今後即時配達を武器に、どこまで広がるか楽しみだ。
巣ごもり生活による宅配ニーズに応えるサービスは多岐にわたる。その中で、独自性を出して固定客をつかめるか、はたまた地域密着型の品揃えができるかがカギとなりそう。
Uber Eats Market
Uber Eatsが昨年12月に1号店となる日本橋兜町店をオープン。品数は食品、日用品など約1100点。2月には世田谷・赤堤店もオープン。
フレッシュな生鮮食品を数多く取り扱い、さらに人気のコストコの商品が単品でも注文できる。今後も都内で店舗数を増やす予定だ。
Wolt Market
札幌3店、函館1店に加え、広島と呉でも展開中。食料品を含め、約2000品目を揃え、購入データをもとに店舗ごとのニーズに合わせたラインアップにできるのが強み。
取材・文/内野智子
@DIME公式通販人気ランキング