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KonelとNECが日常の美しさをAI技術で切り取るメガネ「SHUTTER Glass」を開発

2022.04.19

AIが「美しい」と判定するカットにフラグを立て身近にある美を再発見

5Gの時代を迎え、より多くの便利な情報に触れられるようになった一方で、目の前にある何気ない「美しい現象」に気づきにくくなってしまった。

コネル(Konel)および関連会社である知財図鑑、NEC、大阪大学大学院医学系研究科、MaiND Lab(マインドラボ)は、「Beyond 5G時代」の新しいネットワークの姿としてNEC未来創造会議が提案した情報に加えて体験も流通させる「エクスペリエンスネット」に関して、Konel/知財図鑑とNECがクリエイティブ思考で考えたアイデアの一つであるSHUTTER Glassを、大阪大学大学院医学系研究科認知行動科学 内藤智之講師の心的テンプレートを応用して共同研究し、試作開発した。

今回の試作では、絵画の好みから美しさの心的テンプレートを生成して、その人が美しいと推察される花を提示するデモンストレーションを実装したので、日常の美を再発見できるテクノロジーの最前線をお伝えしよう。

見過ごす「美」にしおりをはさむメガネ「SHUTTER Glass」

インターネットを中心としたテクノロジーの進歩により到来した情報社会は「情報へのアクセシビリティ」を飛躍的に高めると共に、個々人が関与できる空間は大きく広がった。

一方で、情報でのコミュニケーションの限界も散見されはじめている。KonelとNECでは、情報に加えて体験も流通させる「エクスペリエンスネット」によって現代社会の様々な分断を克服するアイデアを考えた(※1)。

例えば、デジタル洪水と言われるように、私たちが日々接する情報は膨大であり、日常の中に存在する「美しい現象」に目を止めることが、より難しくなっていくと想定される。

SHUTTER Glassは、日常の美しさを切り取ってくれるメガネドライブレコーダーのように人の視界が全て記録される未来においてAIが「美しい」と判定するカットにフラグを立て、身近にある自然の美しさや他者の行動に気づき、身の回りの変化に自分で気づくためのきっかけを提供する。

このアイデアの実現に向けてイノベーションメディア「知財図鑑」にて制作したイラストを用いてアイデア発表し、共創パートナーの模索を進めてきた(※2)。

左:元となった「妄想プロジェクト」でのアイデアビジュアライズ 右:実現したSHUTTER Glass実機

心的テンプレート

人はこころの中に理想的な美や好み等の感性について具体的な視覚イメージを持っている。

大阪大学大学院医学系研究科 内藤智之講師は脳科学・心理学の知見と最新のAI技術を組み合わせた独自アルゴリズムにより、個人ごとの感性イメージを「心的テンプレート」として、画像化・数値化する技術の開発に成功した。

心的テンプレートを用いることで、個人にとっての理想的な抽象画やインテリアデザインの作成や過去の購買履歴に依存しないレコメンドエンジンの開発など、様々な形で応用することが可能だ。

「SHUTTER Glass」と心的テンプレートとの融合の経緯

NECは大阪大学共創機構「未来社会共創コンソーシアム」の協力を得て、2021年2月に分科会「トランスサイエンスの視点でエクスペリエンスネットを紐解く」を開催。認知心理学や社会心理学、人間科学の領域にフォーカスした3つのセッションを行なった(※3)。

その講師の一人が内藤智之講師であり、それを起点として「SHUTTER Glass」と心的テンプレートとの融合ができないかの議論が始まり、2021年度の共同研究、そして今回の成果につながった。

今後に向けて

2025~2030年頃に実現が期待されるBeyond 5G時代に向けては、産業界や学術界だけでなく社会の多くの人たちと一緒に「未来の共感」を創っていくことが重要だと考えており、今回の取り組みもその一環だ。

そのためにNECは自社で保有するネットワークとITの両方の事業アセットを活用して「共感できる未来」を構想・発信するとともに、幅広いステークホルダーの皆様と協働してイニシアティブを組成して、実証を繰り返し、エコシステムを形成し、課題へのソリューションや求められるサービスの社会実装を進めていく。

なお、今回試作したSHUTTER Glassは5月以降、NEC Future Creation Hub KANSAI(※4)で展示される。

(※1)アート思考で導くエクスペリエンスネット
(※2)知財図鑑
(※3)深いコミュニケーションは、科学技術だけでは実現できない~NEC未来創造会議分科会レポート~
(※4)NEC Future Creation Hub KANSAI

関連情報:https://future.nec/about/article/04.html

構成/Ara


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