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2人の対照的な男性社員の生き方を見て何を感じる?

2022.04.18

■連載/あるあるビジネス処方箋

4月になり、新入社員が入ってきた。この時期、時々思い起こす社員がいる。今回は、この男性を紹介し、会社員の生き方について考えたい。

一度きりの人生、キャリア形成をどう考える?

22年前の2000年4月、男性は当時、ある出版社に新卒として入社した。入学難易度で言えば、国立文系で上位3番以内に入る大学を卒業した。入社した出版社は社員数が300人程で、新卒の入社難易度はBグループ(最上位の3番以内がAグループで、それに次ぐ15社のうちの1社。業界ランキングは、4~20番)に位置する。

Bグループは当時、新卒採用試験の本エントリー者の平均が200~500人。内定者は平均5~15人。倍率からすると一流とは言い難いが、業界では上位と言える。このグループの出版社は編集者で言えば、最終学歴で最も多いのが、早稲田ではないだろうか、と私は思う。その次が慶應で、上智、明治、立教になると少なくなる。それより入学難易度が低い大学は、私が見ている限りではぐっと減る。

実はこの早稲田をはじめ、ほかの大学を卒業した人たちの大半が、Aグループの3社の出版社や、全国紙(特に3社)の編集記者職の新卒採用試験に不採用となった可能性が高い。この30年間のマスコミセミナーの模擬試験や私の社員らへのヒアリングなどによると、Aグループの3社の出版社や全国紙の編集記者職の新卒採用で内定を得るのは相当に難しい。前述の大学の卒業見込みの学生が試験を受けても、大半は受からないはずだ。

その意味では、入社の時点では一流と一応は言えるのだろう。冒頭で紹介した男性は入社早々、全国紙でも最難関と言われる新聞社の編集記者職になりたい、とマスコミセミナーの講師控え室に現れた。私は当時、そこの論作文の講師だった。

全国紙の編集記者職は、新卒時の年齢制限を入社時点で28歳にしている場合がある。男性はそれを心得ていて、マスコミセミナーに週末に毎週通った。月から金までは、出版社で雑誌の編集に関わった。「編集者ではなく、あくまで記者になりたい。出版社の記者ではなく、報道機関の〇〇新聞社の記者になりたい」。こんなことを繰り返し話していた。

だが、3つの全国紙を毎年受け、落ち続けていた。一時はあきらめつつあったが、27歳でようやく内定となる。入社時が28歳で、年齢制限ぎりぎりだった。男性は、「(B級の出版社と比べると)入社難易度が別世界。こんなに難しいとは思わなかった」と6年に及ぶ受験勉強を振り返っていた。

この男性を読者諸氏は、どう思うだろう。賛否両論があるかもしれない。私はもう1人の男性とつい比較してしまうのだ。この男性は新卒の入社難易度はBグループの1社に勤務し、雑誌の編集者をしている。年齢は、40代後半。自分のことを「記者」と言う。実は、編集者なのだが。そして、周囲の社員を例えば、「あいつは編集者。自分で原稿を書くことができない」と言い、馬鹿にする。どうやら、記者は編集者よりも知的な仕事に携わっている、と思い込んでいるらしい。

実際のところ、男性も編集者であり、記者とは言い難い。そもそも、この雑誌で記事を書くのは外部の作家やライターであり、社員の編集者が書くページはほとんどない。おそらく、自分は記者であるから、周囲の編集者よりもレベルが高いと自己満足をしたいのだろう、と思う。だが、それほどに記者になりたいならば、前述の男性のように試験に落ちまくりながら「苦節6年」を乗り越え、全国紙の記者になり、優秀な社員と競い合うべきではないか。その意味で、私には「逃げ」に見える。

20年以上が経ち、見えるものがあるのだが、一度きりの人生で自分のキャリア形成に安易な妥協はすべきではない、と思う。実は、今回紹介した後者の男性も全国紙の記者を夢見た時期がある、と私に語っていた。その心の傷や劣等感を克服できないがために周囲の社員を否定し、自分を大きく見せようとするのだろうか。読者諸氏は、どちらの男性に共感を持つだろう。

文/吉田典史

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