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ホンダが2030年までにスポーツモデルを含む電気自動車30車種をグローバルで投入

2022.04.14

ホンダは、四輪電動ビジネスの取り組みに関する会見を開催し、取締役 代表執行役社長 三部 敏宏氏、取締役 代表執行役副社長 竹内 弘平氏および執行役専務 青山 真二氏が登壇。以下のようなスピーチ(概要)を行なった。

電動化への取り組み

ホンダは、自由な移動の喜びを環境負荷ゼロで達成し、意志を持って動き出そうとしている世界中の人を支える原動力となって、人々の可能性を拡げられる会社でありたいと考えている。

■既存事業の盤石化

この数年来、ホンダは「既存事業の盤石化」と「新たな成長の仕込み」を方針に掲げ、取り組んできたが、それらは商品、事業、新技術の各領域で成果に繋がりつつある。
・四輪事業の体質は着実に向上、現時点で、グローバルモデルの派生数を2018年比で半分以下まで削減(目標:2025年に3分の1)
・四輪生産コストについても、2018年比で10%削減目標達成に目途
「既存事業の盤石化」によって生み出した原資を、「電動化」や「新たな成長の仕込み」に投資していく取り組みを、今後も加速させていく。

■Hondaならではのアプローチ

ホンダは、2050年に同社の関わる全ての製品と企業活動を通じたカーボンニュートラルを目指しており、二輪車、四輪車、パワープロダクツや船外機、航空機を合わせて年間3,000万台規模の世界一のパワーユニットメーカーとして、幅広い製品の動力源のカーボンニュートラル化に取り組んでいる。その実現には、エンジンからバッテリーの単純な置き換えではない、多面的、多元的なアプローチが必要と考えている。

そして、四輪車の電動化だけではなく、あらゆるモビリティに対して交換式バッテリーや水素の活用など、さまざまな国や地域のお客様の用途に応じた多様なソリューションを提示していく。さらには、それらを繋げるコネクテッドプラットフォームによって、社会全体の利便性や効率性を高めていく。

■電動事業強化に向けた組織変更

従来の、二輪、四輪、パワープロダクツの製品別に分かれた組織から、今後の競争力のコアとなる「電動商品とサービス、バッテリー、エネルギー、モバイルパワーパック、水素」、そしてそれらを繋げる「ソフトウェア、コネクテッド領域」を取り出して1つに束ねた新組織「事業開発本部」を設立した。これにより、機動力を高め、製品クロスドメインでのシナジーを強化していく。

四輪電動事業の取り組み

■バッテリー調達戦略

EVの時代において重要な課題となる、グローバルでのバッテリー調達戦略は、以下の2点を基本的な考え方として進める。

(1)現在から当面の間:液体リチウムイオン電池の外部パートナーシップ強化により地域ごとに安定した調達を確保
北米:GMから「アルティウム」を調達
   GMの他にも、生産を行う合弁会社の設立を検討中
中国:CATLとの連携をさらに強化
日本:軽EV向けにエンビジョンAESCから調達

(2)2020年代後半以降:独自で進める次世代電池の開発を加速
  現在開発中の全固体電池について、実証ラインの建設を決定
  2024年春の立ち上げに向け、約430億円の投資を計画
  今後、2020年代後半に投入されるモデルへの採用を目指す

■EV展開

具体的なEV製品投入計画は以下のとおり。

(1)現在から2020年代後半:主要地域ごとの市場特性に合わせた商品の投入
北米:GMと共同開発の中大型クラスEVを2024年に2機種投入
(Hondaブランド:新型SUV「プロローグ」、Acuraブランド:SUVタイプ)
中国:2027年までに、10機種のEVを投入
日本:2024年前半に、商用の軽EVを100万円台で投入
その後、パーソナル向けの軽EV、SUVタイプのEVを適時投入予定

(2)2020年代後半以降:EV普及期としてグローバル視点でベストなEVを展開
・EVのハードウェアとソフトウェアの各プラットフォームを組み合わせたEV向けプラットフォーム「Honda e:アーキテクチャー」を採用した商品を2026年から投入
・GMとのアライアンスを通じて、コストや航続距離などで従来のガソリン車と同等レベルの競争力を持つ量販価格帯のEVを、2027年以降に北米から投入

以上の取り組みから、EVは、2030年までに軽商用からフラッグシップクラスまで、グローバルで30機種を展開し、年間生産は200万台を超える計画

■生産体制

・EVの生産体制については、中国では武漢の他に、広州にもEV専用工場の建設を計画
・北米でもEV専用生産ラインを計画

ソフトウェア・コネクテッド領域の強化

電動化にあたって、製品単体ではなく、さまざまな製品が連鎖し、領域を超えて繋がることで、より大きな価値を提供することを目指していく。そのためには、電動モビリティや製品を端末と位置づけ、各製品に蓄えられたエネルギーや情報を、ユーザーや社会と繋げる技術と枠組みが重要なキーとなることから、クロスドメインでのコネクテッドプラットフォーム構築に取り組み、価値を創出していく。

さらに、バッテリーを始めとした電動領域、そしてソフトウェア、コネクテッド領域については、今後開発を加速するために、外部からの採用強化も含め、開発能力の大幅な強化を図っていく。また、この領域については、互いにシナジーを発揮できる異業種間の連携や、アライアンス、そしてベンチャー投資も、積極的に行っていく。

ビジネス変革を支える財務戦略

ホンダは、ハード売り切り型主体のビジネスから、電動化の推進と同時に、ハードとソフトウェアを融合させ、顧客との繋がりとビジネスの幅を広げることによって、事業ポートフォリオを変革させていく。また、2030年以降には複合型のソリューションビジネスや、新領域のビジネスも強化していく。これらの変革実現のため、「既存事業の盤石化」に取り組んできた。

■収益体質の改善

既存事業盤石化の着実な実行に加え、コロナ禍や半導体不足などの厳しい事業環境下において全方位で費用削減に取り組んだ結果、事業体質は改善しており、取り組みの継続により、以前より中長期の目標として掲げる売上高営業利益率(ROS)7%以上は十分達成できると考えている。また、ネットキャッシュ残高は1.9兆円(2021年度第3四半期末)と、健全な水準を確保している。

■今後10年の資源投入と外部調達

・研究開発費として約8兆円を投入。その内、電動化・ソフトウェア領域には約5兆円(研究開発費 約3.5兆円、投資 約1.5兆円)を投入予定
・「新領域」や「資源循環」などを含む新たな成長の仕込みに、今後10年で約1兆円を投入予定
・将来有望な先端技術やビジネスモデルを持つスタートアップ企業などに対して、年間100億円規模での出資を積極的に図り、技術・事業の幅を拡大させていく
・必要に応じて外部調達も活用するという考えに基づき、今年3月に総額27.5億米ドルのグリーンボンドを発行。この資金をEVやFCVなどゼロエミッション車の開発・製造へ充当し、「環境負荷ゼロ社会」実現に向けた取り組みをさらに加速していく

スポーツモデル

カーボンニュートラルや電動化に挑む中でも、常にFUNもユーザーに届けていきたいという想いから、操る喜びを電動化時代にも継承し、ホンダ不変のスポーツマインドや、際立つ個性を体現するようなスペシャリティとフラッグシップ、2つのスポーツモデルを、グローバルへ投入していく。

関連情報:https://www.honda.co.jp/

構成/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)

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