映画『ゴーン・ガール』が好きな人は必見。
2022年3月18日よりAmazon Prime Videoで独占配信中のAmazon Original 映画『底知れぬ愛の闇』は、一見パーフェクトな理想の夫婦が繰り広げる、ある意味ホラーより恐ろしい愛憎劇。
主演は、『ゴーン・ガール』でも妻に振り回される男性を演じたベン・アフレック、『ブレードランナー 2049』『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のアナ・デ・アルマス。
監督は『危険な情事』『幸福の条件』のエイドリアン・ライン。
原作は、作家パトリシア・ハイスミスが1957年に発表した同名小説。
あらすじ
ニューオーリンズに住むヴィック(ベン・アフレック)とメリンダ(アナ・デ・アルマス)は、一見理想的な夫婦。
ヴィックはかつて軍事産業で働いていた優秀な技術者であり、現在はセミリタイアして妻子と共に優雅で平穏な生活を送っていた。
ある晩、夫婦で参加したパーティーの最中、メリンダがジョエルという男性とキスしている現場をヴィックは目撃する。
メリンダはヴィックの視線に気づくが、気にする素振りも見せずに奔放に振る舞い続ける。
妻の裏切りを知っても、努めて冷静を装うヴィック。ヴィックの友人は、夫婦仲を心配する。
表面上は円満を装い続けるヴィックとメリンダだが、次第に常軌を逸した行動を取りはじめる……。
見どころ
人妻なのに夫以外の男性と遊んでばかりいるだけでなく、バレても完全に開き直っている悪女メリンダ。いつでも離婚する覚悟はできていると言う。
しかしヴィックは、どうやらメリンダのそんな性格を承知の上で結婚したようだ。貞淑で従順な女性には、あまり魅力を感じないタイプなのだろう。
冒頭ではヴィックが被害者のように見えるかもしれない。
しかし敢えて奔放な女性を伴侶に選び、異常なまでの執着心と支配欲をグツグツと煮えたぎらせているヴィックも、実は相当歪んでいることが次第に明らかになっていく。
自由に飛び回っていた鳥を、無理やり狭い籠に入れて監視するのがヴィックにとっては至上の喜びなのだ(気持ち悪い……)。
そしてメリンダも、どうやらヴィックをわざと嫉妬させ苦しめることによって、快感に浸っているフシが。
歪んだ夫婦関係が辿る結末が気になって、目が離せなくなるだろう。
同じくベン・アフレック主演&Amazon Original 映画『僕を育ててくれたテンダー・バー』も配信中。
こちらは本作とは真逆の、心あたたまるヒューマンドラマだ。しかも監督はあのジョージ・クルーニー。
そして、奔放な人妻が主人公のNetflixのオリジナルドラマ『セックス/ライフ』も併せてお勧めしたい。
こちらはコメディ要素が強めで、ワガママな主人公に若干イライラしながらも気楽に楽しめる作品となっている。
Amazon Original 『底知れぬ愛の闇』
Prime Videoで見放題独占配信中
(c)Amazon Studios
文/吉野潤子