小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

つんく♂が「TOKYO青春映画祭」を立ち上げた理由

2022.04.17

つんく♂が語る なぜ今、「TOKYO青春映画祭」を開催するのか?

2022年6月4日(土)5日(日)に開催される第2回「TOKYO青春映画祭」は、つんく♂氏のオンラインサロン(https://community.camp-fire.jp/projects/view/198719)内で「中2に見えるヒロイン募集」からスタートし、「中2」が主人公の「中2映画」を制作することから発展した映画祭。世界でも超レアな「青春」をテーマとした映画祭だ。この映画祭を開催した想いをうかがった。

「キューポラのある街」の吉永小百合が、もう最高に可愛くて

――つんく♂さんが「TOKYO青春映画祭」を立ち上げたのは、ずっと映画がお好きだったから?

つんく♂ それもありますが、それだけではないんです。映画のキャリアにおけるスタートって、やっぱり記念に残るものだし、貴重だと思うんです。僕は、「キューポラのある街」(編集部注:早船ちよの小説で、1962年に公開された浦山桐郎監督の日本映画)の吉永小百合さんが好きなんです。

――つんく♂さんが1968年生まれですから、生まれる前の作品ですよね?

つんく♂ そうです。でも映画だからこそ、今も観れるんですよ。とにかくその吉永小百合さんがもう、めっちゃかわいいんです。そこから時を経て、菊池桃子さんにしても、もう40年ぐらい前の話だけど、「パンツの穴」という作品(編集部注:1984年公開の菊地桃子の映画デビュー作品)や、河合美智子さんの「ションベン・ライダー」(編集部注:1983年公開の河合美智子の映画デビュー作品)なんかは、今観てもその魅力は色あせません。商業映画というのはヒットするとパターン化していくというきらいはあるけれど、それでも女優さんのデビュー作って、何かが違うんですよ。そういう、特別な意味のあるデビュー作を作る手伝いをしたい、という気持ちもこの映画祭を立ち上げた理由のひとつかもしれない。ミュージックビデオを作るのとは、意味が違うんですよ。

「男はつらいよ」シリーズ(編集部注:1969年から公開の渥美清主演テレビドラマ・映画作品)に出てくる女優さんとして、マドンナ役じゃなく、その次くらいの番手で出てくるかわいい役柄が設定されてることが多いんです。例えばマドンナ役の妹さんの設定だったりね。そういう役もとってもいいんですよね。キュンキュンくるんです。大竹しのぶさんや林寛子さん、桜田淳子さんの若手の頃とか、その年頃の子のめっちゃ可愛い瞬間って、映画だからこそ鮮烈に残せるように思うんです。

「作品として弱い」と言われても、かまわない

――青春映画ということにこだわったのは、さっきおっしゃったような映画体験からですか?

つんく♂ そうです。例えば、さっき話に出た吉永小百合さんしかり、菊池桃子さんしかり、公開から30年とか経ったとして、自身の子どもや親戚の子に「私のデビュー作は絶対に観ないで」って思うか、少々照れながらでも「私はこの映画に出てたの」って自信を持って言えるかどうか。中2映画シリーズでは「観せたくない」ということが、あってはいけないなと思ってます。映画として評価されりるような作品であっても、その役者さんが後に「出なければよかった」と思うものを作りたくないんです。脚本にしても、受賞作品を選ぶにしても、それが基準なんです、やっぱり。

だから「作品として弱いよね」と言われても、別にいいんです。

めっちゃロックだった日本映画は「幸福の黄色いハンカチ」

つんく♂  これ、書いてもらっていいのかわからないけど、僕は日本の映画も好きでずいぶん 観ましたが、なんとなく日本の映画の特徴として、ヒットした映画をあんまり讃えないで、何かちょっと「むずかしいほうが賢い」みたいな風潮もあると思うんです。「結論はそっちで考えて」的な映画を褒める、みたいな。

「幸福の黄色いハンカチ」(編集部注:1977年に公開された山田洋次監督による日本映画)は、ヒットしたわけですよね?わかりやすかったからというのも大きいでしょうし。僕がそれを観たのはテレビでの放送があった時で、それでもまだ子どもだったからよくわからないところもあったけど、でもやっぱりドキドキした記憶があります。高倉健さんが、めちゃめちゃかっこいいのは当然なんですが、武田鉄矢さんがめちゃロックというか時代の不良感がよく出てるんですよね。なので作品自体がめっちゃ尖ってるんですよ。だから、あの作品はヒットしたんだなぁって思う。

ハリウッド映画や韓流映画に比べて日本の映画って、はっきり結論を言わない感じのも多い気がする。それは音楽もそうなんですね。歌詞を読んでいても、「だから最終的に何が言いたいんだろ?」って聞きたくなる歌詞が意外に多い。なんとなく芸術的には観えるんだけど。アメリカみたいに「I Love You」「I Love You」「I Love You」ってシンプルにたたみかけてくるようには、あんまり讃えられないんですよね。そして結論をズバッと言っててヒットした歌詞には「大衆向けだよね」「歌謡曲だよね」とか、なんだかちょっと上から言ってくる。「好きなくせに~」って思ってますけどね。

1万人の中からヒロインを選ぶより、この映画祭の作品から選ぶ方が間違いない

――そのほかに、この映画祭が目指していることはありますか?

つんく♂ 「TOKYO青春映画祭」という枠組みがあることで、いろんな作品が集まり、若手のクリエーターとも出会います。それきっかけで、ほかのいろんな映画監督や脚本家、クリエイターと繋がっていきます。そんな方々が 「TOKYO青春映画祭」とは関係ない作品を作るなら、是非 「TOKYO青春映画祭」の作品の中の女優さん役者さんを選んでほしいなって思います。普通ならそこから募集かけて、審査、選別しなきゃいけないわけでしょ?写真選考から始めるの大変ですし。でも 「TOKYO青春映画祭」の作品の中にはたくさんの新人がいます。演技も確認できるわけです。だったら過去の「TOKYO青春映画祭」をチェックしたら、すごくいい女優さんが見つけられるだろ!ってなりますよね。 

クリエイターからしたら、日本国中から1万人の応募がきたとして、それを全部チェックするよりも、「TOKYO青春映画祭」出品作品を十数本観たほうが、「今年はこういう子が出ているのか」ってわかる。

――なるほど!だから出品作品の上演時間の制限が、30分なんですね。

つんく♂ それはこっち(お金のサイン)の問題ですけど(爆笑)。

――「TOKYO青春映画祭」1回目を開催してみて、どうでしたか?

つんく♂ いや、もう大変でした。ご時世もあってね。ただ、やっぱり作り手からすると、せっかく作った映画なんで、たくさんの観客に集まってもらって、公開した時のリアクションを見たいんだと思います。今はSNSで誰でも主役になれる時代。スマホで撮影したりされたりするのにも慣れていると思うけど、でもやっぱり映画のスクリーンに作品が出てくるっていうのは、特別なんだと思う。それを家族以外の人たちにも同時に観てもらうなんてなんて贅沢な時間だろうかと。もちろんこんな世の中だから、配信だけでも映画祭ができるようには考えてたけど、出来るだけ劇場での上映が出来るようにみんなでがんばった感じです。

――それが「TOKYO青春映画祭」を開催する意味でしょうか?

つんく♂ 別に、友達同士が月に1回集まって公民館とかで上映するのでもいいんですよ。でも、映画祭という形にすることで公(おおやけ)になった感じがすると思ったんです。何も差はないとしても、この映画祭にエントリーされたということで公式感が生まれるんですよね。ハンコ押してもらったみたいな。

アマチュアバンドがデモテープを何本作ろうが、「ビクターから出たぞ」とか、「Sonyから出たぞ」という活動をやってようやく“公式”になるわけです。今はもう、メジャーマイナーが関係なくなって来ている時代だからこそ公認ってのがほしくなる。映画でも、お墨付きじゃないけど、賞をもらった方が誇りに思える。映画を作り始めたばかりの作り手たちにそういう誇りを与えられる場って、今ないでしょう。僕は、最初に作った、最初に出た映画を「TOKYO青春映画祭出品作品」として、胸を張って人に言える場を作ってあげたいんです。

――ありがとうございました!つんく♂さんの「ベタな青春映画」への熱い想い、もっとお聞きしてみたいです。ぜひまた機会がありましたら、よろしくお願いいたします。

PROFILE

つんく♂ 音楽家、総合エンターテインメントプロデューサー、作詞家、作曲家、総合エンターテインメント株式会社<TNX株式会社>代表取締役社長

1968年10月29日生まれ、大阪府出身。1988年シャ乱Qを結成。1992年にメジャーデビューし4曲のミリオンセラーを記録。その後、日本を代表するヴォーカルユニット「モーニング娘。」をプロデュースし代表曲「LOVEマシーン」(1999年)は176万枚以上のセールスを記録。以後数多くの楽曲提供、サウンドプロデュースを手掛け現在ジャスラック登録楽曲数は1950曲を超え、プロデュースした任天堂のゲームソフト「リズム天国」シリーズは全世界累計販売本数500万本以上のヒット。

オンラインサロン「みんなでエンタメ王国」(https://community.camp-fire.jp/projects/view/198719)オーナー。2020年10月メディアプラットフォームnoteにてコラム(https://note.tsunku.net/)をスタートさせる。

現在国民的エンターテインメントプロデューサーとして幅広く活躍中。

TOKYO青春映画祭

https://tyff.tnx.cc/

Photo:Shin Ishikawa(Sketch)
Stylist:山田ひとみ
Hair&Make:坂野井秀明(Alpha Knot)

取材・文/桑原恵美子

編集/inox. 

興味のあるジャンルを登録して@DIMEをもっと便利に!話題のコーヒーメーカー「BALMUDA The Brew」やAmazonギフト券が当たるキャンペーン実施中

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2022年5月12日(木) 発売

DIME最新号の特別付録は「Qi対応ワイヤレス充電器」! 特集は「2022年下半期 逆襲の資産運用プラン」!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。