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オフィスの感染症対策に徹底的にこだわったコロプラ流〝出社したくなるオフィス〟の作り方

2022.04.13

新型コロナウイルスの感染拡大もあり、オフィスでの働き方は大きく変わろうとしています。

そんな中、GPSを使った世界初の位置情報ゲーム「コロニーな生活」(2003年)や、人気スマートフォンゲーム「クイズ RPG魔法使いと黒猫のウィズ」(2013年)、「白猫プロジェクト」(2014年)などで親しまれ、最近では「ドラゴンクエストウォーク」の開発でもよく知られている、「コロプラ」がオフィスを移転しました。

実はその新オフィス感染症対策に特化したものなのです。コロプラの次世代型オフィスは今後、新常識と定着していくのでしょうか? その様子を探ってみました。

コロナ禍で感染症対策調査パートナーにパナソニックを選定

株式会社コロプラは2008年10月1日に設立されました。現在の従業員数はコロプラ本体で862人、グループでは1424人となっています(2021年12月末現在)。

同社ではゲーム開発にあたり、様々な職種のプロたちが力を合わせ、1つの作品を作り上げます。そして、チームでのクリエイティブなモノ作りには、顔を合わせたコミュニケーションが欠かせないとしています。

「コロプラ」オフィス移転の説明会に登壇した、左から株式会社コロプラ コーポレート本部 経営管理部 部長 森 林太郎さん、株式会社コロプラ 取締役CFO 兼CHRO 原井義昭さん、パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社 マーケティング本部 ソリューション事業統括部 空間ソリューション事業推進部 谷口和宏さん


従業員のコミュニケーション活性にこだわり、従来のオフィスでも、コミュニケーションスペースやボールプール、こたつなど、ユニークな設備が用意されていました。

しかし、ご存じのとおり、コロナ禍でオフィスでの行動は大きく変わりました。全社集会の中止や部活動の禁止、在宅者のケアや出社率の調整、オンラインミーティングの増加による会議室の不足など、コロプラでも業務を進めるために多くの課題を抱えることになりました。

そこで、コロナ禍でも従業員が安心して働ける環境と従業員のクリエイティブな活動環境が、目指すべきオフィス環境とされ、科学的根拠に基づく最新の感染症対策を施し、出社・在宅双方の従業員がスムーズにコミュニケーションできる、そんな次世代型のオフィス作りが始まったのです。

2020年12月には東京ミッドタウンイースト(現オフィス所在地)に移転先を決定。感染症対策のコンセプトは明けて2021年1月に決定し、プロジェクトマネージメント会社にディーサイン社を選定することになりました。

そして、コロプラ社内で感染症対策のエビデンスを探していたところ、パナソニック くらし・空間コンセプト研究所にたどり着き、今回のオフィス移転における感染症対策調査パートナーとしてパナソニックが選ばれたのです。

科学的根拠に基づき感染症対策を実施

コロプラのオフィスは従前、恵比寿ガーデンプレイスにありました。こちらは約800坪のフロアを2.5フロア使っており、また、フロア中心にはエレベーターやトイレスペースなどがあり、フロアが二分されるような形状でした。

今回移転した東京ミッドタウンはフロアが約1100坪あり、ほぼワンフロアで利用できる環境となりました。こちらの5F、6Fがコロプラのオフィスとなっています。

約1100坪のスペースがほぼワンフロアになることでコミュニケーションが容易となり、移転と同時に天井内や床の感染症対策工事を一気に行うことが可能となりました。

天井は高くなり、その天井スペースを中心に空調施設を大幅に改良。厚生労働省が提唱する「換気の悪い密閉空間を改善するための換気の方法」に基づき、従業員1人・1時間当たり30立方メートルの換気が可能となるように大量のダクトが設置されました。

また、感染症の感染経路については「空気感染・飛沫核(エアロゾル)感染」「飛沫感染」「接触感染」を主たる3経路として、それぞれの感染経路に対して対策を検討しました。

そして、全ての予防策の基本となる手洗いとマスク着用を従業員が徹底しつつ、さらに感染リスクを低減させるために設計設備面の対策を施すことになりました。

例えば、床材には「リノリウム素材」を採用しています。

リノリウム素材は費用が高くメンテナンスがやや難しいとされていますが、アマニ油などの天然素材から製造され、カーボンニュートラルでSDGs素材としても優秀。かつ、抗ウイルス効果や抗アレルギー効果が期待されます。

そのため、病院や教育機関などで広く利用されていますが、コスト面などでオフィス需要は今まで少なく、国内オフィスでの6000平方メートルを超す大規模な利用は、コロプラが初となりました。

さらに、ポータブル手洗いスタンドWOSHを各所へ設置。水を循環させることでSDGsにも対応します。

そして、在宅勤務者とのオンライン会議や集中作業、出社している従業員同士で、コロプラが大切にする「1on1のミーティング」ができるよう、40秒間で1つのブースの空気を入れ換えられる、コクヨ社の「WORK POD」も約40席増設しました。

こちらにはドアハンドルを手で握らずひじで開けられるような工夫がされています。

そして、消毒液ホルダーが各会議室の入口に設置されました。

また、大変ユニークなのが「Kuma SPA」と呼ぶリラクゼーションスペースを設けたことです。

予約制でマッサージなどを施術してもらうことも可能。コロナ禍でストレスがたまりやすい中、多くの従業員の利用があり、大好評だということです。

パナソニックの「エアリーソリューション」も設置

このように、科学的根拠に基づく数々の感染症対策が施されたコロプラの新オフィスですが、さらに、パナソニックの「エアリーソリューション」が設置されたことも、注目されます。

今回は「エアリーソリューション」のブースタイプが導入され、新オフィスへの移転に合わせて設置されましたが、既存のオフィスなどにも設置が可能となっています。

こちらは、ダウンフローで浮遊するエアロゾルを床に落とすもので、上部のルーバーから気流が降りてきます。

0.3μm以上の粒子を99.97%以上捕集できる高性能のHEPAフィルターを5枚搭載し、毎分1万2000リットルの空気を浄化できます。

ブース内へ清浄な空気を循環するだけではなく、周りの空間の空気も循環できる「エアリーソリューション」。オフィス以外にもショップや病院、ショウルームなど、様々な場所で活躍が期待されています。

「エアリーソリューション」は2021年12月に発売されました。パナソニックの谷口和宏さんによると、コロプラの新オフィスが初納入となっており、2022年度には200台規模での設置を予定しているそうです。また、こちらのブースタイプのほかに、天井吊り下げが可能なシーリングタイプやスクリーンタイプの開発も進んでいるとのこと。今後の展開にも期待したいところです。

感染症対策を高めたオフィスは新常識になるのか?

ここまで、コロプラの新オフィスでの感染症対策を見てきました。コロナ禍で働き方が大きく変わる中、オフィスのあり様も大きく変化しています。

コロプラによると、今回のオフィス移転での予算として、構築費は坪単価40万円+感染症対策費は1.7億円を計上しました。トータルでは10億7000万円のオフィス移転費用がかかったとのことですが、クリエイターファーストで健康を考えた、「出社したくなるオフィス」という目的に対し、理にかなった投資になったようです。

感染症対策が欠かせなくなるであろうこれからのオフィス空間。コロプラのように従業員の安心・健康へ配慮することが、新常識になるのは間違いなさそうです。

取材・文/中馬幹弘

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