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次世代たんぱく質素材を使ったアイテムも!ゴールドウインが目指す地球の循環を意識したものづくり「Goldwin 0」

2022.03.30

アウトドア用品を扱うアパレルメーカーとして「ゴールドウイン」は、環境問題解決に向けた数値目標を設定するなど、中期経営計画「PLAY EARTH 2030」を設けている。さらに今回、新プロジェクト「Goldwin 0」が発表された。発表会では、第3の繊維である、環境に配慮した次世代のたんぱく質素材「ブリュード・プロテイン」を使用したアイテムも登場した。

新プロジェクト「Goldwin 0」の名称に込めた思い

アパレル産業は、石油産業につぎ、世界で2番目に環境を汚染している産業といわれている。マッキンゼーによるレポートでは、2018年に温室効果ガスを21億トン排出しているとされ、世界全体の排出量の4%を占めるとされている。また、海中のマイクロプラスチックの35%は、ポリエステルなどの化学繊維を洗濯したことで海に流れ込んだと推測されるなど、海洋汚染にも影響を与えている。

「人間は、環境負荷が最も多い動物です。植物のように循環の責任を表すアクションとして、ブリュード・プロテインなど、素材のバリエーションを多様化しグローバルでコレクションを協業していきます」と、ゴールドウイン代表取締役の渡辺貴生社長は話す。

人間の作り出すものは自然界で分解されないことが問題で、きちんと地球の循環に組み込むことが大切という視点にたち、地球と同じ円環を表す「0(ゼロ)」を用いてプロジェクト名を「Goldwin 0」と名づけたそうだ。プロジェクトのキーワードは3つ。

1. Circulation
2. Borderless
3. Co-Creation

循環するためには、作る側の責任として、あらかじめ分解されることを考えて設計することや、働き方の変化でアウトドアなど自然と向き合う人が増え、目先の利益だけでなく企業の未来を考えることが必要になっている。また、協業と共感で共に未来を創造するために、このムーブメントを大きくすることも大切というわけだ。線がつながり、循環することを前提にしたビジネスデザインのあり方を探求するための「Goldwin 0」。脱炭素社会、脱プラスチック消費に貢献する、新たなたんぱく質素材ブリュード・プロテインでできたデニムとフリースもお披露目された。

ブリュード・プロテインとは

ブリュード・プロテインを採用したアイテムは、ゴールドウインでは、2019年にムーンパーカが発表され、今回がブリュード・プロテインを使用した製品としては第4弾となる。このブリュード・プロテインを開発しているのは、山形県にあるスタートアップ企業、スパイバー(Spiber)株式会社だ。蜘蛛の糸と同じように植物から糸を作るという、その言葉だけ聞くとちょっと雲をつかむような話でもあるが、登壇したスパイバー取締役兼代表執行役の関山和秀さんが、とてもわかりやすく説明してくれた。

ブリュード・プロテインを使用したデニムのセットアップとフリース。価格:未定

「たんぱく質はおもしろい素材です。お肉やカラダ、シルクやカシミヤ、人の髪や皮膚も、たんぱく質でできています。免疫の抗体もたんぱく質。これは、アミノ酸20種類の並び方が変わるだけ。さまざまなたんぱく質が1つのプラットホームでできています。工場のように必要なときに必要なものだけを作っているんです」(関山さん)

関山さんの話はさらに続く。生物の進化もたんぱく質のおかげ。たんぱく質を作り続け、環境に適応し変異することで、自然淘汰で生き残っていく。進化してきた人間は、生物としてはたんぱく質を使いこなしているが、産業としては使いこなせていないから、使いこなしていくために開発を行っているのだそう。遺伝子工学を駆使し、微生物によって発酵させて作られるた合成たんぱく質は、分解すると元のアミノ酸に戻るため、最終的に地球に還ることもでき、新たな素材に生まれ変わることもできる。夢のような素材だけに、世界中でたんぱく質の研究が行われているそうだが、商業化するフェーズとしては、スパイバーが世界的にも進んでいるということが説明された。

ブリュード・プロテインが採用されていることがジャケットの内側で確認できる。

現在使用されている天然繊維のウールやカシミヤの代替となり、CO2の排出などの環境負荷は、厳密な数字はまだ出ていないが数分の1になるもよう。海洋への影響も第三者機関で分析中とのこと。2022年4月1日から施行されるプラスチック資源循環促進法を見据え、製造体制も拡大中だ。

テクノロジーやサービスのスタートアップへの投資

(左から)スパイバー取締役兼代表執行役 関山和秀さん/ゴールドウイン代表取締役社長 渡辺貴生さん/イグニション・ポイント ベンチャーパートナーズ代表取締役 田代友樹さん。

今回の、スパイバーとの協業など、ゴールドウインでは、環境に配慮したものづくりだけでなく、若い人たちに知恵を与え、背中を押していくことによるシナジー効果で事業を発展させることも視野に入れている。そこで、ベンチャーキャピタル事業に幅広い知見を有するイグニション・ポイント ベンチャーパートナーズと協業で、「GOLDWIN PLAY EARTH FUND」を2022年4月1日から運用を開始する。ファンドステートメントは、「あそびをデザインする」だ。これは、社会課題を解決し、人々が健やかで豊かな暮らしを実現するためには、心に余裕を持つことが重要であるという考えのもと、あらゆる暮らしの中に「あそび」をデザインして組み込んでいく考え方だ。

「PLAY EARTHなど、根底にある企業理念に共感し、一緒にCVCを運用することにしました」とは、イグニション・ポイント ベンチャーパートナーズ代表取締役の田代友樹さん。投資先としては、スポーツメーカーとして確信し続けるためのテクノロジーやサービス、未来(子ども)や地域社会、コミュニティを創造するサービス、人と自然が共生するテクノロジーやサービスだ。

「便利になることで忘れ去られた自然など、若い世代とつくりあげられたら」と、渡辺社長。10年間で30億円の投資を予定している。

これまでは、企業として他社との違いを期待されてきたが、今後は、自分が買う商品が世の中のプラスになっているかを意識するような時代になる。ブランドの「スタイル」から「スタンス」へと変わるために、利益の最大化ではなく、世の中がよくなるような考え方で進めていくというゴールドウイン。できる限り大きなビジョンを掲げることで、共感が広がり、自分事としてとらえることができる。社会から共感される会社に向かって、ESGへの取り組みもさらに加速しそうだ。

Goldwin
https://www.goldwin.co.jp/

取材・文/林ゆり

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