新型ラムダッシュ6枚刃のポテンシャルを確認してみた!
今年6月6日の発売直後から好調な売り上げを示し、発売初月で1万5000台を突破。2021年上半期を代表するヒット家電となったのがパナソニックのリニアシェーバー、ラムダッシュ 6枚刃シリーズだ。
10年ぶりのフルモデルチェンジとなる今回の新型シェーバーは、新開発の「アゴ下トリマー刃」を搭載した独自の新6枚刃システムを採用することで、長いくせヒゲのカット率が約4倍に向上(※)。大幅な性能アップを実現している。
※2020年度発売ES-LV9Fとの比較。パナソニック調べ
ちなみに、前述の〝発売初月で1万5000台突破〟というデータは、旧5枚刃シリーズ初登場時を2割も上回るハイペース。いかに新型ラムダッシュ6枚刃の実力が短期間のうちに浸透したのかが推察できる。
というわけで、今回は発売から2か月半が経過したこの新型ラムダッシュ6枚刃をフィーチャー。改めて、その機能とポテンシャルを確認してみることにした。
それではレビューの前にES-LS9AXの機能と特徴を予習しておこう。
パナソニック
リニアシェーバー ラムダッシュ 6枚刃 ES-LS9AX
本体寸法/高さ172×幅72×奥行き59mm、約220g(キャップを除く)
パワーコントロール/ラムダッシュAI
外刃/新6枚刃システム(ステンレス刃物鋼6枚刃)
内刃/30°鋭角ナノエッジ内刃
駆動/リニアモーター高速駆動(約14,000ストローク/分)
電源/充電式(急速1時間充電)
防水/防水設計(IPX7基準 ※)
主な付属品/全自動洗浄充電器、USB充電ケース(ES-LS9AXのみ付属)
発売日/2021年6月6日発売
◎ES-LS9N:全自動洗浄充電器、セミハードケース付属
◎ES-LS5A:ポーチ付属
※水深1mに30分間水に浸けても有害な影響を生じる量の水の侵入がない検査をクリアしています。
カット性能を大幅に向上させた新「6枚刃システム」
今回の新型ラムダッシュの最大の特徴は、製品名が示すように3タイプ×2、計6枚の刃を搭載した新「6枚刃システム」の採用だ。
その中でも注目したいのが、旧5枚刃に搭載されていたスリムコームスリット刃を改良新開発した「アゴ下トリマー刃」。開口部を拡大しながら先端部を薄くすることで、寝たヒゲも立たせた状態でカットできるようになった。
この「アゴ下トリマー刃」に、寝たヒゲをすくいあげて根元から深剃りする「くせヒゲリフト刃」、そしてさまざまなヒゲを根元から深剃り「フィニッシュ刃」を組み合わせ、あらゆるヒゲを一度でより多くとらえられるように、各刃の配置を最適化。
その結果、長いくせヒゲのカット率が4倍(※)になるなど、ワンストロークで剃れる長いくせヒゲの割合とともにカット性能が大幅にアップした。
※パナソニック2020年度発売ES-LV9Fとの比較。パナソニック調べ。
さらに新密着5Dシステムにも注目したい。これはヘッド部が前後・左右・上下に加えて、前後にスライド、ツイストの5方向に動く密着5Dヘッドと、6枚の刃がそれぞれ上下に浮き沈みする密着フロート刃機構で構成されるシステム。
この新密着5Dシステムの導入により、フィット感と併せて圧力が均一にかかりやすくなり、アゴ下や頬などの複雑な顔のラインにもやさしく密着することが可能になったという。
新型6枚刃ラムダッシュでは、前項で説明したように密着フロート刃機構を採用するため、外刃と内刃を一体化させている。
最上位機種であるES-LS9AXには、USB充電が可能なケースも付属している。出張や旅行時に充電アダプターを持参する手間が解消されたほか、ファブリック素材を使用した高級感のある意匠は、所有する喜びを感じさせてくれるはずだ。
顔の輪郭や微妙なラインには新密着5Dシステムが実力を発揮
というわけで、実際にES-LS9AXを使ってシェービングを行っていきたい。
シェービング体験前の様子。事前に3日ほどヒゲを伸ばしての撮影となった。鼻下たやアゴ先など、かなりの生えっぷり。よく見ると、アゴ全体では、場所によってヒゲの濃淡にかなりの差があることがわかる。
サイドはこんな感じの生え方。モミアゲから顔のラインにかけては、それほど密生しているわけではないが、ノド元付近には長くて頑固そうなヒゲが散見される。
アゴ下からノドにかけてはこのとおり。アゴ先からノド元にかけて、かなりヒゲが密生していることがわかる。特にアゴ先は、旋毛(ツムジ)かと思えるような見事な生え方。これは新型6枚刃ラムダッシュとはいえ、苦戦が予想される?
それでは、まず頰からシェービングを開始。外刃(ヘッド)全体を肌に対して直角になるようにあて、次にヒゲの流れに逆らうように動かしていく。外刃の一部のみ肌にあてると、肌に過剰なストレスを与える場合もあるので注意したい。
ヒゲは顔の部位によって生える角度が異なっており、アゴ下やノド元のヒゲは〝寝た状態〟で生えている。そこで肌を伸ばし、ヒゲを起こしてやると剃りやすくなる。
またこのエリア特有の微妙な骨格のラインや凹凸に対しては、新密着5Dシステムが実力を発揮。顔のラインに合わせてしっかり密着していく。
さらに、ヘッドを細かく動かす必要がある唇の下からアゴにかけての狭いエリアでも新密着5Dシステムが活躍。上の画像でもヘッドが前後にスライドしながら左右に可動していることがわかる(本体グリップ部とヘッドの角度の違いに注目していただきたい。下の写真と比較するとわかりやすい)。
また新型6枚刃ラムダッシュには通常のシェービングに加えて、モミアゲの手入れや長く伸びたヒゲのプレカットに便利なシャープトリマーが本体背面に搭載されている。これは切れ味の良い45°鋭角刃を使ったトリミング用の刃で、肌に刃先を垂直にあてて使用する。
なぞるだけの軽快シェービングで長く伸びたくせヒゲも一掃
これにてシェービング体験は終了。早速、体験の前後を比較してみよう。
最初は正面の状態をチェック。鼻下やアゴ先に密生していた頑固そうなヒゲが一掃された!
これにより清潔感が格段に向上したほか、肌色も明るく、健康的になったようだ。
サイドは、このような仕上がりとなった。アゴ先から顔のラインに沿って生えていたヒゲが、ほぼ消滅(?)している。これぞ「新密着5Dシステム」の効果と言えるだろう。無精なヒゲがなくなった結果、顔の輪郭がクリアになり、表情も引き締まって見える。
そして、ヒゲがツムジのように渦を巻いていたアゴ下もご覧とおり。大げさではなく、同じ男性のアゴ下とは思えないほどの変わりようだ。前半で説明したように、このエアリアのヒゲは〝寝た状態〟で生えているだけに剃り残しが出やすいと言われる。
しかし、「アゴ下トリマー刃」を搭載した新「6枚刃システム」の前では、彼らも〝抵抗〟する術がなかったようだ。
昨年より、コロナ禍による外出自粛やテレワークに象徴される〝新しい生活様式〟が浸透。シェービングも連日から2、3日間隔となるなど、そのスタイルが大きく変わりつつある。
そんな長く伸びたくせヒゲでも難なくカットしていく新型ラムダッシュ6枚刃は、ニューノーマルな時代にふさわしいシェーバーと言えるだろう。
関連情報
https://panasonic.jp/shaver/products/lamdash6.html
撮影/福永仲秋