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突然表れる警告画面に要注意!巧妙化する「サポート詐欺」の傾向と対策

2022.03.22

巧妙化するスマホやパソコンを介した詐欺の手口。その中で今、「サポート詐欺」と呼ばれる新たな手口が横行しているのをご存じだろうか?

「サポート詐欺」とは、スマホやPCでインターネットを使用中に突然「ウイルスに感染している」等の偽警告画面や偽警告音が出て、それらをきっかけに電話をかけさせ、有償サポートやセキュリティソフト等の契約を迫る手口の詐欺のことだ。

独立行政法人国民生活センターはこのほど、「サポート詐欺」に関する相談状況を公開するとともに、一般財団法人日本サイバー犯罪対策センター(JC3)および独立行政法人情報処理推進機構(IPA)と連携し、再度消費者へ注意喚起を行った。

「サポート詐欺」に関する相談状況の変化

近年では年間5000件以上の相談が寄せられ、契約購入金額の平均金額は年々高額化している(図1)。また、最近はプリペイド型電子マネーによる支払いが急増している(図2)。さらに、60歳以上の高齢者の被害が目立つのが特徴だ。

(図1)PIO-NETにみる「サポート詐欺」に関する相談と契約購入金額の平均金額の年度別推移

(図2)相手から指示される支払方法の年度別推移

プリペイド型電子マネーで支払わせるケースが急増中!

ウイルス除去の料金や有償サポート等の料金の支払い方法として、以前はクレジットカードで支払うように指示されるケースが多かったが、最近ではプリペイド型電子マネーで支払うように指示されるケースが多くなっている。

プリペイド型電子マネーでの支払いの場合では、電話をつないだ状態で、近くのコンビニでプリペイド型電子マネーを購入し、レジで支払った後に、プリペイドカードのスクラッチ部分を削って表示される番号を伝えるように指示されるケースが多くみられる。

中には、コンビニに設置されているマルチメディア端末を操作して、プリペイド型電子マネーを申し込み、端末から出てきたシートをレジに持っていき、支払うことで得られた番号を伝えるように指示されるケースもある。そして、消費者がコンビニに行っている間に、相手が消費者の端末を遠隔操作して、ウイルスの除去などを行っているようにみせるのが典型的なケースだ。

また、一度プリペイド型電子マネーで支払うと、相手は以下のような説明をして次々と支払いを迫ってくる。

・口頭で伝えた番号が間違っていたので、プリペイド型電子マネーの番号がロックされた
・入力した番号が間違っていた(数字の「0」(ゼロ)とアルファベットの「O」(オー)が間違っていたなど)
・番号が間違っていた分は後で返金するので、新しいプリペイド型電子マネーを購入してきてほしい

60歳以上の被害が増加して半数以上に!

契約当事者の年代をみると、60歳以上の消費者の相談が5割を超えている。特に70歳以上の消費者が被害に遭っている。相談の中には、家族など周りの人が高齢の当事者に、警告画面や警告音が偽物であり、詐欺の可能性があることに気付かせるケースなどもある。以下に、最近の相談事例を紹介する。

事例1.警告画面や警告音がきっかけで電話したところ、ウイルスの除去費用等を請求された。

夜中に、パソコンでインターネットを利用していたところ、突然、警告音が鳴り、パソコン画面に、ウイルスに感染しているので電話するようにとの警告画面が表示された。表示されていたサポート窓口に電話したところ、「パソコンがウイルスに感染しているので除去します。コンビニに行って3万5000円分のプリペイド型電子マネーを買って、番号の部分を削って、番号を伝えてください。このまま待っているので、電話はこのままにしてコンビニでプリペイド型電子マネーを買ってきてください」と言われた。

指示に従って、コンビニに行って、プリペイド型電子マネーを購入し、電話の相手に番号を伝えたが、「番号が間違っている。もう一度3万5000円分購入してくるように」と言われ、不審に思って電話を切った。その後、パソコン専門店でパソコンを見てもらったが、ウイルスには感染していなかった。返金してほしい。(2021年10月受付 70歳代 男性)

事例2.次々に料金の支払いを要求されて、プリペイド型電子マネーで支払ってしまった。

パソコンでアダルトサイトを見ていたところ、突然パソコンの操作ができなくなり、警告音が鳴り、警告画面が表示された。警告画面に表示されていたサポートの電話番号に電話すると、大手パソコンOS会社の出先機関を名乗る外国人のような女性が出て、処理すると言われ遠隔操作され、セキュリティソフトを入れるので、コンビニで7万円のプリペイド型電子マネーを購入してくるようにと言われた。

コンビニで1万円のプリペイド型電子マネーを7枚購入し、カードの番号をパソコンに入力したが、「処理に失敗した。後で返金するので、再度7万円分のプリペイド型電子マネーを購入して番号を入力するように言われ、指示に従って再度7万円分のカードの番号を入力したがまた失敗したと言われ、さらに繰り返して7万円分のカードの番号を入力し、合計21万円分のカードの番号を電話の相手に伝えた。その他、氏名、住所、携帯電話番号も入力した。

電話の相手からは、14万円は後で返金すると言われていたが、不安になり、大手パソコンOS会社に電話したところ「それは詐欺です。警告画面を閉じれば何の問題もなかった。パソコンにウイルスを入れられた可能性もあるので、パソコンメーカーにみてもらったほうがいい」と言われた。詐欺だったのだろうか。(2021年10月受付 50歳代 男性)

最後に、消費者へのアドバイスを列記したので、参考にしていただきたい。

・「警告画面や警告音は偽物ではないか?」とまずは疑ってみる。警告画面に掲載されている連絡先に電話しないようにする。
・警告画面や警告音が出ても慌てず、自分でパソコン等の状態を確認する。
・自分で判断できない場合は周りの人に相談する。
・支払い方法がプリペイド型電子マネーの場合は相手より早くチャージしたり、発行業者に連絡したりする。支払方法がクレジットカードの場合はクレジットカード会社に相談する。
・不安に思った場合や、トラブルが生じた場合は、すぐに最寄りの消費生活センター等へ相談する。

出典元:独立行政法人国民生活センター

構成/こじへい

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