
20代がテレワークによるメンタル疲れを起こしている?改善のカギはツールとコミュニケーション体制の整備
今、加速的に浸透している「テレワーク」だが、社会人経験の少ない若手社員が戸惑うケースも少なくない。
今回、ソウルウェアの調査によりテレワーク経験者の会社員のうち20代の若手がテレワークに強い不満を抱いており、メンタル疲れを起こしていることが判明した。20代のテレワークに対する不満を改善するカギはなにか?
20代会社員が強く不満を感じているのは「ツールとサポート体制の整備不足」
20代の会社員がテレワークにおいて最も強く不満を感じているのはツール整備の不足。回答者の6割近くを占めている。また、慣れないツールや仕事に戸惑いを感じているさまも見受けられた。
1位「会社から指定されているツールがテレワークに対応できていない(55.6%)」
2位「テレワークで使用するITツールが使いこなせない(46.7%)」
3位「仕事が覚えづらい(40%)」
*【アフターコロナにおける働き方実態調査】9割が「テレワーク継続予定」の一方で経験者の6割が“テレワーク疲れ“などの不満あり。働き方が多様化するも、勤怠管理は6割が「タイムカード・紙」などの旧来型|ソウルウェアのプレスリリース より引用
最大の課題は会社のツールが状況に追いついていないことだと思われるが、2位3位の回答から透けて見えるのは、オフィスに集まれず細かなコミュニケーションがとれないことによる、若手社員へのサポートの不足だろう。
まずは使いやすいコミュニケーションツールの導入を
若手社員と細かなコミュニケーションをとるにも、まずはできるだけオフィスと同様にリアルタイムでつながれるツールの整備は欠かせない。
これには、SlackやMicrosoft Teamsを代表とした、リアルタイムでチャットやファイルのやりとり、オンライン会議などができる社内コミュニケーションツールが勧められる。
セキュリティが不安という向きもあると思うが、最近のこういったツールのセキュリティ機能はどんどん高まっている。ネット上に情報もたくさん集まっているので、情報収集してみるといい。
SlackとTeamsの機能は似通っているが、Slackのほうがやや他のツールとの連携に優れて柔軟、多機能な印象。Teamsはややセキュリティに優れており、すでにMicrosoftのツールを導入している企業にはお得という特徴がある。
導入したツールの中でコミュニケーションを豊かに
社内コミュニケーションツールの中では、オフィスに集まっている中で自然と深められていくコミュニケーションを最大限に再現しようとする試みができる。
思い立ったときに気軽に話しかけられる個人チャット、クリックひとつで開始できる簡易な通話、双方の音声を互いに聞き流しながら作業可能な配信モード。
チャンネル(掲示板でいうスレッド。Teamsではチームと呼ばれる)の使い方の工夫で、社内報や社内放送、気軽に集まれる自販機コーナーを演出するような使い方も開拓していける。
自分がいま手が空いているかどうかなどもステータス設定で細かく設定できる。「このときにはいつでも応答できます」というのを目に見えるようにしておけるのだ。
このような機能を駆使して、若手ができるだけ周囲に話しかけて教えやサポートを請うことがやすい環境を作ることは十分に可能だ。
オフィス環境の再現と生産性アップに貪欲になろう
大事なのは、いかにコミュニケーションの敷居を下げ、オンラインツール使用における手間を省くかだ。
たとえば、タイムカードについて考えてみよう。Slackではいろいろなツールが出ていて、クリックひとつで打刻ができるようなタイムカード機能が簡単に導入できる。
現在のTeamsでは有料プランを契約すればタイムカードにあたる機能も入った「シフト」という機能を使うことができるが、以前はそうではなかった。また、無料プランでなんとかしたいときにはどうすればいいのかという課題が出てくる。
新しい機能は最初は皆が手探り。名もない人々が抜け道を見つけることもあれば、ツールの公式が新機能を公開することもある。特に若手社員は、まずは貪欲に情報収集してみることをお勧めしたい。
文/ヒルダ