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パンデミックでもプライベートエクイティが好調だった2つの理由

2022.03.15

英国の独立系資産運用グループ・シュローダーはこのほど、パンデミックの中でもパフォーマンスが好調で資本の流入が続くプライベート・エクイティ(未公開株式)について、背景や今後予想される展開、サステナビリティとインパクトに関する見方などを解説するリポートを発表した。詳細は以下の通り。

プライベート・エクイティが堅調に推移した理由

世界的なパンデミックという混乱の中でも、プライベート・エクイティには資本の流入が続いた。2020年のパフォーマンスは好調で、2021年も印象深いものになりそうだ。非常に多くの課題に投資家が直面する中、なぜプライベート・エクイティはこれほどまでに堅調に推移しているのだろうか。

まず、プライベート・エクイティには過去に証明された優位性がある。長期的に見ると、プライベート・エクイティは、他のオルタナティブ資産、上場株式、債券といったほとんど全ての資産クラスを、1年から20年までのほぼすべての投資期間でアウトパフォームしている。

アクティブ・オーナーシップとセクター・バイアス

パンデミックという混乱の中でプライベート・エクイティが回復力のあるパフォーマンスを示した理由として大きく2つあげられる。

1つ目は、プライベート・エクイティ投資においては、事業資産の所有が積極的な姿勢によって行われること。経営陣が機動的に成長を牽引し、柔軟性と変化の度合いが大きいため、プライベート・エクイティ所有の企業は非常に迅速に事業環境に適応することができる。

パンデミックに耐えることができた2つ目の理由は、特定のセクターへの焦点だ。プライベート・エクイティでは、ロックダウンによって多くの企業が混乱に陥った際に良好なパフォーマンスを示した業界、特にヘルスケアとテクノロジーに強い関心が寄せられている。

大別すると、プライベート・エクイティは景気循環の低い産業に焦点を当て、革新的でディスラプティブなモデルを支援する傾向があるため、景気循環への依存度はさらに低いものとなる。

投資機会はどこにあるのか?:中小型、新興国を投資対象に

新型コロナ危機は多くの業界で変化を加速させ、昨年だけでも企業や業界を10年近く進化、または後退させた。2022年に向けても、同じようなことが起きるとシュローダーは考える。

特に中小型市場では2022年にも素晴らしい投資機会を提供すると考えている。プライベート・エクイティが成熟し進化したことで、投資家はますます専門性の高いマネージャーに焦点を当てることができるようになり、サステナビリティ目標や、事業変革や運営変革を通じた価値創造を目標とすることができるようになった。

また、価格設定の動向はより魅力的になり、中小型の事業主は単なる収益の向上だけではなく、市場自体の成長も期待している。

中小型市場の他にも、多くの投資機会を生み出すと思われる2つの分野がある。中小型市場に加え、新興国市場も魅力的だ。成長市場を旅行する人、あるいは旅行した経験がある人なら誰でも、そこに素晴らしい起業家精神を感じたことがあるはず。

これらの市場の多くでは、成熟化のスピードが以前よりも速くなっている。人口動態とGDPの成長トレンドは新興国に有利であり、多くの発展途上国がパンデミックから立ち上がるにつれ、資金調達と調達能力のギャップに対処する機会が生まれている。多くの企業で成長資金を必要としており、現在の環境下においてはエントリー倍率やバリュエーションが非常に魅力的だ。

もう1つの魅力的な分野としては、ここ数年の間にプライベート・エクイティで取引が活発化したGP主導の取引市場があげられる。GP主導の取引では、ファンドの当初の満期を超えて、ジェネラルパートナー(GP)がスター企業の所有を継続することができる。

パンデミックは、GPをアクティブな投資家に押し上げた。GPは前例のない、結局は一過性となった需要ショックを通じて優良企業を支援しようとしたため、GP主導の取引数は爆発的に増加した。

プライベート・エクイティのリスクとは?

最も大きな問題点は、ほとんどの投資家がプライベート市場と公開市場の両方で時間をかけて議論してきた問題だが、バリュエーションがあげられる。テーパリングをめぐる懸念が高まり、それが株式市場の流動性にどのような影響を及ぼすかが明らかになるにつれ、バリュエーションへの不安はますます高まっている。

実に掘り出し物といえる投資対象は、今日の市場にわずかにしかないのが実情だ。私たちは、質の高い案件を追求することに非常に注力してきた。パンデミックは、すべてを知ることは不可能であることを思い出させてくれた。優れた事業モデルは非常に価値があるが、世界はモデルではなく、人から成り立っている。従って時間の経過とともに変化し、進化することができる優秀な経営陣と協力していく必要がある。

価値があるところにアクセスするためには、豊富なリソースと専門的なスキルを持つことが重要だ。私たちには、例えば、新興国投資における株式投資の専門家としての経験と視点という付加的な優位性がある。新興国市場や成長市場は、常に先進国市場よりもリスクが高いと考えられてきた。過去20年間、私たちは特定のリスクを軽減・管理し、リスクとリターンの可能性が整合的であることを確認してきた。

成長市場への投資の成功は、現地での専門知識に左右されると考えているため、新興国に投資する当社の投資チームの大半は、現地に拠点を置いている。シュローダーでは、非常に堅牢なリスク管理のフレームワークと体系化された投資プロセスを有しており、投資上のリスク管理に役立っている。パンデミック禍における回復力のあるパフォーマンスは、当社のリスク管理アプローチが健全であることを確信させるものだった。

サステナビリティとインパクト

市場がよりサステナブルな投資や、ポジティブなインパクトを与える投資へと向かっていることは言うまでもない。気候変動や不平等などの世界的な課題に取り組むためには、資本が不可欠。プライベート・エクイティは、資産への近接性が高く、情報の障壁が低いため、特にインパクト投資に適しているといえる。

現在では、一貫性があり、透明性が高く、再現性のある測定法に焦点が当てられている。ESGアプローチが注目されるようになったとはいえ、サステナビリティが経済的利益に与える影響について、懐疑的な見方をされることもある。

しかし不十分なESGプラクティスによる悪影響は、時間とともに蓄積される。一貫性のある測定法は、このような問題の発生を回避することにつながる。多くの運用会社は、より多くのテーマ性を持った商品を市場に投入し、インパクトとサステナビリティに関するデータ収集に向けた動きをみせている。

このサステナビリティとインパクトに関する見方は、「インパクトを考慮せずに、経済的利益を達成できますか?」というように、近いうちに反転する可能性があるだろう。

過去20年間、投資家は貧困緩和や気候変動への適応・緩和といった重要な課題を改善しながら、市場リターンを確保してきた。新興国には、特定のインパクトの成果を選択する機会は豊富に存在し、インパクトとリターンの両方の観点から、適切なターゲットを選択することができるだろう。

プライベート・エクイティの民主化

民主化は魅力的な進展であり、私たちが「プライベート・アセット4.0」と呼ぶ、プライベート・アセット市場全体の次の段階を形成する可能性がある。

プライベート・エクイティの投資家の多くは、これまで歴史的に年金基金、保険会社、銀行などが占めてきた。その投資形態は、10年間のリミテッド・パートナーシップが一般的。この投資形態は実績があり、多くの投資家が選好するため、現在でも主流となっている。

しかし最近では、より流動性の高い、セミリキッドな投資形態も見られるようになり、それらは大きく分けて2つに分類される。1つ目は、月次または四半期ごとの申込と償還がある投資形態。2つ目は、投資信託のような上場商品で、投資家が持ち分の購入や売却を行っても、投資信託がポートフォリオの投資先企業の売却を行わないような投資形態だ。

どちらの投資形態も、従来のGP/LPのストラクチャーではアクセスできなかった新規の投資家グループである個人投資家が、プライベート・エクイティに投資しやすくなることを意味している。

<解説>
●ティム・クリード氏(ヘッド・オブ・プライベート・エクイティ・インベストメント/シュローダー・キャピタル)
●マリア・プリエト氏(シニアインベストメント・ディレクター/シュローダー・キャピタル)
●フィリップ・ミュラー氏(BlueOrchard CEO)

【本資料に関するご留意事項】
本資料は、情報提供を目的として、シュローダー・キャピタル(以下、「作成者」といいます。)が作成した資料を、シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社(以下「弊社」といいます。)が和訳および編集したものであり、いかなる有価証券の売買の申し込み、その他勧誘を目的とするものではありません。英語原文と本資料の内容に相違がある場合には、原文が優先します。
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シュローダー/Schroders とは、シュローダー plcおよびシュローダー・グループに属する同社の子会社および関連会社等を意味します。
本資料を弊社の許諾なく複製、転用、配布することを禁じます。

出典元:シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社

構成/こじへい

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