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世界の造り手とメルシャンの共創で生まれた日本人がおいしいと感じる「ブレンドワイン」の完成度

2022.03.09

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

日本人がおいしいと感じる味わいを追求して生まれたブレンドワイン

今春からスタートした新事業「Mercian Wines (メルシャン・ワインズ)」は、世界とメルシャンの造り手が共創する輸入ワインブランド。同ブランドから3月に発売されたのが、オーストラリアとスペインのワインをブレンドした赤/白ワイン「Mercian Wines Blends Perfect Blend(メルシャン・ワインズ ブレンズ パーフェクト・ブレンド、以下ブレンズ)」(オープン価格)だ。

最大の特長は「日本人がおいしいと感じるワイン」だということ。ワインには一家言あり、こだわりがあるという愛好者が多い反面、日常に飲む酒としてワインは好きだけれど、あまり詳しくないし知識も求めていない、おいしく飲めればいい!という人に向けて、難しいことを考えず、安心して手に取ってもらえるワインを目指して作られたという。

日本人がおいしいと感じられるワイン(どんな味かについては後出)を実現するために試行錯誤した結果、原産国の異なる2つの国のワインのブレンドにたどり着いた。ブレンズは「華やかなスペインワイン」と「ふくよかなオーストラリアワイン」の2つの国のワインをブレンドしている。

「ブレンドワイン」は「ブドウ品種をブレンドした」ワインを指すことが一般的。昔から使われている伝統的な製法でフランスのボルドーが有名だ。組み合わせの妙で、創り出せる味わいの広がりが無限大であることが、ブレンドワイン最大の特長でもあり魅力でもある。
対してシャルドネやカベルネソーヴィニヨン等、1つの品種で造ったものを「単一ワイン」といい、新世界ワイン(チリなど)で多く見られ、日本のスーパーマーケットでもよく見かける。土地や品種の個性を出しやすいのが特長だ。

ワインの味わいを決める大きな要素は、ブドウ品種、土地や気候(テロワール)、造り手の個性。通常は同一産地、同一の造り手だが、ブレンズは味わいに大きく影響するこの3つの要素のすべてを変数として、目指す味わいに挑戦した。

古くからワインを造っている国(産地)では、その産地のワインであることを謳うために、厳格なルールがあり、ワインは歴史的には産地を非常に大切にしている。ブレンズは、産地の特長を大切にしながらも、それを超えて産地に縛られないということで目指す味わいを実現した。

729の候補から選び抜いたスペイン、オーストラリアの3つのワイナリーと共創

ブレンズの香味開発責任者である、メルシャン 藤沢工場 技術課 赤宗行三さんに、開発の過程を伺った。

「最初に、日本人がどのような味のワインをおいしいと感じるかを探すため、嗜好調査を実施しました。ブラインドテストでおいしいと感じるものを選んでもらう、日本市場で売れている輸入ワインを集めて味わいの特徴を確認するといった作業から、後味にやや甘味が感じられるワイン、フルーティーや樽の香りなど香りに特徴があるワイン、酸味・渋みなどが突出しておらず強い癖がないワイン、が好みという傾向が見えてきました。

そんな嗜好調査からフルーティーな香りと味わい、全体のバランスが良い調和のとれた味わいがお客様に好まれるのではないか?という仮説を立てました。このような味わいのワインを実現するカギは『2つの国のブレンド』。

ブレンドすることのメリットのひとつが、味を調整しやすくバランスの取れた味わいにできるということ。フルーティーさは時間が経つにつれ失われていくため、常にフレッシュなワインが条件のひとつですが、北半球、南半球と分けることで年に2回、新鮮なワインを供給でき、常にフレッシュなおいしさを届けることができます。

また、ヴィンテージ(採れる年)によって差が出るブドウの品質を、2つの国のワインをブレンドすることでカバーし、目指すべき味わいの高品質のワインを安定的に生み出すことができます。

苦労したのはどの国、どのワイナリーを選定するかということ。729の候補から、メルシャン・ワインズブランドの4つのクレド(「環境への負荷軽減」「産地との共存」「人への負荷軽減」「情報の見える化」)も加味しながらワイナリーを選び、185種類の原酒サンプルを集めて、味や比率など約300回に及ぶブレンドの試作を実施しました。今回の開発では人生で一番ワインを飲んだと思います(笑)。

無限の味わいを作ることができることがブレンドの魅力。主軸としたワインに対して、足りない部分を他のワインで補い、良い部分は強化するという形でブレンドしていきました。ブレンド比率はシークレット」(赤宗さん)

サム・ハロップMW(マスター・オブ・ワイン)をワインメイキングコンサルタントに迎え、ニュージーランドと日本を何度もオンラインでつなぎ味わいを決定。729の候補から選び抜いた、スペイン・ペニュンシュラ社、オーストラリアのアンドリュー・ピース社、アンゴーヴ社の3つのワイナリーと共創することになった。

【AJの読み】うんちく不要!“いいとこどり”で素直に「おいしい」

赤はペニュンシュラ、アンドリュー・ピース、アンゴーヴの3つのワイナリーのブレンド。赤宗さんのレクチャーに従ってブレンズをテイスティングしてみた。まずは色。赤ワインの場合、上からのぞいて指が少し良く見えるなら薄いワイン、少し見えるなら中程度、まったく見えないと濃いワインといわれている。ブレンズは少し指が透けて見える中程度の濃さのワイン。

次に45度ほどグラスを傾けてワインの縁をチェック。紫色、ルビー色、ガーネット色などと表現されるが、オレンジがかるほど熟成が進んだワインだという。ブレンズは中程度のルビー色だった。

香りのチェックはまずグラスを回さずに嗅いでみて、香りのボリューム、どの香りを一番感じるかを確かめる。黒や赤系の果実の香りと、裏に少しだけスミレのような花の香り、樽の香りも感じられる。グラスを回して揮発しやすい香りの成分を出してみる。黒、赤系の果実に加え、最初には感じられなかったスパイス、ハーブのような香りも出てくる。

口に含んで味わいのチェック。渋みや酸味は直ぐに感じずまろやかな口当たり。口の中でまろやかな味わいが長続きして、最後に少しだけ、酸味、渋みが残って余韻が長く続く味わい。

白はペニュンシュラとアンゴーヴの2つのワイナリーをブレンド。スペインの白ワインはグレープフルーツやレモンの香りが感じられるフレッシュでフルーティーなワイン。オーストラリアはフルーティーだが熟したような果実の味わいも感じる。混ぜることでバランスも良くフルーティーでありながら口の中でしっかりと味わいが感じられる。微量の炭酸が入っており、冷やすとほんの少しピリッと舌に残り味わいを長持ちさせている。

とまあ、ワインを飲む時はこうした作法やうんちくがあるわけだが、家で飲む場合こうした作法を逐一やっている人はどのくらいいるのだろう?グラスに注いで適度に色を見たり香りを感じる程度で(それさえ省くこともあり)、そのままごくんと飲むパターンが多いのではないだろうか?ブレンズはまさにそうした「飲んでうまければいいじゃん」って思う人向けのワインとして生まれた。

筆者個人は赤の場合、酸味があったり、フルーティー過ぎたり、軽い飲み口のワインは好みではなく、どっしりとタンニンが味わえる渋いワインが好きだが、あまりペアリングはせず食後にワイン単独で飲むことが多いため、渋いだけではダメで、甘みもないとすんなり飲めないという面倒な方向性なので、ガルナッチャがブレンドされている甘渋なワインが好みだ。好みではないワインに当たったときは、自分で混ぜてブレンドしてしまうこともある。

ブレンズの赤はシラーズが主体でテンプラニーリョ、ガルナッチャなどがブレンドされている。果実感があって、そこそこ渋いがタンニンもスムーズで、最後には甘みが残る。

白はシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、ベルデホなどをブレンド。一言で表すと「さわやか」。キリリとした辛口が好みの人には物足りなさもあるかもしれないが、この飲みやすさもマジョリティを意識した味といえるのかもしれない。

赤、白とも個人の好みにドンピシャとは言えないが、好きなポイントに近い味わいで、日本人好みで飲みやすい味、いいとこどりの万人向けのワインというのが納得できた。食中も合うが、筆者のように食後にも楽しめる味の設計だと思う。

ワインは種類が豊富で、好みに合わず「失敗した」という経験を持つ人も多いだろう。ブレンズはいわゆる「ハズれた」と感じさせないワイン、といえばわかりやすいかもしれない。

文/阿部純子

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