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3月9日は脈の日!数字から読み解く「心房細動」が引き起こすリスク

2022.03.09

脳卒中や心不全などを引き起こす原因として注目されている“心房細動”。そのリスクについてはまだまだ認知されていない点が多い。動悸や息苦しさ、めまいなど、自覚症状があっても見逃されやすい心房細動だが、検脈といった日頃の健康管理が早期発見の役に立つ。

3月9日の「脈の日」に先立ち、オムロン ヘルスケアは2022年3月3日(水)に脳・心血管疾患に関するオンラインセミナーを実施。京都府立医科大学不整脈先進医療学講座の講師である妹尾恵太郎先生を招いて、心房細動のリスクや早期発見のポイントを解説した。

まだまだ知られていない心房細動の存在……脈の乱れを感じても「何もしない」人が62%~77.6%

世界で2番目に多い死因であり全体の11%を占める「脳卒中」をはじめ(※)、様々な疾患を引き起こすといわれている「心房細動」。生命に関わるものを含め、多くのリスクの原因になり得るものとして注目されている。

とはいえ、その認知度はまだ高いとはいえない。オムロン ヘルスケアは、関東在住の脳梗塞・脳出血、心筋梗塞、心房細動、狭心症を発症したことがない30~70代の男女1098人を対象に、心房細動に関する認知度調査を実施。その結果、心房細動の認知度は“高血圧と診断されたことがある人”においては72.4%、“高血圧と診断されたことがない人”においては57.9%に留まった。

また心房細動は、自覚症状があっても医療機関を受診するなどの行動に移されにくい。同調査の「普段の生活中で、脈の乱れを感じたことはあるか」という質問に対し、脈の乱れを感じたことがある人の中で「何もしていない」と回答した人は77.6%となった。また、高血圧と診断されたことがある人でも62.0%が「何もしていない」という。

※日本WHO協会の調査より
※※オムロン ヘルスケアの心房細動に関する認知度調査は、2021年2月16日~2月19日、インターネット調査にて実施

日常に潜む“心房細動”とはどんなもの?

セミナーでは、京都府立医科大学不整脈先進医療学講座講師である妹尾恵太郎先生が登壇。心房細動の仕組みやリスクについて解説した。

日本人の死因の上位に「脳・心血管疾患」がある。そして、それらを引き起こす要因として挙げられるのが「不整脈」だ。不整脈とは、心拍数やリズムが一定でない状態を指す。

健常者でも体調不良等の原因で不整脈を起こすことはある。しかし、不整脈の種類によっては生命の危険を伴うこともあるため、決して軽視できない。

拍動によって異なる不整脈の種類

心房細動については、妹尾先生の解説を元に以下の記事にもまとめているので、ぜひ参照してほしい。ここでは、心房細動に関して要点をおさらいしていく。

【参考】脳梗塞や心不全につながる危険も!知っておきたい「心房細動」のリスクと早期発見のポイント

不整脈にはいくつかの種類があり、大きく分けると、拍動が100回/分以上の「頻脈不整脈」、拍動が60回/分以下「徐脈不整脈」がある。そして心房細動は「頻脈不整脈」に該当する。

心房細動は、心房が痙攣したように細かく震えて、血液を全身にうまく送り出せなくなる病気。動悸、胸苦しさ、呼吸困難、めまいといった症状があるが、約4割の患者は自覚症状がないという。また、国内の患者数は推定100万人超いるとされている。

数字で読み解く心房細動が引き起こすリスク

心房細動自体は死亡の直接的な要因にはなりにくいが、紐づくリスクは非常に多い。以下がその主な例だ。

■心房細動を発症すると、非発症者に比べて死亡リスクが1.5~3.5倍高くなるといわれる
■心房細動患者のうち、20~30%が心不全を合併
■全ての脳梗塞の20~30%は心房細動が原因
■認知症の発症リスクが1.4~1.6倍に。心房細動は全ての認知症の危険因子といわれている
■60%以上の心房細動患者は、生活の質が落ちている

【参考】脳梗塞や心不全につながる危険も!知っておきたい「心房細動」のリスクと早期発見のポイント

「心房細動」は脳梗塞のサイン(オムロン ヘルスケア)

心房細動が引き起こす疾患によってかかる入院費

心房細動によって、急性心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こされるといわれている。どちらも生命に関わるだけでなく、金銭面の負担も大きい。

急性心筋梗塞になると、1日あたりの入院費は14万4360円(1週間で約100万円)とされている。脳梗塞の場合は1日あたり5万3337円(1週間で約40万円)だ。

また、後遺症によって退院後に介護等が必要となる場合も。厚生労働省「平成22年 国民生活基礎調査の概況」によると、要介護別にみた介護が必要となった主な原因は、「脳血管疾患」が21.5%、「心疾患」が3.9%。なお、同じく心房細動によって発症リスクが上がる「認知症」は15.3%だ。これらの理由で介護が必要となると、家族にも影響が及んでしまうだろう。

※データは診療アウトカム評価事業「医療費」 2020 年度(全日本病院協会)より
※当該費用は医療費の総額で、窓口負担は保険等の適用により原則3割(負担割合は所得、年齢により異なる)となります。また、高額療養費制度などにより自己負担が軽減される場合があります

【参考】診療アウトカム評価事業:医療費(全日本病院協会)

平成22年国民生活基礎調査の概況(厚生労働省)

軽視できない心房細動と高血圧の関係

高血圧と心房細動は相互に影響を及ぼすことがあり、また高血圧患者の10~20%は心房細動を有するというデータもある。

血管が硬くなったり、ホルモンの異常を起こしたり、交感神経・副交感神経に悪影響を及ぼしたりと、高血圧の症状が複合的に重なって左心房にストレスがかかることで、不整脈が起こりやすくなるといわれている。さらに、高血圧患者が心房細動になると、脳梗塞のリスクが増加。

前述の通り、心房細動患者の約4割は自覚症状がないといわれているが、無症状でも脳梗塞のリスク等は変わらない。早期に発見し、治療を行うことが大切だ。

自分も潜在的な心房細動患者かも!? 心房細動を早期発見するポイント

心房細動は、短時間だけ起きて元に戻る「発作性心房細動」から始まり、次第に頻度が増え、持続時間の長い「持続性心房細動」へと移行して慢性化する。つまり、軽い息切れや動悸、めまいといった症状を見過ごしてしまうと、徐々に体が慣れて症状を自覚できなくなってしまうのだ。そうなる前に、少しでも気になったらかかりつけの病院を受診すると良いだろう。

また、検脈をはじめとする日頃の身体管理も心房細動を見つける助けとなる。

脈は正常? 脈からわかる自分の体のこと

心房細動の判断基準の1つとして、脈を測る方法もある。昨今、検温を習慣づけている人は多いだろうが、これまでに少しでも脈の乱れを感じたことがある人は、一日一回以上の検脈を習慣化することをおすすめする。

脈を測るには、「家庭用心電図」を使用するか、以下のような方法もある。

[1]左手首の内側に右手の人差し指・中指・薬指を当てる。左手首を少し曲げた時にシワができるので、その位置に薬指の先が来るよう指を置く
[2]左手親指の付け根の骨の内側で、脈が触れるところを探す。わかりにくい時は3本の指先を少し立てると良い
[3]15秒ほど脈拍を触れ、規則正しいリズムか確かめる。間隔が不規則だと感じたら、さらに1~2分ほど触れ続けて確認。1分間に60~100回が規則正しいとされている

脈が不規則な場合や、脈が弱い、脈が取りにくいといった状態の場合、「不整脈」「心房細動」の可能性が考えられる。日頃から検脈を行っていれば、「普段より早くなっている」「いつもより乱れている」と、変化を感じやすいだろう。

心房細動になりやすい人とは?

心房細動になり得る要因は、心臓由来のもの(心不全、高血圧、狭心症、心筋梗塞、弁膜症)だけではない。例えば肥満、糖尿病、飲酒・喫煙の習慣、睡眠時無呼吸症候群など、ライフスタイルが不規則な人は心房細動になりやすい。また、加齢やストレス、甲状腺機能亢進症も挙げられる。思い当たるものがある人は、日頃の生活習慣を見直すことも大切だ。

登壇者プロフィール

妹尾 恵太郎(せのお けいたろう)氏。京都府立医科大学 不整脈先進医療学講座 講師。

滋賀医科大学を2006年に卒業。その後、心臓病センター榊原病院循環器内科、心臓血管研究付属病院循環器内科、University of Birmingham, Institute of CardiovascularのSciencesリサーチフェロー、康生会武田病院不整脈治療センター医員などを務める。

京都府立医科大学 不整脈先進医療学講座が開発した「心房細動アプリ」

妹尾先生が講師を務める京都府立医科大学 不整脈先進医療学講座は、「心房細動アプリ」の開発にも携わっている。

このアプリは心房細動患者のためのもので、薬の飲み忘れを防ぐアラーム機能や服用・体調記録機能、脳梗塞危険度チェック、心房細動について学べる動画の閲覧などが可能。無料でダウンロードできるので、心房細動についてより詳しく知りたい人はチェックしてみよう。

【参考】心房細動アプリ(App Store)

心房細動アプリ(Google Play)

リスクの高さとは対照的に見逃されやすい心房細動は、早期発見と早期治療が何より重要となる。動悸、苦しさ、息切れ、めまいといった自覚症状が少しでもある人は、早めに検査を受けよう。また、日頃の身体の管理を心がけることで、無症状のケースでも心房細動を早期発見できるかもしれない。“脈の日”をきっかけに、ぜひ毎日の検脈を始めてみてほしい。

取材・文/bommiy

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