■連載/カーツさとうの週刊★秘境酒場開拓団
(写真はイメージです。本文とは関係ありません)
オヤジナリティー ★★★
家計貢献度 ★
エルドラ度 ★★
コロナ対策度 ★★★
「禍転じて福となす」という言葉がございますが、つい先日、酒場でまさしくそんな想いに至ったことがあった!
「G(仮名)」っていう餃子の専門店が、ウチから歩いて5分ちょっとの所にある。3年くらい前にオープンした店なんですが、どうやら都内に本店がある店の支店らしい。
気にはなってたんだけど、なんとなく行くチャンスがないままコロナになっちゃったりしてズ~ッと行けてなかった。
のですが! 先日の夕方5時頃。行くつもりだった呑み屋が“店主ぎっくり腰”という非常に明解な理由の張り紙を店頭に張って休んでまして、ど~しよかな~とブラブラ歩いてたら、この店の前を通ったんで入ってみた。
着席すると、ものすごく気の利く店員さんから「注文受けてから皮を伸ばすので、餃子は多少時間がかかります」と説明を受ける。
そりゃあウマイに決まってるよなぁ~と頼んだのは『今月の水餃子/450円』。今月は中国の家庭風の水餃子だそうだ。
お酒は『福建省のジャスミンハイ/440円』ってのを頼む。それと餃子まで時間がかかるっていうんで、すぐ出てきそうな『肉味噌やっこ/410円』も注文。
ジャスミンハイはすぐに登場。と同時に、予想してなかったお通しが届いた。搾菜なんだけど、これがかなり大量!! 直径10cmくらいの皿に山盛りになってる。
「これくるんだったら、肉味噌やっこいらなかったなぁ~」
と思いつつ箸をつけると、塩抜き加減といい、まぶした油の風味といい絶品! こんなウマイのがこれだけの量あったら、肉味噌やっこどころか餃子なしでもずっと呑める! と思ってる頃に、肉味噌やっこ登場。したらこれもウマイ。肉味噌……中国でいうところの炸醤と豆腐のハーモニーが酒を呼ぶ!
もう飲むしかないなァ~と紹興酒を注文。瓶出しの10年物……この時点でこれまたうまいの決定のグラス600円。紹興酒が注がれたグラスにはインポーターの『永昌源』の文字がプリントされたヤツだったので、紹興酒のブランドは『古越龍山』か『紹興貴酒』でしょうね。もうこの時点でなんの文句もつけようがない!
そしてそろそろ水餃子様御登場!! となるのだが、その時のオレの心理状態といえば、実は心配で心配でしかたなかったのである。だって中国の家庭風水餃子でしょ。普通、中国の家庭で水餃子っていったらとんでもない量を作るもんなんですよ。
女房の知り合いの北京出身の中国人の人も、最低百コくらいは作るっていうしさ。
もう15年くらい前に北京の本当に現地の人しかいかないような食堂で水餃子頼んだことがあるんですよ。「DIME」の仕事で行った中国だったんで、その時の店の写真載せるね。
ね? 観光客なんかほぼ入らないような店でしょ。そういう家庭料理を食べさせるような食堂で水餃子を頼んだらどうなったのか? その実態は次のページでどうぞ!