メタバースで当たり前のように買い物する時代が、すぐそこまで来ている。それに先駆け、メタバースの空間内で始まっているのが、接客するアバタースタッフの採用だ。HTC社のバーチャルショップで「アバターワーク」を実践しているアンバサダーたちを取材し、ライターの小口さんも体験してみた。
取材したメタバース店舗
VR機器を取り扱うHTC社のバーチャルショップ「VIVE VR Store」
「VRChat」に構築されたHTC 公式のバーチャルリアリティーパーク「VIVE Wonderland」内に併設。VR機器だけでなくPCでも「VRChat」経由でアクセスでき、『VIVE』シリーズや関連機器をアバターとして試せる。
◆対応機器:HTC社『VIVE』シリーズ/PCほか
◆プラットフォーム:VRChat(VIVEPORT/Steam経由)
◆ワールド:VIVE Wonderland
HTC『VIVE Pro Eye』
17万9168円
HTC社のVRヘッドセットとして最もハイエンドな『VIVE Pro』シリーズは、正確なトラッキングや鮮明な映像、リアルなサウンドを体験できる。中でも『VIVE Pro Eye』は、まばたきをはじめとする目の動きをアバターに反映させる先進仕様だ。
最高解像度(2880×1700)のディスプレイを採用する、コンシューマー向けの『VIVE Cosmos』(7万9800円)もラインアップ。
アンバサダーの知識は豊富!教え方は丁寧でわかりやすい
「VIVE Wonderland」で出迎えてくれたアンバサダー(アバターワーク経験者)たちは、VTuberやXR系の仕事をしている人たち。メタバースの世界における、いわば先輩だ。
彼らが働く「VIVE VR Store」は、VRゴーグルのユーザーだけでなく、PCからでも利用可能。その数は来店者の半数を占めるとか。ストアといっても展示場のようにきれいで未来的な空間。ショップ内で扱う最新VRゴーグルは、アンバサダーたちが丁寧に教えてくれるほか、展示品の多くはアバターとして試用できる。VRゴーグルで体験しているメタバース内でVRゴーグルをかけるのは、何とも不思議な感じがした。
個性的な姿のアンバサダーたちは、その動きにも違いがある。聞けば、装着しているトラッカーの数などで動きの滑らかさも変わるとのこと。
実演を交えながらの説明は実にわかりやすく、例えるなら、洋服店でファッションリーダーの店員に相談する感覚に近いかもしれない。VRゴーグルを購入する際、相談するのに最適の空間となっている。
今後、こうしたアバターワーカーの需要が高まるだけでなく、アンバサダーたちのような質の高い接客スキルも一層求められそうだ。
VRの機器やサービスなどを手がけているHTCが、2021年3月に「アバターワーク」をスタート。VRChat内のバーチャルショップ『VIVE Wonderland』のアバターワーカーとして時給2000円で募集した。集まった応募は、何と250名以上! 計10名ほどが採用され、特定の時期にのみ働いている。
【お出迎えの極意】丁寧かつ節度をわきまえて接する
「バーチャルだとリアルよりも、どんなお客様なのか見た目で判断しにくいので、とにかく丁寧なコミュニケーションを心がけています」(Miliaさん)。「まばたきしたり目をつぶったりと、現実の人に近い動作を再現するようにしていますね」(こうようさん)。「まずはこちらから声をかけるものの、あまりなれなれしくしないのがポイント。現実の接客業と同じです」(匠さん)
お店に合わせた衣装選びの工夫も大事!
手を振り合って応えてくれると親近感が湧く♪
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