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ブレンボがMotoGP世界選手権に参加する24選手に向けてカスタマイズ可能な最新のブレーキシステムを提供

2022.03.07

ブレンボが2022 MotoGP世界選手権に向けて「Moto2」と「Moto3」でもブレーキサプライヤートップとしての地位を強化

ブレンボは、来たる2022 MotoGP世界選手権に参戦する全24選手に向けて、カスタマイズ可能なブレーキシステムを構築した。ここに至るまでブレンボ製ブレーキは数々の勝利に貢献し続け、ライダーズチャンピオンは33回、コンストラクターズチャンピオンは34回を数え、有力チームの優勝は500回を超える。

今季も、参戦12チームが引き続きブレンボならではの性能・信頼性・安全性を高く評価して採用を決めており、ブレーキキャリパー、カーボンディスク、ブレーキマスターシリンダー、クラッチマスターシリンダー、ブレーキパッドなどを使用する予定だ。

2022シーズン用にブレンボが開発した今回のブレーキシステムでは、各選手が自分のライディングスタイルのほか、サーキットやレース戦略にも最適にセッティングできる様、カスタマイズが可能になっている。

GP4キャリパー

選手の大半が継続して選択したのは、ブレンボが2020年に開発したGP4キャリパー。アルミニウムのインゴットからの削り出し製法によるモノブロック設計の新型ラジアルマウント4ピストンアルミニウムキャリパーだ。登場した当初からMotoGPのほとんどの選手が選択しているが、2019年バージョンを好む選手も何名かいる。

GP4では、外側に設けたフィンにアンチドラッグシステムという革新的な機能を組み合わせることで、引きずり抵抗を低減し、制動時のトルク向上を図っている。この仕組みでは、ブレーキング中に力を発生させ、ピストンに加わるブレーキフルードの油圧を補う。これによりブレーキレバーに実際に加えた圧力以上の効果が得られる。

一方、この仕組みにはスプリングを設けてあり、残留トルクを減らすともにブレーキパッドとディスクとの接触を防ぐ。

カーボンディスクは12種類

ブレンボから12種類のブレーキディスクを供給。外径は6種類、それぞれにハイマスタイプとスタンダードマスタイプの2種類があり、合計12種類。ハイマスとスタンダードマスとで分かれるものの、選手の大半がDIA340mmを選択する見込みだ。一方、DIA320mmのハイマスとスタンダードマスの両方を引き続き併用するチームもあるようだ。

今回のカーボンディスクでは、新たにDIA355mmベンチレーテッドカーボンディスクを加えた。このディスクはセパンとマンダリカでのテストを経たもので、今シーズンの初戦から使用可能。最大の特徴は高度に制御されたベンチレーションで、ヒートエクスチェンジを促進してディスクの冷却性を保つ。シュピールベルクやもてぎ、セパン、ブリラムといった、ブレーキにとって非常に過酷なサーキットに臨むマシン用に開発されたディスクだ。

素材であるカーボンの成分には3つの特長がある。バネ下重量を減らせること、スタートからゴールまで摩擦係数が維持されること、そしてスチール製ディスクにつきものの残留トルクが発生しないことだ。

DIA340mmのベンチレーテッドディスクも使用可能。これは2021年のオーストリアで初めて使用され、ブレンボのカーボンディスクで標準とベンチレーテッドの両タイプが揃っている、唯一のディスクとなっている。

ブレーキフィーリング

ブレンボでは、選手ごとにマシンに合ったマスターシリンダーを選べるようにしたため、ブレーキレバーの「応答性」を各選手の走り方に適合させることが可能。また、各マシンには左手で操作するリモートアジャスターが搭載され、走行中でもブレーキレバーのポジション変更が可能だ。

ブレンボが確認したところ、サムマスターシリンダーを日頃から使っているMotoGP選手は3分の1以上にのぼる。初採用は1990年代のミック・ドゥーハンで、左側のセミハンドルバーのレバーを使ってリアブレーキを操作する。

2022シーズンでは2種類を用意した。ひとつは最も一般的に使われている方法で、サムマスターシリンダーとペダルによる1系統のブレーキラインで、リア2ピストンキャリパーを使用。もうひとつは、ブレーキラインを2系統に分け2ピストンもしくは4ピストンのキャリパーを動かす。前者は1系統のみ使用でき、後者は同時使用が可能だ。

伝統あるこのサムマスターシリンダーには他にも押して引くタイプがある。初採用は2019年、現在では効率が最も上がるよう最適化が図られている。2つの機能が一体化されており、親指でも人差し指でも操作できる。人差し指で操作する場合は、ブレーキレバーのマスターシリンダーの位置が、親指で操作する場合と180度変わる。減速する際のブレーキレバーの握り加減と効きの微調整がしやすくなる。

マルケジーニホイール

2022シーズンでは、12チーム中8チームがマルケジーニの鍛造マグネシウムホイールを使用する。前輪にはY字型スポーク5本または7本、後輪にはスポーク7本のマルケジーニホイールが使われる。ブレンボのグループ会社・マルケジーニが作るホイールは、軽量性に優れており、加速時や方向転換時、そして最も危険であるコーナー手前のブレーキ操作時、深い角度(最大60度)のバンク走行時、出口のフルスロットル時、マシンを傾けた時に、その軽さが有利に働く。

SBSフリクションとホタ・ホアンの両ブランドを通じたブレンボのMoto2とMoto3参戦が決定

ヘレスとポルティマオでのテストを経て、ブレンボはMoto2クラスとMoto3クラスのブレーキシステムのトップサプライヤーとなることが確定した。Moto2の全15チーム、Moto3の全15チームがブレンボ製のキャリパーを選択。他のパーツでは、ブレンボのスチール製ブレーキディスクを選んだのが約50%、同じくブレンボのブレーキパッドが80%、マスターシリンダーが90%、ホイールはブレンボのグループ会社のマルケジーニ製が50%弱となっている。

最近ブレンボグループが買収したSBSフリクションとホタ・ホアンの両社も、Moto2とMoto3の数チームに供給を行っている。SBSフリクションはバイク、スクーター、ATV/UTV、乗用車、産業分野を対象とするアフターマーケット用ブレーキパッドと摩擦材の開発・製造・販売を手がけるトップ企業だ。ホタ・ホアンはバイク用の金属メッシュブレーキホースをはじめブレーキシステムパーツの開発・製造で業界を牽引している。

ブレンボSpAについて

ブレンボSpAは、自動車用ブレーキ技術の世界的リーダーであり、定評のあるイノベーターだ。ブレンボは、世界中の自動車、商用車、バイクの主要メーカーに高性能のブレーキシステムを供給しており、レース用のクラッチやその他のコンポーネントも提供している。

ブレンボはレース部門でもリーダー的存在であり、500以上のチャンピオンシップを獲得。ブレンボは現在、3大陸15カ国に29の生産拠点と事業所を持ち、12,000人以上の従業員を擁しているが、そのうち約10%は研究開発に携わるエンジニアや製品のスペシャリスト。

2020年の売上高は22億860万ユーロ(2020年12月31日)だった。ブレンボはブレンボ、AP、APレーシング(AP Racing)、ブレコ(Breco)、バイブレ(Bybre)、ホタ・ホアン(J.Juan)、マルケジーニ(Marchesini)、およびSBSフリクション(SBSFriction) ブランドを介して事業を展開している。

構成/ino.

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