■連載/阿部純子のトレンド探検隊
初のUV一体型ヘッドを実現し、付け替えの手間を削減
2月に新発売されたレイコップのUVコードレススティッククリーナー「RAYCOP GENESIS」は、UV ブラシと回転ブラシを一体化した「新搭載ヘッド」を採用。掃除をしながらUVランプによりUV除菌が可能に。さらに床、ふとん、ソファもヘッド交換なしでできる時短掃除機だ。
2020年6月に発売したスティッククリーナー「レイコップRSC」で、通常の掃除の「パワーヘッド」に加え、UV掃除ができる「UVヘッド」を初搭載したが、「UVヘッド」はふとんなどに使用する「フィンパンチブラシ」と床掃除の「床用ブラシ」に分かれており、都度使い分ける必要があった。ヘッドを一体化したことで従来モデルのような付け替える手間を削減し、家中さまざまな場所でのUV除菌掃除が可能になった。
「RAYCOP GENESIS」の最大の特長はUVランプ搭載のヘッドとパワーヘッドを一体化、吸引と除菌・ウイルス除去が一度の掃除でできるようになったこと。医療現場でも除菌灯として使用されているUVランプは、波長253.7nmの紫外線(UV-C)を照射することで、一往復するだけで99%以上の除菌とウイルス除去が可能に。さらにUVセンサーのオンオフ機能により、対象物の色を選ばずUV除菌をすることができる。
ダストセンサーで、花粉やダニのフンや死がいの約20㎛以上のハウスダストを検知してランプで知らせ、吸い込むゴミの量によって強力な吸引力へ自動調節するオートモードを搭載。また、クリーンカバーをパワーヘッド底面につけることで、パワーヘッドに付着した汚れを気にせずふとんやソファの掃除ができる。
【AJの読み】床とふとん・ソファが同じクリーナーで掃除・除菌できるので効率が良い
レイコップ製品はふとんクリーナーのイメージがあり、我が家でも使用している。同社のコードレススティッククリーナーは初めてだったので、使い勝手を検証してみることに。カラーはレイコップスティック初のレッド、ブルーの2色展開。従来モデルのホワイトがないのが残念だが、レビュー用にレッドをお借りした。
〇重量・動かしやすさ
ヘッドや延長パイプ、バッテリー着脱など組み立てはストレスなくできる。重量は1.7kgと軽量なので、女性でも片手でらくらく持てる。床掃除の動作はスムーズで動かしやすい。ただ、ヘッドとパイプ接続部分が出っ張っている構造のため、階段など狭い場所は動かしにくかった。
〇操作性・吸引力
電源、モードボタン、ディスプレイは手元に集約され操作しやすく状態を把握しやすい。作動モードは3つ。「オートモード」は吸い込むゴミの量によって、自動で吸引力をコントロールするモード。「ノーマルモード」は一般的な掃除に適したモードで、強い吸引力が必要なときは「ターボモード」。
オートモードを使うと、ゴミが多いと思われる場所にくると青いランプから赤いランプに変わり、音が大きくなって吸引力が上がるのがわかる。
拙宅は戸建なのでオートモードで1階、2階を掃除してみたが、15分ほどで運転が終わってしまい、途中で充電をし直すことに。メーカーのスペックでは、ノーマルモードで最長約31分、オートの場合は約9~31分。オートで掃除するとところどころ赤く変化していたため、オートモードで全室を掃除したいのだが、ゴミの量によって持続時間に幅があるようなので、戸建など掃除箇所が多い場合は、途中で充電が必要になる場合も。
〇ふとん掃除
「RAYCOP GENESIS」で一番のメリットを感じたのがふとんやソファの掃除・除菌。普段はレイコップのふとんクリーナーや、他メーカーのハンディクリーナーを使っているが、「RAYCOP GENESIS」なら、床掃除をした後にクリーンカバーを装着するだけで、そのままふとん掃除(ノーマルモードで行う)&除菌ができるため利便性が高いと感じた。
ヘッドにはホコリや髪の毛が付いていることもあり、そのままふとんに使うのはどうかと思ったが、クリーンカバーにより、ヘッドに付いたごみがふとんに付くことはないのでその点も安心だ。
〇ゴミ捨て・お手入れ
気になる排気は、HEPAフィルターを搭載して、0.3㎛の超微細粉塵を99.97%以上キャッチして清潔な空気を排出。ゴミ捨てもワンタッチで蓋が開くのでストレスフリー。しかしダストボックスの容量が小さいためか、全室掃除するとMAX線を越えてしまったのだが、これは単にうちのホコリが多いだけってことか?
ダストボックスは簡単に分解できて水洗い可能なので清潔に使える。パワーヘッドからUVヘッドブラシも取り出して手入れができる。
使用した印象としては、吸引力(ノーマルモードの場合)についてはパワーをさほど感じなかったが、UV掃除と除菌が床でもふとんでも1台でできるのは重宝する。まとめて掃除する家庭ならサブ掃除機として、こまめに掃除する、もしくは小世帯ならメイン掃除機でという使い方が向いていそう。
文/阿部純子