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歯科医が解説!マスク口臭や歯周病を予防する歯みがきテクニック

2022.03.01

マスク生活で、自分の口臭や、口の中の状態が気になる機会が増えていないだろうか。またテレワークやステイホームで、間食をすることが増えた一方、人に直接会う機会が減ることで、口腔ケアについて無頓着になっているかもしれない。しかし、そうしたコロナ禍では歯周病リスクが高くなっているという。

そこで、今回は、歯周病予防となる歯みがき方法や、デンタルフロスの必要性や活用法について、日本歯周病学会と日本臨床歯周病学会に教えてもらった。

「朝、たまにしか歯を磨かない」は若年層に多い

2021年10月、日本歯周病学会と日本臨床歯周病学会が、20代~70代の男女7,766名を対象に実施した「マスク習慣と歯ならびに口腔ケアにおける意識および行動調査」の結果、リモートワーク化に伴い、20代、30代における間食頻度が増加傾向にあることが分かった。

間食頻度の増加と継続は、歯や歯肉へのダメージ増加につながる可能性が大きいという。

さらに、朝の起床時の歯磨きの頻度を調査した結果、全体では79%が「必ず行う」と回答したが、「たまに行う」との回答は20代~30代では平均20.7%となり、40代の13.8%、50代の10.0%、60代の8.8%と比べて多い結果となった。

就寝中は唾液量が減少し、口の中の細菌数が増加するため、就寝前と起床時の歯磨きが、むし歯(う蝕)と歯周病の予防につながるという。朝の起床時に、歯磨きをせずに飲食やマスクを着用すると、口臭や歯肉の炎症症状につながりやすくなるそうだ。

普段の何気ない生活習慣が、口腔内のトラブルのリスクにつながることもある。

マスク習慣によって歯周病リスクが増加する理由

また同調査では、長期化するマスク習慣により「口呼吸」が増え、「マスク着用によるストレス」は全体の45%が増加したと回答。さらに「マスク着用による口の渇き」を全体の27%の人が感じていることも分かった。

この結果を受け、臨床歯周病学会の高井康博氏は、「マスク着用によるストレスと口呼吸で、唾液量が減少すると、歯周病リスクが増幅し、口臭の原因にもなります。歯周病は加齢に伴って増加し、45歳以上では過半数を占めますが、マスク習慣によって、若年層における歯周病リスクが高まる可能性があり、今後、“歯周病リスクの低年齢化“が危惧されます。歯周病ケアには、就寝前・起床時の歯磨きと唾液腺マッサージが有効であり、かつ歯科医院での定期検診の習慣化を推奨します」と述べている。

臨床歯周病学会の高井康博氏

唾液量が減少すると、歯周病リスクが増幅するのはなぜか。高井氏に詳しく聞いた。

「歯と歯肉の隙間を歯周ポケットといい、歯周ポケット内、歯周ポケットの入口付近および歯面には細菌が生息するプラークが存在します。唾液には、う蝕や歯周病の原因となるプラークを洗い流す効果や抗菌作用がありますが、唾液量が減少すると、その効果が低下するため、プラークが停滞しやすくなり、う蝕や歯周病のリスクが増加すると考えられます」

また、唾液量が減少するとなぜ口臭の原因にもなるのかも気になるところ。

「唾液量が減少すると、前述のように、唾液の洗浄効果や抗菌作用が低下するため、歯周ポケットの入り口付近および歯周ポケット内のプラークの量が増加します。歯周ポケット内には、空気を嫌う(嫌気性)歯周病細菌が増殖し、それらの菌は、口臭の原因となる硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドなどの揮発性硫黄化合物のガスを作り出すため、口臭の原因になります」

歯みがきは“バス法”と“1歯ずつの縦みがき”で歯周病予防を

歯周病や口臭予防のためにも、日々の歯みがきは欠かせない。日本歯周病学会理事長、日本大学松戸歯学部歯周治療学講座教授 小方賴昌氏が、おうちケア方法として“バス法”と“1歯ずつの縦みがき”を推奨している。

日本歯周病学会理事長 小方賴昌氏

「歯と歯肉の境界(ポケット)や歯と歯の間には、プラーク細菌が停滞しやすく、歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスの使い方が難しいため、歯科医師や歯科衛生士の指導のもと、当て方や動かし方の練習をすることを推奨します」

左)バス法、右)1歯ずつの縦みがき

「清掃が行き届かない部位には、細菌が停滞し、歯肉の炎症や腫脹の原因になります。歯ブラシの毛先を歯面に45°に当て、毛先をポケットに挿入し微振動させる『バス法』と、歯ブラシを縦に持ち、毛先を歯面と歯肉に垂直に当てて上下に微振動させる『1歯ずつの縦みがき』を併用すると効果的です。1歯ずつの縦みがきには、歯間部のプラーク除去と歯肉のマッサージ効果があります」

デンタルフロスを使う必要性とは

おうちケアの中でも、デンタルフロスを日常的に使っている人もいるだろう。そもそも、デンタルフロスは歯周病・口臭予防にとって必要なのだろうか? 小方氏は次のように解説する。

「デンタルフロスは、ナイロンやポリエステルの細い繊維を縒り合わせて作られた歯間清掃用の糸です。歯と歯の間の三角形の歯肉(歯間乳頭歯肉)の歯周ポケット内にフロスを挿入することで、ポケット内のプラークの一部を除去することができ、歯周病および口臭予防の効果があると考えられます。実際、歯周病は歯と歯の間の部分から進行しやすく、フロスに付いたプラークの匂いを嗅ぐと臭いことからも、口臭予防につながるのが実感できると思います」

デンタルフロスの間違った使い方と正しい使い方

ぜひ歯ブラシとともにデンタルフロスも併用したい。ところが、意外と正しい使い方が知られていないという。小方氏に間違った使い方と正しい使い方を教えてもらった。

●間違った使い方

「歯と歯の接触部分を通過させる際に力を入れすぎると、フロスが歯と歯の間の歯間乳頭歯肉に勢いよく当たり、傷をつけたり、出血したりする場合があります。力を入れ過ぎないようにしましょう。

また、フロスは歯に沿わせて動かす必要があるのですが、上下方向の動きが大きいと、フロスが歯面に上手くフィットせずにプラークが効果的に除去できない場合があります。

なお、歯間部にう蝕がある場合、フロスが引っかかったり、切れたりする場合があります」

●正しい使い方

「まず、歯と歯の間にフロスを当て、その後、ゆっくりとノコギリを引くように歯と歯の間を通過させるのがコツです。通過したら、フロスを歯に沿わせるように、上下に動かして歯面をこするように清掃します。その際、歯間乳頭歯肉の歯周ポケット内にやさしくフロスを挿入してあげることで、ポケット内のプラークも除去することができます」

また、デンタルフロスには2種類あるため、それぞれの特徴を知っておこう。

「デンタルフロスには、ホルダータイプとロール(糸巻き)タイプがありますが、ホルダータイプは、持ち手が付いているため、操作しやすいですが、糸を歯面に圧接するのにコツが必要です。一方、ロールタイプは自分の好みの長さにカットして、指に巻き付けて使うため、最初はむずかしいですが、慣れれば簡単にできるようになります。また経済的という側面もあります」

デンタルフロスを使うときには、「力を入れ過ぎない」「歯面にフィットさせる」などを意識して、ぜひ効果的に利用しよう。基本は歯ブラシによる歯みがきとなるため、「バス法」と「1歯ずつの縦みがき」もマスターしたい。

【取材協力】
日本歯周病学会
日本歯周病学会は、歯周病を克服し自分の歯を1本でも多く残すことを目的に設立。歯周病専門医の養成や年2回の学術大会での研究発表等を活発に行っており、現在、国民向けホームページや歯周病の周知のための動画制作にも取り組んでいる。
https://www.perio.jp/

日本臨床歯周病学会
主に開業医、大学病院、総合病院の歯科医師、歯科衛生士を中心に構成されており、今年で設立40周年を迎える。理念として、歯周病の啓発活動ならびにその予防と治療により、国民のQOL向上を目標としている。
http://www.jacp.net

取材・文/石原亜香利

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