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Coinbaseが解説するNFTやブロックチェーンの現状と展望

2022.03.02

メタバースが急速に我々の生活に身近になってきた今、「NFT(非代替性トークン)」は欠かせないものとなりそうだ。NFTは、いわゆる仮想通過の一種ではあるものの、従来の暗号資産とは異なる側面があるといわれる。

そこで今回は、世界的規模の暗号資産取引所「Coinbase(コインベース)」を運営するCoinbase Global, Inc.の日本法人 Coinbaseが、先日実施していたメタバースについてのセミナーの内容と共に、NFTや今後のCoinbaseの活動について聞いた。

急速に浸透するメタバースとNFT

今回のCoinbase Japanのセミナーでは、Coinbase Japan マーケティング・PR部長のキム ヘガン氏が「メタバース(現状、可能性、未来)、直近の市場、VRセット Coinbase Japan 暗号資産(仮想通貨)」をテーマについて解説した。その中から一部を紹介する。

【取材協力】

Haegwan Kim(キム ヘガン)氏
Coinbase Japan マーケティング・PR部長。
University of Warwick卒業。2010年、英国Warwick大学に在学中、ウェブメディア「Law of Success 2.0」を創刊。ノーベル賞受賞者やForbes500企業CEO含む著名人へのインタビューを実施、世界的注目を集める。
Square, Revolutなど国際的なFintech企業の日本市場戦略・マーケティングにおけるマネジメント職を経て、Coinbase Japanに2020年より参画。同社GTM・事業成長戦略、マーケティング、PRなどを統括。同社では、日本市場の立ち上げに従事し、Coinbaseスポークスパーソンとして各メディアとのコミュニケーションを統括している。Bitcoin開発の世界的ニュースレターBitcoin Optechのアジア担当。

●メタバースとは?

メタバースとは、3次元の仮想空間、サービスを指す。キム氏によれば、メタバースのコンセプト自体は、決して新しいものではなく、すでにSF小説などで多く出てきていたという。また、オンラインで生活をするというのは技術的には数十年前からあるという。 

そして最近、仮想空間・暗号資産の進化が起きたことを指摘する。NFTの誕生やVRARMR、ハードウェアの進化、そして5Gによるインターネット速度の改善などがかみあわさって、現実に近い、生活できる空間が技術的に可能になった。 

現在は、アイドルのライブや井戸端会議などのためにメタバースに入ることができる。また、コロナ禍でリモートワークが増えているが、VRヘッドセットをつけることで社員同士が没入感のあるコミュニケーションがとれるようになっている。こうした最近の急速な進化を見ると、メタバースの中で生活するという未来がすぐそこまで来ていることが実感できるとキム氏は言う。

●NFTについて

そして話題は「NFT(非代替性トークン)」へと移った。キム氏によれば、「以前はNFTの部分がなかったため、ゲーム内でアイテムを買って完結していた。自分の生活に紐づくことはなく、ゲームの世界を出ていなかった。それが、デジタル技術の進歩によって外の世界でも利用が可能になった」という。 

例えば、一つのゲーム内で使っていたアイテムが他のメタバース内でも使えたり、販売できたりと、日本円に換えるなど、別の通貨に交換することも可能になった。NFTを使用すればメタバース内で建築家となり、家を作って売ることもできる。 

また、現実世界でもすでにお金をもうけて生活する人たちもいるそうだ。実際、東南アジアのフィリピンやベトナムでは数百万人がゲームをしてお金を稼いでいる。NFTは、実世界とかかわり合うところまできているとまとめた。

●ブロックチェーンとは

キム氏によると、NFTは「ブロックチェーン」の仕組みを持つ点が大きな特徴だという。 

「ブロックチェーンとは、データを持たせるための技術のことです。今までなぜデジタルファイルに価値をつけることができなかったのか。それはコピーすれば1円ほどの価値になってしまうからです。

その問題を、ビットコインが解決しました。僕のパソコンとあなたのパソコンの両方に、そのデジタルファイルを誰が送ったかの情報が台帳、エクセルシートのようなものに乗せ、その台帳をすべてのユーザーが持っている状況を作り出します。コピペをするような悪さをする人たちがいても、その台帳があるため、そのデジタルファイルはこの世に一枚しか存在しないということが証明されます。そのような技術を駆使して、ビットコインは画期的な新しい形のお金を生み出しました」(キム氏) 

その後、ブロックチェーン・プラットフォームの「イーサリアム」が生まれ、ブロックチェーンを使って、他のところにも活用できるのでは?と社会実験がはじまったという。 

そうして生まれたNFTは、音楽ファイルや写真ファイルなど、例えば有名なアーティストの写真に金銭的な価値を持たせることができる。改ざんできない状態を技術的に担保できるのだ。アクセス権を持っている人間しか証明することができないので、デジタルファイルに対して価値を持たせることができるようになった。現在、NFTはメタバースのアイテム、土地等にも利用されており、それらに価値を持たせて実際、生活ができるようになったという。 

「メタバースでも実際に、洋服店みたいなものを作って、NFTで売って、生計を立てるというケースやNFTで生活するアーティストが出てくるかもしません」とキム氏は述べた。

NFTの価値変動リスクについて

このセミナーをふまえたうえで、事後にキム氏に独自インタビューを行った。その内容を紹介する。

――これまでコインベース社が扱われてきたような他の暗号資産と比べて、NFTはどんなメリットがありますか?

「NFTは厳密にいうと暗号資産とは異なり、『お金』というよりは『デジタルファイル』として考えていただいたほうがいいかと思います。Instagramの写真やYouTubeの動画のようなものですね。今までと異なる点としては、暗号資産と同じく『ブロックチェーン』という技術を活用することで、デジタル上に唯一無二性をもたらせることが可能となりました。このおかげでデジタルファイルにも価値がつき、何百万、何千万円するような作品が出てきました。ユーザー目線のNFTのメリットとしてはデジタルファイルを『所有』していることを証明することができるようになったので、自分だけのプロフィール写真を持てたり、それをトレードすることが可能になりました」

――暗号資産というと価値の変動リスクが気になりますが、NFTのリスクヘッジ方法をどのようにお考えですか?

「暗号資産やNFTの価格は需要と供給によって決まるので、変動リスクはどのようにしても付きまといます。リスクヘッジとしては月並みな回答ですが、分散投資をすること、許容できる以上の投資をしないことなどが挙げられます。また暗号資産の一つである『ステーブルコイン』などを活用して、投資効率を上げるなど、暗号資産だからこそできる運用方法なども確認しておくといいでしょう」

今春リリース予定の「Coinbase NFT」について

――NFTを取引する場であるNFTマーケットプレイス「Coinbase NFT」が今年の春にリリースする予定だと聞きました。日本人がCoinbase NFTを利用する際、注目のポイントを3つほどお教えください。

「Coinbase NFTは、まず米国で今春リリースし、その後日本を含む国際展開を考えております。注目すべきポイントは、1)グローバル市場へのアクセス、2)豊富な品揃え、3)キャンペーンなどがあるかと思います。
1)は国内に閉ざされたNFTとは異なり、世界のNFTバイヤーがユーザーにいるので、市場の規模が異なるということ。2)、3)については現在CoinbaseではNFTアーティストなどと数多くのパートナーシップを組んでおりまして、その方々の作品が見れたり、プレゼント企画を多く準備しているので楽しんでいただけると思います」

――Coinbase NFTは、他のNFTマーケットプレイスとどのような利点がありますか?

「大きく二つあります。一つはソーシャルの要素が組み込まれていることです。今までのNFTマーケットプレイスは売買のみでしたが、Coinbaseは従来のSNSのような使いやすさになっているので注目のアーティストをフォローしたり、その人の作品が見やすくなってたりします。

もう一つはCoinbaseという世界ブランドによる安心感が挙げられるかと思います。まだまだNFTを活用しているのは一部のアーリーアダプターの方がメインになりますが、世界で7,300万人以上の顧客を抱えるCoinbaseだからこそ、安心してご利用できるのではないかと思います」

メタバースとNFTは切っても切れない関係だ。NFTはこれまでの暗号資産とは異なる特徴を持っている。これまで暗号資産に興味がなかった層も、メタバースが盛り上がる中で、使わざるを得なくなるともキム氏は述べていた。触れる機会があれば、ぜひ活用してみてはいかがだろうか。

【参考】
Coinbase Japanのセミナー動画

取材・文/石原亜香利


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