
Webコンテンツの企画運営、SEO対策や広告管理など、サイト及びサービスに顧客を誘導するための戦略を立案・実行するWebマーケター。同職種に就く人はいったい、どんな働き方をしているのだろうか?
そんな「Webマーケターの働き方」に関する実態調査がこのほど、Webマーケティングスクール「デジプロ」を運営する株式会社Hagakureにより、Webマーケター1,003人を対象として実施された。
目指したきっかけは?Webマーケターになった理由とワークスタイル
はじめに、Webマーケターになった理由について自由回答形式で聞いたところ、次のような回答が寄せられた。
・マーケティングに興味があり、手に職をつけたいため(20代/女性/東京都)
・時間や場所に縛られず自由に働けると思ったから(30代/女性/東京都)
・これからの時代においてふさわしい職業だと理解できたから(40代/男性/愛知県)
・広告代理店などで市場調査や分析のサポート業務をしていて興味を持った(50代/男性/宮城県)
Webマーケターには、今の時代に合った職業という視点を持った人や、もともとマーケティングに興味があった人が多いのかもしれない。
次に、雇用形態について聞いたところ、「Webマーケターとしての働き方(雇用形態)を教えてください(複数回答可)」と質問したところ、「正社員(74.0%)」と回答した人が最も多く、以降「契約社員(8.8%)」「副業(8.1%)」と続いた。
7割以上が「正社員」と回答し、企業へ就職して働いている方が多い結果となった。需要の多い職業であることも、注目される理由のひとつかもしれない。
Webマーケターの仕事内容、「Webコンテンツの企画、運営(31.8%)」が最多に
そこで、「現在、Webマーケターの仕事として最も多いのはどういった業務ですか?」と質問したところ、「Webコンテンツの企画、運営(31.8%)」と回答した人が最も多く、以降「Web広告の運用・管理(22.6%)」「データの収集・解析(10.8%)」と続いた。
その他に、「SNSの運用・管理(10.1%)」「マーケティング戦略の立案(7.8%)」「SEO対策(7.4%)」「市場調査(7.2%)」「CRM業務(1.4%)」「その他(0.9%)」という結果も集まった。
「Webコンテンツの企画・運営」を中心に業務を行っていることがわかったが、さらに深堀りすると、詳しい業務内容としては以下のような回答が寄せられた。
・既存広告の再生回数調査(20代/女性/三重県)
・インスタやTwitterなどを見て若者の傾向を学んでいます(20代/男性/福岡県)
・顧客の要望を確認し、ある程度製作したデザインコンテンツ元に更に詰めたものにしていく(30代/男性/富山県)
・企画内容を確認、ヒアリングしての収益増加を想定した企画・立案(40代/男性/東京都)
データ収集から企画、顧客との調整など、パソコンに向かうだけでなく、多くの複雑な業務内容を行っていることがわかった。
副業や在宅も可能!コロナ禍におけるWebマーケターの働き方
「Webマーケターとしての1日の勤務時間はどれくらいですか?」と質問したところ、「6時間以上8時間未満(37.7%)」と回答した人が最も多く、以降「4時間以上6時間未満(22.6%)」「4時間未満(19.5%)」と続いた。約8割は、勤務時間が8時間未満と回答しており、残業をしている人は比較的少ないようだ。
コロナ禍で頻繁に耳にするようになったリモートワークは、時代に合った新しい働き方として注目されている。パソコンでの作業が多いWebマーケターは、リモートワークを取り入れ易い職業のひとつと言えるだろう。
そこで、「現在のリモートワークの頻度はどれくらいですか?」と質問したところ、「週の半分程度(33.5%)」と回答した人が最も多く、以降「ほぼ毎日(24.5%)」「週に1、2日程度(22.3%)」と続いた。
フレキシブルな働き方が可能なWebマーケターは、在宅や副業でも仕事ができる、近年のコロナ禍には適した職業と言えるのかもしれない。
やったことがない仕事は難しそう…でも実は、6割が未経験者!
「現在の仕事を始める前にWebマーケターとして働いたことはありますか?」と質問したところ、「ない(60.3%)」ある(39.7%)」という結果となった。
次に、「Webマーケターになるために苦労したことを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、「最新情報の収集・対応(37.8%)」と回答した人が最も多く、以降「専門用語を覚えることが難しい(35.4%)」「資格の勉強(34.1%)」と続いた。
その他に、「何から始めていいのか分からない(23.9%)」「どこまでスキルを身に付けるべきか分からない(21.9%)」「信用できる情報を探すこと(18.1%)」「学習範囲が広い(16.8%)」「実践経験が積めない(11.0%)」「限られた転職期間で知識を付けること(5.6%)」「その他(1.0%)」などの回答も集まった。
常に新しい情報をアップデートしなければならないことや、専門的な用語やスキルの習得など、多くの苦労を経験しているようだ。
その後、Webマーケターになってからはどのような苦労があったのだろうか?
さらに、「Webマーケターになってから苦労したことを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、「最新情報の収集・対応(33.6%)」と回答した人が最も多く、以降「専門用語を覚えることが難しい(30.3%)」「周りのマーケターとのレベルの差(27.3%)」と続いた。
その他に、「資格の勉強(26.2%)」「求められるスキルの高さ(25.2%)」「環境の変化(技術の進歩)への対応(20.5%)」「業務時間の長さ(19.8%)」「時間の確保(14.4%)」「案件の確保(10.1%)」「その他(0.8%)」などの回答も集まった。
Webマーケターになる前もなった後も、苦労することは大きく変わらず、常に新しいものを取り入れ、多くの知識が必要であることがわかる結果となった。
どのようなスキルが必要?現役Webマーケターが保有する資格とは
「保有する資格を教えてください(複数回答可)」と質問したところ、「Web検定(30.8%)」と回答した人が最も多く、以降「マーケティング・ビジネス実務検定(28.2%)」「ネットマーケティング検定(22.2%)」「Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)(21.1%)」と続いた。
その他に、「ウェブ解析士(17.1%)」「Webアナリスト検定(16.6%)」「資格は持っていない(14.0%)」「ITパスポート試験(10.5%)」「統計検定(10.4%)」「Google広告 認定資格(8.5%)」「Yahoo!プロモーション広告プロフェッショナル認定試験(5.3%)」「その他(0.6%)」などの回答もあった。
多くの方が、Webやマーケティングに関する資格を保有しており、幅広い知識やスキルを身につけるための努力をしているようだ。Webマーケターの、仕事に対する意識の高さがうかがえる結果となった。
<調査概要>
【調査期間】2022年1月25日(火)~2022年1月26日(水)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,003人
【調査対象】Webマーケター
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ
出典元:株式会社Hagakure
構成/こじへい